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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】ドレイクが米で9曲同時、Global 200では8曲同時トップ10入りを達成

(※追記(5月27日18時50分):最新5月30日付米ソングチャートにおけるドレイクのランクイン曲一覧をまとめた、米ビルボードチャート専用Xアカウントによるポストを貼付すると共に、Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の5月25日月曜が祝日のため翌26日火曜に発表された、最新5月30日付米ビルボードソングチャート(集計期間:5月15~21日)。前週首位のエラ・ラングレー「Choosin' Texas」は5位に後退。ドレイク「Janice STFU」が首位初登場を果たしたほか、アルバム『Iceman』からは10位までに9曲がランクイン。そして100位以内にはアルバム3作品から42曲を送り込んでいます。

 

ドレイクによる当週の記録達成には、集計期間初日にリリースされたアルバム3作品が大きく関わっています。当週のソングチャートにランクインした42曲はいずれも『Iceman』『Habibti』そして『Maid Of Honour』に収録されていますが、この3作品は最新5月30日付米ビルボードアルバムチャートで1位、2位そして3位に初登場。米アルバムチャート70年の歴史において、一組の歌手による作品がトップ3を独占するのは史上初となります。

 

ドレイク「Janice STFU」はストリーミングが4070万(同指標首位)、ダウンロードが3,000(同指標6位)、ラジオが210万(同指標50位未満)を記録しています。

ストリーミング指標におけるドレイクの首位獲得は今回が22曲目となり、自身の持つ最多記録を更新。また2026年においてはバッド・バニー「DtMF」が2月に記録した4300万に次ぐ2位の週間再生回数を記録しています。R&B/ヒップホップのジャンルに限れば、ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が2025年3月に記録した4520万以来の数値となります。

ドレイクの新曲において、「Janice STFU」は最もストリーミングが多く、またダウンロード数も最大に。なおラジオにおいては「2 Hard 4 The Radio」(630万)が最大となり、「Ran To Atlanta」(410万)、「Cheetah Print」(280万)に続いて「Janice STFU」が登場。「Amazing Shape」(120万)が続いています。

総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットR&B/ヒップホップソングチャート、およびホットラップソングチャートでも「Janice STFU」が首位に立ち、ドレイクは双方のチャートで自身の持つ最多首位獲得数を32曲に更新しています。前者ではアレサ・フランクリンおよびスティーヴィー・ワンダー(共に20曲)、後者ではリル・ウェイン(12曲)との差を拡げています。

 

ドレイクは今回、キャリア14曲目の首位を獲得しています。そのうち初登場での首位獲得は今回が10曲目となり、10曲以上を初登場にて首位に送り込んだ最初の歌手となります。なお2020年代における首位曲はすべて、初登場時の獲得となります。

<米ビルボードソングチャート ドレイクによる首位獲得曲>

・「What's My Name?」(リアーナ feat. ドレイク 2010年11月20日付 1週)

 (初登場時83位)

・「Work」(リアーナ feat. ドレイク 2016年3月5日付以降 9週)

 (初登場時9位)

・「One Dance (feat. ウィズキッド & カイラ)」(2016年5月21日付以降 10週)

 (初登場時21位)

・「God's Plan」(2018年2月3日付(初登場)以降 11週)

・「Nice For What」(2018年4月21日付(初登場)以降 8週)

・「In My Feelings」(2018年7月21日付以降 10週)

 (初登場時6位)

・「Toosie Slide」(2020年4月18日付(初登場) 1週)

・「What's Next」(2021年3月20日付(初登場) 1週)

・「Way 2 Sexy (feat. フューチャー & ヤング・サグ」(2021年9月18日付(初登場) 1週)

・「Wait For U」(フューチャー feat. ドレイク & テムズ)(2022年5月14日付(初登場) 1週)

・「Jimmy Cooks (feat. 21サヴェージ)」(2022年7月2日付(初登場) 1週)

・「Slime You Out (feat. シザ)」(2023年9月30日付(初登場) 1週)

・「First Person Shooter (feat. J. コール)」(2023年10月21日付(初登場) 1週)

・「Janice STFU」(2026年5月30日付(初登場) 1週)

 

ドレイクがJ. コールを迎えた「First Person Shooter」には"マイケルにあと1曲だ"というリリックがあり、マイケル・ジャクソンによる「Beat It」(1983 1位)のタイトルも添えられています。その「First Person Shooter」が首位に立ったことでドレイクはソロ男性歌手としてマイケルの持つ最多首位獲得曲数に並び、リリックはいわば過去のものに。そして今回、「Janice STFU」の首位初登場に伴いドレイクの首位獲得週数は14曲となり、マイケルの記録を追い抜いています。

マイケル・ジャクソンはソロとして35年以上に渡り、ソロ男性歌手での最多首位獲得曲数記録を保持していました。1988年7月2日付にて「Dirty Diana」が11曲目の首位を獲得したことその記録がスタート。同曲の首位獲得に伴い、スティーヴィー・ワンダーが保有していた10曲を上回った形です。なお「First Person Shooter」は2023年10月21日付にて首位初登場を果たしています。

