一昨日は八戸に行ってきました。
cherry chill will.×RHYMESTER×渡辺志保 Special Talk Session、たくさんの方にご来場いただいております!八戸に関するおはなしも交えながら、ラジオの公開収録のような雰囲気。間近でトークが聴けるぜいたくな時間です……! pic.twitter.com/3WV6DsnKGj
— 八戸ブックセンター/本のまち八戸 (@hachibookcenter) August 25, 2018
【八戸大成功!!】@cherrychillwill さんの地元、八戸で開催されたトークショー&クラブLIVEにお集まり頂いた皆様、ありがとうございました!!ライムスター20年ぶりの八戸でのLIVEは感慨深い一夜になりました!!関係者の皆様も本当にありがとうございました!! photo by UG pic.twitter.com/IJ75ZVI5CA
— RHYMESTER OFFICIAL (@_RHYMESTER_) August 26, 2018
20にも満たない観客席が抽選で当たり、最前列右側に。写真家のcherry chill will.さんを間近で、そしてRHYMESTERのお三方を真正面で受け止めるという特別な機会となりました。昼に食べたカレー(それも行く毎にクオリティが下がり、二度と行くものかと誓ったほどの)が緊張で逆流し、”何だよこの臭いやってられんか!”と出演者が怒って中断したらどうしよう...という杞憂な想像を抱くくらいの近さ。
cherry chill will.さんは、RHYMESTERから”ジュンくん”(本名)と呼ばれるほどの間柄。その関係は『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)のcherry chill will.さん登場回を聴けば解ります。その放送回でも出てきたエピソードが一昨日あらためて語られたのですが、宇多丸さんとの事件はいつ聞いても熱いですね。その際の”お持ち帰り”から派生した、宇多丸さんによるホテル事情に妙に納得したり。
トークセッションでは、cherry chill will.さんがモノクロの写真にこだわる理由、写真集『RUFF,RUGGED&RAW -The Japanese Hip Hop Photographes-』の表紙に登場する、今は亡きDEV LARGEさんを撮影したシチュエーション(登場したイベント)などが語られました。そのイベント、DEV LARGEさんはサプライズ出演だったそうで、イベント直前にその事を知ったcherry chill will.さんは慌てて会場に行ったとか...それが5年前、MAKI THE MAGICさんの追悼イベントでした。このエピソードを聴いた宇多丸さんが”ああ...”と顔をテーブルに伏せてしまったのですが、このイベントについて宇多丸さん、『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(TBSラジオ)の中で語っていたんですよね。
自分はイベント後、あらためてラジオ(の書き起こし)の内容を確認しましたが、ズシンときますね...。DEV LARGEさんの写真をはじめ、ライブの瞬間を捉えた一枚一枚が、出演者や会場にいた観客には当時を鮮烈に思い出させ、会場にいなかった方にはまるでその場に居合わせたかのようなリアルな質感をもたらす...cherry chill will.さんの写真には強烈な魔法があるのだと実感しました。
トークセッションの最後、観客からの質問コーナーが設けられたのですが最後の質問からの流れが素晴らしかったのでメモ。後に質問された方から、”写真とヒップホップ、双方にちなんだ質問を会場に行くまでの間考えていた”と質問した動機を聞いてその意気込みというか心構えに感服。そして終始楽しくまた感動的だったイベントの中で、笑いという面では最も大きなうねりが。
アーティスト写真や雑誌撮影時のキメ顔は何パターンか持っているという話からの、ラッパーのポージングあるある話。昔からのラッパーは特に腕の動きが大きいそう。そういえば宇多丸さんと共演する浅草キッドのお二方もそうだよなあと思ったり。『アフター6ジャンクション』の20時台コーナーでこのポージング変遷についても取り上げてほしいと思った次第です。
そういえば宇多丸さん、トークセッションの中で幾度となく八戸ブックセンターを絶賛していたのが嬉しかったですね。ブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんがディレクションを担当したのが、今回の会場であり市直営の施設である八戸ブックセンター。以前内沼さんが『アフター6ジャンクション』に出演した際に触れています。
今回のトークセッション、開催場所が会議室のようなところかと思っていたのですが、実際は本棚の扉の中(!)。どの本を置きどう魅せるかのみならず、設計面でも凄いと思わずにはいられません。いつか『アフター6ジャンクション』で八戸ブックセンターについて、そして地方都市とこのような施設の関連性についても取り上げてほしいなあと。
普段はこのような本棚が...。
取り払われると部屋が出現する仕掛けとなっています。
その後、26時から八戸MARQUEEでライブ。
クラブイベントの一部としてのライブでしたが、アンコールも含め1時間以上の長尺で、且つアンコールも!(しかもアンコールがおそらくRHYMESTERのお三方が想像してなかった模様のあの曲...”プレイ三昧”で締める姿を久々に観ること出来ました)。前回、なんと20年前の八戸公演はこの曲のリリース後間もなく行われたそうで、今回もセットリストに。終始盛り上がったライブの中にあって、間違いなく最大の熱気となっていましたね。
八戸で最初のラッパーとして活動していたcherry chill will.さんが写真家となって地元に凱旋、四半世紀以上活躍する”キングオブステージ”RHYMESTERをゲストに迎えてトークセッションし、ライブをエスコートする...何よりもcherry chill will.さんが一番感動していたんじゃないかと思います。好意に応えたRHYMESTERの情熱も(無論、同行されていたライターの渡辺志保さんも同様に)素晴らしいですし、そしてそれに熱気で返してくれた八戸のヘッズもまた最高でした。”20年後だと70...でも70になってもやるけどな!”と宣言していた宇多丸さんのMCに惚れ惚れしながら、今度は20年後と言わず近いうちにまた八戸で!と強く願っています。