先日オリコンとBillboard JAPANの両チャートについて紹介し、両チャートを公式的なものにすることを提案しました。それを踏まえ、定期的にBillboard JAPANチャートの動向を見ていこうと思います。
・Billboard Japan Hot 100 (2015年2月2日付)│Billboard JAPAN
昨年末の紅白等で印象的だった楽曲が未だ100位以内に留まる中、サム・スミス「Stay With Me」がじわじわと上昇し、遂にトップ10入り。グラミー賞の行方によっては、(ようやく日本で)大化けする可能性も。
そんな中注目したのは、68位初登場の島津亜矢「独楽」(→YouTube)。ド直球の演歌です。出だしの発声の力強さたるや!
フィジカルでは初週に2,466枚を売り上げ、週間セールスチャート初登場28位を記録。演歌チャートでは堂々の1位を獲得しています(オリコン 2015年2月2日付チャートより)。枚数の上では多くないかもしれませんが、今後広く浸透していけば5万、いや10万の数字も見えてくるかも。セールスチャート10万枚が、紅白当確へのファーストステップだと思っているので。
(北島三郎さんの紅白引退の翌年である昨年、"紅白の演歌枠"が1つ減ったんですよね。それでいて、あくまで私見ではありますが、昨年出場した演歌歌手の中でセールスチャートできちんと実績を残した方が実はさほど多くはないこと、また特に女性歌手において歌唱力の面で声が細い方が多いことを観ていて痛感しました。良くも悪くも出場者が安定してしまっている紅白の出演者陣…なかなか刷新が難しいでしょうが、もっと数値面で結果を出し、そして実力ある歌い手にこそ出ていただきたいものです)
さて、ここでは以前、島津亜矢版「I Will Always Love You」を紹介しました。プロデューサーの松尾潔氏がラジオで紹介し称賛した点も含めて。
・島津亜矢版 ♪エンダーイ が素晴らしい件 - face it
「I Wil~」が収録されたポップスカバー集から3年、一昨年秋に第2弾となる『SINGER2』が発売されています。その冒頭を飾るのがセリーヌ・ディオンによるタイタニック愛のテーマ、「My Heart Will Go On」(!)。Amazonで一部試聴可能ですが、全編を聴くとセリーヌに負けず劣らずでして、後半歌い上げるところでの歌唱力に圧倒されると共に、前半での歌詞をきちんと咀嚼して心を込めた歌唱に聴き入ってしまいますね。物語をよりドラマティックに綴る、素晴らしい歌い手です。
同曲の動画はなかったので、『SINGER2』収録のコチラを。動画の埋め込みは不可でしたのでリンクを掲載します。
歌唱力、歌の語り部としての説得力は共に十分。こういった素晴らしい歌い手がより広く浸透されるべく、まずは「独楽」が大ヒットし、そして紅白への出場を願うばかりです。