イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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AKB48PV監督、ジョセフ・カーンと”ゲイフレンドリー”

bmr.jpの編集長、丸屋九兵衛氏のブログにて知った、AKB48ギンガムチェック」のPV監督がジョセフ・カーン氏という事実。

先日、超大所帯グループによる「ギンガムチェック」たらゆう曲のビデオで、監督クレジットを見て驚いた。 ジョゼフ・カーン(Joseph Kahn)じゃないか!

テキサス出身のコリアン・アメリカンである彼は、アメリカの音楽ビデオ界で最もSFな監督の一人だ。

・エル・マルヤッチ - AKB48のアレと、ジョージ・マイケルのSM・SFより

R&B/Hip-Hop誌(昨年休刊)の編集長にしてSF映画にも精通する丸屋氏にとって、衝撃的だったかもしれませんね。自分も驚きました。

しかも、AKB48の次のシングル「UZA」のPVも担当、既にPVが公開されています。

AKB48「ギンガムチェック」

AKB48「UZA」

 

ジョセフ・カーン氏については、映画や映画賞情報に精通するブログ、”海から始まる!?”にプロフィールや手がけた作品の一覧が記載されています。ブログの情報量の凄さにただただ感服です。

・海から始まる!? - AKB48の新曲『ギンガムチェック』のMVを手がける映像作家ジョセフ・カーンて、こんな人!

先日弊ブログで取り上げたブランディとモニカの”キャットファイト”「The Boy Is Mine」もジョセフ・カーン氏の作品でした…なんという偶然。

 

 

さて、丸屋氏はジョセフ・カーン氏の作品の中で、ジョージ・マイケル「Freeek!」のPVのみ、動画貼付して紹介しています。自身が編集長に就任した雑誌時代の『bmr』最初の特集、『孤高のゲイ♥ソウル』(2011年2月号)をふと思い出した次第。丸屋氏は『やはり「そのスジ」の映像を突き詰めたのはジョージ・マイケルの“Freeek!”かな』と先述のブログに記載していて、ジョセフ・カーン氏にSM・ゲイというアプローチが少なくないということを示唆しているように見えます。

 

私見ですが、ジョセフ・カーン氏にいわゆる”ゲイ”の作品が少なくないのは、(”キャットファイト”はゲイの方が好む、とも聞いたことありますし)、ゲイの友人がいる等によって、自身のパーソナリティに関わらずその世界を好意的に捉えているから、なのかもしれません。特に芸術的職業の方に同性愛者が少なくないでしょうから出逢うことも多いと思われます(他の職業より同性愛者の割合が高いかもしれませんし、他の職業より”同性愛者である”ということをオープンにしている方の割合も高い可能性がありますね)。

 

そういう点において、自分がジョセフ・カーン氏の作品を紹介するならば、カイリー・ミノーグでしょう。

Kylie Minogue「All The Lovers」(2010)

多数のカップルが絡み合い、中には同性愛カップルのキスシーンも登場しますが、それらをネタにするようなことは一切なく、同性愛も異性愛も別け隔てなく捉えています。光や、ホワイトを基調とした映像は、神々しさすら感じられます。

もしかしたらジョセフ・カーン氏は、異性愛も同性愛も、また人種も関係なく、”人を愛するという行為は美しい”ということを、カイリー・ミノーグの曲や人となり(ライヴには多数の同性愛者が集まると聞きます。信頼の証ゆえでしょう)を通して示しているのかもしれませんね。