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【海外ビルボード】ドレイクが米ソングス/アルバム両チャートで首位初登場、ジョージ「Glimpse Of Us」が上昇

現地時間の6月27日月曜に発表された最新7月2日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。ドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」が初登場で首位を獲得しました。

(上記は公式オーディオ。)

ドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ(もしくは21サヴェージと表記するところも)「Jimmy Cooks」はストリーミングが4220万(同指標1位)、ダウンロードが6000、ラジオが300万を記録(ストリーミングおよびラジオ指標は順位不明。ラジオについては50位未満と思われます)。集計期間初日となる6月17日にリリースされたアルバム『Honestly, Nevermind』収録曲で、リリースの数時間前にアルバムの登場が示唆されていました。

2001~2008年に放送されたCTVのドラマ『Degrassi : The Next Generation (原題)』でドレイクが演じたジミー・ブルックス(Jimmy Brooks)というキャラクターへのオマージュとされる「Jimmy Cooks」は、米ビルボードソングスチャート63年の歴史において1138曲目の首位となり、初登場での首位獲得は62曲目となります。

 

ドレイクの記録をまとめます。

今回「Jimmy Cooks」が首位を獲得したことで、ドレイクの首位獲得曲数は11に。ホイットニー・ヒューストンに並ぶ歴代7位タイとなりました。

<米ビルボード最多首位獲得歌手>

・20曲 ザ・ビートルズ

・19曲 マライア・キャリー

・14曲 リアーナ

・13曲 マイケル・ジャクソン

・12曲 マドンナ、ザ・シュープリームス

・11曲 ドレイク、ホイットニー・ヒューストン

・10曲 ジャネット・ジャクソンスティーヴィー・ワンダー

<ドレイク 首位獲得曲一覧>

・「What's My Name?」(リアーナ feat. ドレイク 2010年11月20日付 1週)

・「Work」(リアーナ feat. ドレイク 2016年3月5日付 9週)

・「One Dance (feat. ウィズキッド & カイラ)」(2016年5月21日付 10週)

・「God's Plan」(2018年2月3日付 11週)

・「Nice For What」(2018年4月21日付 8週)

・「In My Feelings」(2018年7月21日付 10週)

・「Toosie Slide」(2020年4月18日付 1週)

・「What's Next」(2021年3月20日付 1週)

・ 「Way 2 Sexy (feat. フューチャー & ヤング・サグ」(2021年9月18日付 1週)

・「Wait For U」(フューチャー feat. ドレイク & テムズ 2022年5月14日付 1週)

・「Jimmy Cooks (feat. トゥエニーワン・サヴェジ)」(2022年7月2日付 1週)

なお「Jimmy Cooks」はドレイクにとって7曲目となる初登場首位獲得曲に。「God's Plan」「Nice For What」「Toosie Slide」「What's Next」「Way 2 Sexy」「Wait For U」に続くもので、初登場首位獲得曲数はドレイクが史上最多となります。

トップ5ヒットについてはドレイクが29曲となり、ザ・ビートルズに並び最多タイとなりました。マドンナ(28曲)、マライア・キャリー(27曲)が続きます。

また客演参加したトゥエニーワン・サヴェジにとっては、ポスト・マローンに参加した「Rockstar」が2017年10月以降8週首位を獲得して以来となる2曲目の首位獲得となります。

ドレイクは最新の米ビルボードアルバムチャートにおいて『Honestly, Nevermind』が首位を獲得。初登場でソングス/アルバムチャートの双方を制したのは今回が8例目となります。

<アルバム/ソングスチャート同時初登場首位獲得作品>

テイラー・スウィフト『Folklore』「Cardigan」(2020年8月8日付)

BTS『BE』「Life Goes On」(2020年12月5日付)

テイラー・スウィフト『Evermore』「Willow」(2020年12月26日付)

ジャスティン・ビーバー『Justice』「Peaches (feat. ダニエル・シーザー & ギヴィオン)」(2021年4月3日付)

・ドレイク『Certified Lover Boy』「Way 2 Sexy (feat. フューチャー & ヤング・サグ)」(2021年9月18日付)

