イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

MAZZEL「So Strawberry」、SixTONES「Dance Forever」がトップ10入り…一方でSpotifyの動向を注視する

7月1日公開分のビルボードジャパンソングチャート(集計期間:6月22~28日)ではMAZZEL「So Strawberry」(6月22日リリース)が総合7位、SixTONES「Dance Forever」(6月24日リリース)が同9位に初登場。当週のダウンロード指標は集計期間初日にリリースされたHey! Say! JUMP「CUE CUE CUTE」が勝っていますが、2曲はストリーミング指標の加点に伴い総合でトップ10入りした形です(「CUE CUE CUTE」は総合11位に初登場)。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)

CHART insightにて青で表示されるストリーミング指標はMAZZEL「So Strawberry」が10位、SixTONES「Dance Forever」が21位に対しHey! Say! JUMP「CUE CUE CUTE」は300位未満となり未加点に。また指標の基となるStreaming Songsチャートでは「So Strawberry」が15位、「Dance Forever」が38位を記録。MAZZEL、SixTONES共に、新曲にてStreaming Songsチャートにおけるキャリア最高位を獲得しています。

 

7月1日公開分ビルボードジャパンソングチャートのストリーミング表を上記に。MAZZEL「So Strawberry」およびSixTONES「Dance Forever」は共に、ビルボードジャパンと集計期間を同一とするApple Musicでも20位以内に入っており、好調であることが読み取れます。

 

さらに2曲は日本のSpotifyにてデイリーチャート50位以内に登場していますが、一方で"50位の壁"という日本ならではの特性が反映されたとは言い難いというのが厳しくも私見です。この特性については以前紹介しています。

Spotifyにおいては、デイリー50位以内に入ることで数日中に急上昇する傾向が強く、逆に50位以内から外れた曲は数日中に急落することも分かっています。これはデイリー50位までのランクイン曲をプレイリスト化した"トップ50 - 日本"(以下”トップ50プレイリスト”と表記)の効果が大きいゆえであり、この特性を弊ブログでは『50位の壁』と呼んでいます。

 

MAZZEL「So Strawberry」およびSixTONES「Dance Forever」の、日本のSpotifyにおけるデイリーチャート推移はこちら。なお2曲ともリリース前日に初登場を果たしていますが、これはSpotifyの日付が午前9時頃に区切られているためとみられます。

(MAZZEL - So Strawberry - Spotify Chart History - kworb.netより)

(SixTONES - Dance Forever - Spotify Chart History - kworb.netより)

「So Strawberry」「Dance Forever」は共にリリース日にて50位以内に登場したものの、前者は40位台を超えることなく、また後者はリリース日が最高位となっていました。そして50位の壁を下回った「Dance Forever」は直後に急落。また「So Strawberry」は最新7月1日付で75位に後退しています(「Dance Forever」は最新7月1日付で165位を記録)。

 

特に上昇と後退が共に大きかったSixTONES「Dance Forever」では、Stationheadを用いた66時間ノンストップというイベントが開催されていました。Stationheadは主にアイドルやダンスボーカルグループにて用いられ、再生分が(SpotifyやApple Musicのカウント対象となることで)ビルボードジャパンの各種チャートにも反映される形です。「Dance Forever」の変動には、このパーティー開催および終了が大きかったと読み取れます。

またMAZZEL「So Strawberry」においてもリリース日から4日間連続でStationheadを用いたリスニングパーティーを開催。さらに最近ではYouTubeチャンネル内バラエティ企画("まぜべや")の人気も歌手の注目度上昇につながり、初動の高さに至った要因と考えます("まぜべや"についてはMAZZELがビルボードジャパントップアーティストチャートで半年間ほぼ毎週100位以内に…その原動力を考える(5月5日付)でも紹介しています)。それでも、50位の壁特性(に伴うチャート上昇)が表れたとは言い難いと捉えています。

 

 

「So Strawberry」が上昇に至っていない理由は不明ながら、仮にファンダム(コアファンの中で音楽チャートに意識的な方の集まり)が初動の瞬発力を高めんしてと動いていたならば、ファンダムの意志がライト層(曲は気になるが歌手のファンではない方)およびグレーゾーンに十分波及していないことが"50位の壁"特性の表れにくさの一因ではと感じています。

 

今回のエントリーは6月29日付noteの内容をより詳しく記したものですが、上記引用部分はSixTONES「Dance Forever」にも当てはまります。コアファンとライト層等との乖離のみならず、たとえば日本のApple Musicにおける最新デイリーチャートの順位(MAZZEL「So Strawberry」が74位、SixTONES「Dance Forever」が96位)からは、Stationhead利用企画終了後におけるコアファンの聴取行動減少も読み取れます。

先述したように、MAZZEL「So Strawberry」およびSixTONES「Dance Forever」は2組におけるStreaming Songsチャートのキャリア最高位達成曲と成っています。また初動におけるストリーミングの強さは、フィジカル未リリースながら総合ソングチャートでトップ10入りに至る大きな役割を果たしました。歌手側が今回の実績をライト層等へのアプローチに活かすこと、そしてコアファンの熱量を維持させることが重要と考えます。