米ビルボード、最新8月19日付ゴスペルソングスチャート。トップ25内に初登場した2曲は姉妹それぞれのソロ曲。あたかも”対決”という形となりました。その姉妹とはゴスペルデュオ、メアリー・メアリーの姉エリカ・キャンベルと妹ティナ・キャンベル。
勝者は...。
・15位初登場 エリカ・キャンベル「Well Done」
・20位初登場 ティナ・キャンベル「Too Hard Not To」
姉エリカに軍配が上がりました。
ティナが伝統的なというかストレートなゴスペルに対し、エリカは世俗的なアプローチ(でも伝統的なゴスペルに帰結)という好対照。世俗的というか、中盤のベース(シンセ?)のうねりがジャネット的でもある「Well Done」のプロデューサーはエリカの夫でもあるウォーリン・キャンベルで、つい先日ここで取り上げた、ザ・ウォールズ・グループ「My Life」も手掛けていましたね。
他方「Too Hard Not To」についてはクレジット不明(見つけられず)なのですが、ティナは2年前にリリースしたソロファーストアルバム『It's Personal』に新曲を加えた『It's Still Personal』を9月にリリース予定で、「Too Hard Not To」はそこからの先行曲。詳細はティナのFacebookを参照していただきたいのですが、あのスティーヴィー・ワンダーも参加し内容的に申し分ない『It's Personal』は結局CDでリリースされることはありませんでした。ゆえに改訂版が”CDの形で発売される”ならば意義深いなというのが私見。とはいえFacebookでは『IT’S STILL PERSONAL IS RE-RELEASE OF #1 AWARD-WINNING DEBUT SOLO CD』と書かれており、一昨年のアルバムはCD化されてたっけ…?とふと思うのですが。
さて、両者のソロ作については一度ブログで言及していますのでよかったらご覧ください。
今回の”対決”についてエリカは、姉妹のソロ作が同日発売になることをふたりとも知らなかったと話しています。これは本当にただの偶然なのか、それとも姉妹の意思疎通が巧くとられていないのか…?と変に勘ぐってしまうのですが、しかしながらテレビ番組でリアリティショウ『Mary Mary』の最新(且つ最終)作がこの秋から始まるとのことですので不仲と決めつけてはいけないよなあとも。
ソロ作が出ることはそれはそれで嬉しいのですが、とはいえやはり姉妹でのオリジナルアルバムが『Something Big』(2011)以降6年半も出ていない現状を考えれば、何よりも姉妹でのアルバムを切望する自分がいます。R&Bの世界でもデュオ自体が減っていて、メアリー・メアリーはその点でも稀有な存在なのですから。