 

ドレイクによる首位獲得曲数はリアーナおよびテイラー・スウィフトと並び、ソロ歌手としては史上2番目の記録に。ソロ歌手における最高記録はマライア・キャリーによる19曲となります。

<米ビルボードソングチャート 首位獲得曲数>

・20曲 ザ・ビートルズ

・19曲 マライア・キャリー

・14曲 ドレイク

・14曲 リアーナ

・14曲 テイラー・スウィフト

・13曲 マイケル・ジャクソン

・12曲 マドンナ

・12曲 ザ・シュープリームス

・11曲 ホイットニー・ヒューストン

・10曲 ジャネット・ジャクソン

・10曲 ブルーノ・マーズ

・10曲 スティーヴィー・ワンダー

なお首位獲得週数ではドレイクが通算57週となり歴代4位に。マライア・キャリーが101週でトップとなり、リアーナ(60週)、ザ・ビートルズ(59週)が続きます。またドレイクのひとつ下にはボーイズIIメン(50週)が入っています。

加えて、カナダ出身の歌手においてはドレイク(トロント出身)が最多首位獲得曲数を誇り、ジャスティン・ビーバー(8曲)、ザ・ウィークエンド(7曲)が続きます。

 

ドレイクは当週、いずれも『Iceman』に収録されている9曲をトップ10内に送り込んでいます。なお、5曲以上をトップ10内に送り込んだアルバムについては下記記事にて紹介されています。

<米ビルボードソングチャート 最多トップ10輩出歌手>

・90曲 ドレイク

・69曲 テイラー・スウィフト

・38曲 マドンナ

・35曲 ザ・ビートルズ

・32曲 リアーナ

・30曲 マイケル・ジャクソン

・29曲 エルトン・ジョン

・28曲 マライア・キャリー

・28曲 スティーヴィー・ワンダー

・27曲 ジャスティン・ビーバー

・27曲 ジャネット・ジャクソン

・26曲 リル・ウェイン

・25曲 エルヴィス・プレスリー

(※エルヴィス・プレスリーは米ビルボードソングスチャート開始前にキャリアを開始。)

そしてドレイクは当週、100位以内に42曲がランクイン。2025年5月31日付にてモーガン・ウォーレンが記録していた37曲を上回り最多記録を更新しています。当時のモーガンによる記録は『I'm The Problem』が米アルバムチャートにて初登場を果たしたタイミングでのものであり、それまでの記録保持者もまたモーガンでした(『One Thing At A Time』が米アルバムチャートで初登場した2023年3月18日付における36曲)。

ドレイクは当週、昨年7月に2位初登場にて最高位を記録した「What Did I Miss?」が15位に、また昨年8月に23位初登場にて最高位となったセントラル・シーとの「Which One」が63位に再登場したのを除き、40曲を初登場にて送り込んでいます。なお同一週における40曲の初登場は史上最多となります。

<5月30日付米ビルボードソングチャート ドレイクのランクイン曲>

 

1位 ドレイク「Janice STFU」(ストリーミング4070万)

2位 ドレイク feat. フューチャー & モリー・サンタナ「Ran To Atlanta」(ストリーミング3850万)

3位 ドレイク「Whisper My Name」(ストリーミング3450万)

4位 ドレイク「Shabang」(ストリーミング3290万)

6位 ドレイク「National Treasures」(ストリーミング3170万)

7位 ドレイク「Make Them Cry」(ストリーミング3010万)

8位 ドレイク「Dust」(ストリーミング2910万)

9位 ドレイク「2 Hard 4 The Radio」(ストリーミング2710万)

10位 ドレイク「Make Them Pay」(ストリーミング2530万)

 

※ 11位以下は下記ポストに記載されています。

(※追記(5月27日18時50分):最新5月30日付米ソングチャートにおけるドレイクのランクイン曲一覧をまとめた、米ビルボードチャート専用Xアカウントによるポストを上記に貼付します。)

 

ドレイクによるトップ10ヒットは90曲に。またフィーチャーは16曲、さらにモリー・サンタナにとっては米ビルボードへのチャートイン自体が初となります。

(なおこの2名が客演参加した「Ran To Atlanta」に関連してですが、アトランタが歌手名に付いたアトランタ・リズム・セクションによる「So In To You」および「Imaginary Lover」が1977年から翌年にかけて、共に最高7位を記録していました。)

ドレイクはトップ40ヒットにおいても、23曲が追加されたことで計241曲となり、テイラー・スウィフト(177曲)との差を拡げています。なおトップ40記録においてはリル・ウェイン(91曲)、エルヴィス・プレスリーおよびイェー(カニエ・ウェスト)(共に81曲)が続いています。

そして100位以内エントリーにおいて、ドレイクは40曲が追加され計402曲に。400曲超えは史上初となり、テイラー・スウィフト(276曲)との差を拡げています。フューチャーが228曲、グリー・キャストが207曲、リル・ウェインが195曲で続いています。