テイラー・スウィフト『Red (Taylor's Version)』「All Too Well (Taylor's Version)」(2021年11月27日付)

・フューチャー『I Never Liked You』「Wait For U (feat. ドレイク & テムズ)」(2022年5月14日付)

・ドレイク『Honestly, Nevermind』「Jimmy Cooks (feat. トゥエニーワン・サヴェジ)」(2022年7月2日付)

「Jimmy Cooks」はドレイクにとってストリーミング指標13曲目の首位に。ドレイクが自らの持つ最多記録を更新し、2位にジャスティン・ビーバー(6曲)に倍以上の差をつけた形です。

(上記は共に公式オーディオ。)

またトップ10には「Sticky」が6位、「Falling Back」が7位にランクイン。それぞれストリーミングは2880万、2780万を記録し、ドレイクのトップ10ランクイン曲数は58となりました。ドレイクは2位のマドンナ(38曲)との差を20曲としています。

<トップ10ランクイン曲数>

・58曲 ドレイク

・38曲 マドンナ

・34曲 ザ・ビートルズ

・31曲 リアーナ

・30曲 マイケル・ジャクソンテイラー・スウィフト

・28曲 マライア・キャリーエルトン・ジョンスティーヴィー・ワンダー

・27曲 ジャネット・ジャクソン

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (初登場) ドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」

2位 (1位) ハリー・スタイルズ「As It Was」

3位 (2位) ジャック・ハーロウ「First Class」

4位 (3位) フューチャー feat. ドレイク & テムズ「Wait For U」 

5位 (4位) リゾ「About Damn Time」

6位 (初登場) ドレイク「Sticky」

7位 (初登場) ドレイク「Falling Back」

8位 (10位) ジョージ「Glimpse Of Us」

9位 (5位) ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」

10位 (6位) グラス・アニマルズ「Heat Waves

ラジオ指標を制したのはジャック・ハーロウ「First Class」(総合3位)。前週比3%アップの8430万を記録しています。また、前週10位に初登場したジョージ「Glimpse Of Us」はストリーミングが前週比40%アップの2560万を記録し、総合8位に上昇しています。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。7月2日付ではGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.の双方においてハリー・スタイルズ「As It Was」が首位を獲得しました。

ハリー・スタイルズ「As It Was」はGlobal 200においてストリーミング8260万を記録(ダウンロードは未記載)。Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比2%ダウンとなる6350万を記録しています。これにより「As It Was」は双方のチャートで通算11週目の首位を獲得し、Global Excl. U.S.では最長首位獲得週数を更新、またGlobal 200ではザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」(2021)に並ぶ最長タイとなりました。

日本生まれのジョージ「Glimpse Of Us」が双方のチャートで2位を記録。ストリーミングはGlobal 200で前週比58%アップの8250万、Global Excl. U.S.では同68%アップの5710万を記録し、前者は6位、後者は9位から上昇しています。

ドレイクはGlobal 200においてトゥエニーワン・サヴェジを迎えた「Jimmy Cooks」が3位(ストリーミングは6360万を記録)、「Falling Back」が7位、「Sticky」が8位、「Massive」が10位に初登場。一方、Global Excl. U.S.ではトップ10にランクインしていません。

そのGlobal Excl. U.S.ではポリマ・ウエストコースト(Polimá WestCoast) feat. パイリタ(Pailita)「Ultra Solo」が前週の46位から9位に急浮上。ストリーミングは前週比100%アップの3960万を記録しています。6月17日にパロマ・マミ(Paloma Mami)、フェイド(Feid)およびデ・ラ・ゲットー(De La Ghetto)も加わったリミックスが登場したことが追い風となり、チリの歌手にとって初となるGlobal Excl. U.S.トップ10入りを果たしました。

 

 

最後に。米ビルボードは前週、ソングスチャートでキャリア初となるトップ10入りを果たしたジョージ「Glimpse Of Us」のヒットの理由を探る座談会の模様を記事化しています。このブログではそれを踏まえたエントリーをアップしていますので、是非ご覧ください(記事のリンク先も掲載しています)。