イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

伯方の塩サウンドロゴがカラオケ指標で初のトップ100入り、JOYSOUNDでは11位に上昇している件

ビルボードジャパンソングチャートでは2019年度以降、カラオケ指標が採り入れられています。新曲が最もヒットしにくい指標ですが、ひとたびチャートインすればロングヒットしやすくなるというのが特徴です。また、広く世間に親しまれている曲が上位を維持する傾向にもあります。

そのカラオケ指標で、最新5月27日公開分にて初めて100位以内に登場したのがCMソングの「伯方の塩」。塩谷信廣さん名義のこの曲が、前週の100位未満から81位に上昇しています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)

 

 

「伯方の塩」は商品名をワンフレーズで歌った曲。このような作品はサウンドロゴと呼ばれています。

そのサウンドロゴを用いたイベントをJOYSOUNDが開催。イベントの決勝ステージは今年2月18日に行われた一方、「伯方の塩」のカラオケ指標はそのちょうど1ヶ月後のチャートで初めて300位以内に到達しています。ともすればイベントの話題が少しずつ浸透し、サウンドロゴの配信が知られたことがカラオケ上昇のひとつの契機かもしれません。なお「伯方の塩」は、イベント開催に沿う形で昨年12月に配信されています。

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(上記画像はJOYSOUND(ジョイサウンド)公式Xアカウントより(ポストはこちら)。)

 

そしてそのJOYSOUNDでは、5月18~24日を集計期間とする最新の週間カラオケランキングにて「伯方の塩」が11位にランクイン。トップ10目前に迫っています。

(上記はカラオケランキング-週間 | JOYSOUND.comより。)

JOYSOUNDで11位を記録しながら、ビルボードジャパンソングチャートのカラオケ指標では81位となり乖離が目立つ「伯方の塩」ですが、実はもうひとつのデータ提供元となるDAMでは同曲の配信が1ヶ月前に行われたばかりです。

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(上記画像はDAM公式Xアカウントより(ポストはこちら)。)

最新のDAM週間カラオケランキングでは「伯方の塩」が100位以内に入っていませんが、今後こちらでも上昇するかもしれません。

 

 

さて、直近における「伯方の塩」のカラオケ浮上理由はわかりかねるものの、たとえば3月に『アッコにおまかせ!』(TBS)にてこの曲のカラオケ大会が行われたこと(和田アキ子、カラオケ対決で女性アナにまさかの敗北 圧巻の歌唱力も有名サウンドロゴに苦戦 | マイナビニュース(3月24日付)参照)等、メディアで時折採り上げられることも背景にあるのではと考えられます。

また最近ではM!LK「好きすぎて滅!」(この曲自体ビルボードジャパンソングチャートのカラオケ指標で通算11週目の首位を獲得したばかり)に対し、様々な企業のサウンドロゴを被せる動画も登場しています。筆者が見聞きする限り「伯方の塩」は用いられていませんでしたが、しかしそのような動画の存在も大きいかもしれません。

 

このブログでは以前、ビルボードジャパンソングチャートのカラオケ指標で上昇した「ラジオ体操 第1」について採り上げています。上記エントリーの掲載後となる2021年9月8日公開分にて同指標最高となる4位を記録したこの曲は、その後も300位以内に入り加点対象となることが多い状況です。直近5月27日公開分では前週の300位未満から59位に急浮上しています。

(上記は直近120週分における、大久保三郎「ラジオ体操 第1」のCHART insight。)

カラオケ指標は新曲が上昇しにくく、昔から親しまれている曲が強さを発揮する傾向にあります。その指標で「伯方の塩」や「ラジオ体操 第1」が上昇、また安定している状況を興味深く感じています。

 

 

最後に。ビルボードジャパンソングチャートのカラオケ指標、そしてJOYSOUNDやDAMにおける「伯方の塩」の歌手名は塩谷信廣さんとなっています。一方で先週放送の『MUSIC FAIR』(フジテレビ)に出演した新浜レオンさんは、演歌歌手である父親の髙城靖雄さんが「伯方の塩」を歌っていたと発信しています。

一方で上記記事を発信したデイリースポーツでは、2019年に"初代"歌唱担当が塩谷信廣さんであると紹介しています。

記事から4年後、伯方の塩を製造販売する伯方塩業が"サウンドロゴの変遷"をホームページにて公開。そこで初代声優が音楽家の塩谷信廣さんであることを公式に発信しました。『1997~2005年には演歌歌手の髙城靖雄氏にも歌唱していただきましたが、塩谷氏の力強いシャウトが効いたサウンドロゴは当初から現在まで変わらず使用しています』とサウンドロゴの変遷 - ギャラリー アーカイブ - 伯方塩業株式会社にて記しています。

 

「伯方の塩」は塩谷信廣さんによる歌唱としてより広く世間に認知されているものと考えますが、伯方塩業が公式発表を行っていなかったならば塩谷さんの名前が知られず、もっといえば「伯方の塩」自体カラオケで配信されていなかったかもしれません。