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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、メジャー・レイザーの追撃をかわしてシーアが首位死守

ビルボードシングルチャートを定点観測。

日本時間の火曜朝に発表された、8月13日付最新チャート(いつもより発表時間が遅かったため、更新が一日遅れてしまいました)。シーア feat. ショーン・ポール「Cheap Thrills」がメジャー・レイザー feat. ジャスティン・ビーバー&MØ「Cold Water」の追撃をかわし、2週目の首位を獲得しました。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

昨年のアルバム『Purpose』発売以降、収録曲3曲でシングルチャートを制したジャスティン・ビーバーの勢いが、「Cold Water」でも証明された形といっていいでしょう。「Cold Water」のヒットにより、ジャスティン・ビーバーが達成した記録は下記の通り。

・「Boyfriend」「Sorry」に次ぐ3曲目の初登場2位。マライア・キャリーの2曲(「Always Be My Baby」「My All」)を破り記録更新。

・初登場で2位以上を記録したのは「What Do You Mean?」と合わせて4曲目となり男性歌手では最多。ちなみに女性歌手ではマライア・キャリーが上記に加え「Fantasy」、ボーイズ・II・メンとの「One Sweet Day」および「Honey」における5曲。

・10位以内での初登場は6曲目で、男性歌手ではドレイク、リル・ウェインと並び史上2位タイ。男性歌手での1位はエミネム(8曲)、女性歌手ではテイラー・スウィフトが最多(12曲)。

 

「Cold...」はデジタルダウンロード部門でシーアに4万3千の大差を付けて1位、ストリーミング部門でも初登場でトップとなったのですが、火がつくのに時間が掛かるラジオエアプレイ部門では4,190万回で25位。前週比169%の大幅アップとはいえ、「Cheap...」の1億4,710万回(2位)とは1億回以上も離されており、この差が総合チャートに反映されたといっていいでしょう。ラジオの存在がアメリカ(のチャート)にとっていかに大きいかが解かります。次週「Cold...」が大きく伸びてくれば1位奪取もあり得るでしょう。

 

ラジオエアプレイ部門を制したのはドレイク feat. ウィズキッド&カイラ「One Dance」(総合3位)。ドレイクは今週までに通算46週連続トップ10チャートにランクインし続け、ザ・ウィークエンドの連続45週を破って男性ソロ歌手で記録更新。とはいえ主演作のみで換算すればドレイクは35週であり、ザ・ウィークエンドにはまだ10週もの開きがありますが。ちなみに全歌手におけるトップ10内連続ランクイン記録は、ケイティ・ペリーが2010年から2011年にかけて達成した69週連続。

 

 

トップ10圏外のチャートもすでに更新されています。個人的に気になったのは50位のトーリー・レインズ「Luv」。先週より12ランク上昇。

トーリー・レインズは昨夏、女性R&Bボーカルグループ、ブラウンストーンのヒット曲「If You Love Me」を用いた「Say It」をリリース、最高23位を記録するスマッシュヒットに。後にブラウンストーン本人を招いたパフォーマンスを行っています。

「Say It」そして上昇中の「Luv」は今月19日にリリースされるファーストアルバム『I Told You』に収録。レゲエテイスト(というか、リアーナ&ドレイク「Work」のBPMを上げた感じ)という今の流行に乗っかった「Luv」で、どこまでチャートを上昇していくのか気になるところです。