イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

三浦大知×Nao'ymt『球体』の予習になる? 聴いておきたい2作品

突然でした。

ベストアルバムから間もなく、シングルではなくアルバムがリリース。それも全編Nao'ymt氏プロデュース。公演から踏まえるに、今回はこれまでにないコンセプトアルバムとなりそうです。あくまで私見ですが今作は"内省的"な作品集なのでは?と捉えています。ただ、ベストアルバム前後のプロモーションで忙しい(それこそ、昨日は『あさイチ』(NHK総合 月-金曜8時15分)にも出演した)にもかかわらず常に快活な印象を与えている彼のこと、内省的でありながら内にこもりすぎない作品になるのかもしれません。

 

さて、この『球体』...全貌どころかどんな音になるかすら全く想像がつかないのですが、今ある微かな情報から思い浮かんだものを2作品、挙げてみます。

 

・Nao'ymt『矢的直明 2014』(2014)

ホームページに詳細や試聴リンクが掲載。曲が生まれた背景というか心の動き、そしてアルバムタイトルに本名を用いていることを踏まえれば、提供曲や以前のNao'ymt名義作品よりも内省的ではないかと。恥ずかしながらそこまで聴き込んでいないため、『球体』リリースまでの間にあらためてチェックしてみます。

 

小沢健二『Eclectic』(2002)

現段階でiTunes Store未配信。『球体』の名から真っ先に思い出したのが小沢健二さんのアルバム『球体の奏でる音楽』(1996)でしたが、ジャズに傾倒しながら明るさが垣間見られた作品ゆえ、6年後にリリースされたこちらを。R&Bにシフトし、あの「今夜はブギー・バック」のセルフカバーも黒さを帯びています(が、歌唱に深さが感じられないゆえ声とオケの乖離は否めず)。後にボーカルを排したアルバムまで作りながら昨年は『LIFE』(1994)を彷彿とさせるシングルで復活を遂げましたが、"球体"、そしてこれまでNao'ymt氏が提供した曲群でのR&Bを踏襲した"黒さ"を踏まえるに、小沢健二さんのこのアルバムを思い出した次第。賛否はありますが、個人的には好きな作品集です。

 

2作品取り上げたものの、『球体』がこれらを思わせるものにならない可能性は十分あります。あくまで個人的な希望を書くならば、ベストアルバムで間口を広げた直後の作品が内省的になりすぎるとファンになったばかりの方がついていけない可能性もあるため、導入部として先行配信を用意するのもアリではないかと。ちなみに上記2作品では先行シングルがなく(Nao'ymt氏については5曲入りEPを四度に分けて配信し後にパッケージ化された、という形になるのですが)、それも内省的な雰囲気をより強く感じさせる一因になったように思います。

 

新作がどうなるかは全く読めませんが、推移を見守りたいと思います。とりあえず、予約は完了しました。