昨年末、NHK紅白歌合戦に特別出演したサザンオールスターズがその翌日(元日)には新聞見開き等でニューアルバムの3月リリースをアナウンスし話題になりましたが(事務所的にも、そして出演するという話題性の意味でも、そういう発表があるんだろうなあとは予測していました)、彼らも所属するビクターが今、面白いと思うんです。
昨年末のブログエントリー、【2014 JP Songs Best】でも触れたんですが、木村カエラ、矢野顕子の移籍先だったり、星野源やSMAPの攻めの楽曲も輩出したのがビクター。それに、荻野目洋子による”最良の形”でのセルフカヴァー盤もビクター発。レコード会社が合併によって少なくなっているとはいえ、個人的ビクターハマり率の高さに自分自身驚いています。たとえば矢野顕子はYAMAHAで作品を安定的に発表していたわけだからそこで留まってもよかったのでは?という声もあったかもしれませんが、大ベテランの彼女に移籍を決意させたそのきっかけが、というかうまくいえないけど希望みたいなものがビクターにはあったのかな、なんて思ったり。
そのビクターに新たに移籍してきたのが、邦楽におけるヒップホップの始祖の一組、RHYMESTER。昨秋リリースのソニー発のベスト盤はこの布石だったわけですね。元日に発表され、ビクターのYouTubeチャンネルでも全編公開されたミュージックビデオが「Still Changing」。
タイトルからして”未だ変わり続ける”というわけですから、まさにやってやるぞ感満載なのですが、それをグルーヴィーなギターが印象的な、ヒップホップ特有の暴力的に尖っているわけでは決してない音にライム(歌詞)を乗せていることで、”内に秘めた野望”がより強く感じられる、そんな逞しい曲に仕上がっています。物凄く格好いい!
RHYMESTER公式ホームページには、『ライムスター2015年、挑戦の年がはじまりました』とあります。そしてその基盤として彼らが選んだのがビクター。歌い手とレーベルとの化学反応でより好い作品が発せられるんじゃないかと今からワクワクしています。