イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

"ゴスペル×ディスコティーク"再び

ゴスペル界で高い実力を誇る女性歌手、カレン・クラーク・シェアードのニューアルバム『Destined To Win』が来月中旬に輸入盤で発売予定。姉妹グループのクラーク・シスターズを経て1997年にソロデビューして以降コンスタントに作品をリリース、また日本で「Let Go」がラジオを中心に大ヒットした"キキ"ことキエラ・シェアードの母親でもあるカレン。ゴスペルド直球のものからR&Bライクなレイドバック感溢れる「Only Call On Jesus」まで収録し、幅広い層に支持されるアルバムになりそうです。

 

そんなアルバムの中で個人的に心を鷲掴みにされたのが、冒頭に据えられた「The Who Doesn't Matter」。R&B界で20年のキャリアを誇るフェイス・エヴァンスを客演に迎えたこの曲、かなりのディスコティーク高めなのです。

 

・カレン・クラーク・シェアード『Destined To Win』(→iTunes Storeにて試聴可能)

 

おそらく弾き直しではありますが、引用している曲が今夏のアルバムリリースが待たれるシックの「Good Times」。ベースラインと上モノのピアノ、はっきりいってそのまんまなのですが、それでもこの魅力には抗えません。しかも、クワイアパート(おそらくはサビ)からカレンのソロへの転換時のドラムパートは、マイケル・ジャクソン「Rock With You」冒頭のそれを想起させ、ディスコティークの徹底っぷりにニヤリ。それでもカレン、フェイスそしてクワイアの熱い(且つ厚い)ボーカルにより、きちんとゴスペル色高めに仕上がっています。

 

そういえば以前、ゴスペルデュオのメアリー・メアリーからソロデビューを果たしたエリカ・キャンベルもマイケルを意識した楽曲をやってましたね(ゴスペル meets マイケル・ジャクソン(2月5日付))。ゴスペルにとっては現行R&Bライクな音よりもディスコティークのようなソウルミュージックのほうが似合うのかもしれません。

 

 

ちなみに以前、グラミー受賞者、イスラエル&ニュー・ブリードのアジアツアーがCD化。来日公演までの軌跡と奇跡(4月9日付)で紹介したアルバム『Covered : Alive In Asia』は、延期を経て7月24日の輸入盤発売が濃厚に(Amazon.comでも日付が変更されています)。来月は濃いゴスペル作が立て続けに発売されることになりそうです。