昨日のエントリーを振り返ってみて、自分は生音が好きだったことを思い出したのですが(関東に住んでいた頃足繁く通ったライブハウスがアコースティックの箱だったり)、この2週の間にラジオ等でとあるR&Bグループの名前を相次いでみかけ、ふたたび浸ってみたいと思った次第。そのグループの名は、トニー・トニー・トニー。
9月19日放送回、星野源さんの楽曲「KIDS (House ver.)」を踏まえ、音楽ジャーナリストの高橋芳朗氏がバンド版にしたらこれかな、と想起した楽曲がトニー・トニー・トニー「Leavin'」。星野さんも感心していました。
そしてそこから5日後に行われたイベント。
ここで音楽ジャーナリストの林剛氏が90年代R&B/ヒップホップのベストアルバムトップ3のひとつに挙げていたのがトニー・トニー・トニー『Sons Of Soul』(1993)。このアルバムに、高橋芳朗氏がラジオで紹介した「Leavin'」も収録されているのです。
自分がビルボードチャートを介してR&Bに深く触れ出したのが1993~1994年頃で、この時ヒットしていたのが彼らの「Anniversary」(最高10位)。後半につれて(曲の)主人公の想いが高まっていく様が見事だったよなあと実感したものです。
(アルバム収録版は9分半近くあるため、短尺を希望の方はベストアルバム『Hits』(1997)を手に取ることをおすすめします。なおベストアルバムには「Leavin'」は収録されていませんのでご注意を。)
彼らは長らく活動を停止しており、一度2000年代にアリシア・キーズの客演として「Diary」(アルバム『The Diary Of Alicia Keys』(2003)収録、翌年シングル化し全米8位を記録)に参加した際にはラファエル・サディークは参加していないため、ラファエル、ドウェイン・ウィギンスおよびティモシー・ライリーのオリジナルメンバーによる再結成は難しいかもしれませんが(ラファエルとドウェインは兄弟であり、だからこそ仲違いの際は修復が難しいとも言えます)、日本での取り上げ、再評価が偶然とはいえ連続してみられたことから、この話が海を越えて彼らに伝わればいいなと思います。そうすればいつの日か...と期待したいところです。
それにしても、秋の晴れ間、ランニングしながら聴いた『Sons Of Soul』は気持ち良すぎました。
Instagramに『左のコモンとの共通点とは?』と書いたのですが、トニー・トニー・トニー「Leavin'」も、そしてコモン「Be (Intro)」も同じ日の『星野源のオールナイトニッポン』で高橋芳朗氏が紹介していたというのが共通点の正体。「Be (Intro)」のイントロ、格好良さを再確認出来ました。
余談ですが、『Sons Of Soul』のオープニングを飾るシングル曲「If I Had No Root」(全米7位)、このサビってアラシ「ナイスな心意気」(→ YouTube 2002)を想起させるんですよね。「ナイスな心意気」制作側が意識したのかは不明ですが、センスいいなあと思うのです。