米ビルボードソングスチャートを定点観測。
現地時間の7月2日月曜に発表された、7月7日付最新チャート。訃報を受け手て先週初の首位の座を獲得したエクスエクスエクステンタシオン「Sad!」が2位に後退、カーディ・B feat. バッド・バニー&J・バルヴィン「I Like It」がトップに立ちました。
記事は下記に。
.@iamcardib becomes first female rapper with two Billboard #Hot100 No. 1s, as "I Like It", with @badbunnyPR & @JBALVIN, follows "Bodak Yellow" to the top https://t.co/b10asNsav5 pic.twitter.com/LoyMwCEvdr
— billboard (@billboard) July 2, 2018
そしてトップ10はこちら。
エクスエクスエクステンタシオン「Sad!」は2位に後退したものの、ストリーミングが急激に落ち込むことはなく、前週比3%のダウンにとどまっています(4750万を獲得し同指標制覇)。「Sad!」は6月28日木曜にミュージックビデオが公開されており、現段階で5千万近いYouTubeでの再生回数を記録。その内容も相まって次週はストリーミングを更に伸ばしそうな気がします。内容については下記bmrの記事で是非チェックしてください。
その「Sad!」を破ったのが「I Like It」。
昨年「Bodak Yellow (Money Moves)」でデビュー曲にしてNo.1を獲得したカーディ・Bは今回、女性ラッパーで唯一となる複数の首位獲得を果たしました(ローリン・ヒル、リル・キム、イギー・アゼリア、ショウナ(客演として)の4組がこれまで首位を獲得)。また『Invasion Of Privacy』から2曲目の首位獲得となり、デビューアルバムから複数曲を首位の座に送り込んだのはマックルモア&ライアン・ルイス『The Heist』(2013)以来(ソロアクトとしてはブルーノ・マーズ『Doo-Wops & Hooligans』(2011)、また女性ソロとしてはレディー・ガガ『The Fame』(2009)以来)。「I Like It」に客演したラテン歌手のバッド・バニーおよびJ・バルヴィンにとっては共に初となる首位獲得です。
「I Like It」の各指標での動きも特徴的で、ラジオエアプレイが前週比17%アップの8000万を獲得しトップ10入り(11→7位)。デジタルダウンロードは同33%増の44000で2位をキープしましたが、これはiTunes Storeでの69セント安価販売が功を奏した結果。ストリーミングも3位をキープし、同7%アップの3750万に。ラジオの伸びは季節との呼応とも言えそうですが、デジタルダウンロードでの安価販売が狙い通りのチャートアクションを果たしてくれたことになります。
これでヒップホップ勢が入れ代わり立ち代わり、23週連続で首位の座をキープし続けている結果に。ドレイク「God's Plan」からその流れがはじまったわけですが、次週はいよいよ、そのドレイクのアルバム『Scorpion』の初登場週となるわけです。
25曲入りのアルバムはすでにストリーミングにて多くの記録を作っており(その曲数の多さゆえに成される記録もあるわけですが)、次週アルバムから全曲がトップ100入りするのではないかと。ただ、『Scorpion』の発売日である6月29日よりビルボードのチャートポリシーが変更され、ストリーミングの算出方法が大きく変わることに…チャートアクションにどう影響を及ぼすか、注目されます。
(※上記エントリーではドレイクのアルバムを6月28日発売、と書きましたが正式には29日でした。遅ればせながら訂正いたします。)