 

ドレイク「Janice STFU」は、ヒップホップジャンルの曲として1年と1週ぶりのチャート制覇となります(ここでいう"ヒップホップジャンル"とは米ビルボードによるホットラップソングチャートにランクインする曲を指します)。このジャンルにおける直近の首位獲得曲はケンドリック・ラマー & シザ「Luther」であり、2025年5月24日付まで通算13週に渡り首位を獲得していました。なおこの1年と1週の間には13曲が首位を獲得しており、ポップ(ジャンル)が8曲、カントリーが2曲、ダンスポップ、ラテンおよびR&Bが共に1曲ずつとなっています。

なおヒップホップ曲の総合ソングチャート制覇における今回のブランクは2022年から翌年にかけての1年以上以来となり(ニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」~ドージャ・キャット「Paint The Town Red」)、その前となると1999年~2001年に遡ります(記事にはありませんが、これらブランクについては【海外ビルボード】米&Global 200で「Paint The Town Red」が初制覇、Global Excl. U.S.ではKing Gnuがトップ10入り(2023年9月12日付)にて紹介しています)。

 

ドレイク「Janice STFU」はリッキ・リー「I Follow Rivers」を使用しています。スウェーデンの歌手による同曲は2011年から翌年にかけて複数の国や地域でトップ10入りを果たした一方、米ビルボードの各種チャートにはランクインしていませんでした。

リッキ・リーと共同で「I Follow Rivers」のソングライティングに関わったビヨーン・イットリングおよびリック・ノウェルズはいずれも、ソングライターとして米ビルボードソングチャートでトップ10ヒットを輩出した実績があります。ビヨーンはワンリパブリック「I Ain't Worried」(2022 6位)に参加、そしてソングライターの殿堂(Songwriters Hall Of Fame)入りを果たしているリックは4曲がトップ10入りしており、ベリンダ・カーライル「Heaven Is A Place On Earth」が1987年に首位を獲得しています。

 

ドレイクによる9曲同時トップ10入りは『Certified Lover Boy』の米ビルボードアルバムチャート初登場時となる2021年9月18日付以来、二度目となります。そしてこの時の記録が当時、史上初となる9曲以上同時トップ10入りとなります。

この記録を上回り、トップ10独占を達成した唯一の歌手がテイラー・スウィフトとなります。『Midnights』(2022 10位まで)、『The Tortured Poets Department』(2024 史上最多となる14位まで)および『The Life Of A Showgirl』(2025 12位まで)がいずれも米ビルボードアルバムチャートで初登場した際に記録しています。

 

そして当週、ドレイク以外で唯一トップ10入りしたのはエラ・ラングレー「Choosin' Texas」。前週まで通算10週トップに立っていたこの曲は5位に後退しています。ストリーミングは前週とほぼ変わらず2770万、ダウンロードは前週比26%アップの9,000、そしてラジオは同3%アップの4960万を記録しています。今回の上昇には、5月17日に開催されたアカデミー・オブ・カントリー・ミュージック・アワード(ACM)にて同曲が最優秀シングル賞を受賞したことも影響しています。ダウンロードは通算8週目の首位となり、なら複合指標から成るホットカントリーソングチャートでは通算26週目の首位を獲得しています。

 

ドレイクによる曲以外で、エラ・ラングレー「Choosin' Texas」に続くのが同じくエラにょる「Be Her」(14位)。同曲はアカデミー・オブ・カントリー・ミュージック・アワードにてパフォーマンスされています。ブルーノ・マーズ「I Just Might」は16位に後退していますが、ラジオは前週比2%ダウンの7110万を記録し同指標通算14週目の首位に。さらに「I Just Might」はホットR&Bソングチャートで通算19週目の首位に立ち、ラジオ指標(の基となるラジオソングチャート)共々キャリア最長首位記録を更新しています。総合ソングチャートに話を戻すと、オリヴィア・ディーン「Man I Need」が17位、同「So Easy (To Fall In Love)」が20位に登場しています。

 

 

最新のトップ10はこちら。

 

1位 (初登場) ドレイク「Janice STFU」

2位 (初登場) ドレイク feat. フューチャー & モリー・サンタナ「Ran To Atlanta」

3位 (初登場) ドレイク「Whisper My Name」

4位 (初登場) ドレイク「Shabang」

5位 (前週1位) エラ・ラングレー「Choosin' Texas」

6位 (初登場) ドレイク「National Treasures」

7位 (初登場) ドレイク「Make Them Cry」

8位 (初登場) ドレイク「Dust」

9位 (初登場) ドレイク「2 Hard 4 The Radio」

10位 (初登場) ドレイク「Make Them Pay」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。5月30日付ではGlobal 200にてドレイク「Janice STFU」が首位初登場、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではBTS「SWIM」が通算7週目の首位を獲得しています。

ドレイク「Janice STFU」はGlobal 200においてストリーミング6940万、ダウンロード3,000を記録。アルバム『Iceman』からは「Janice STFU」を含む8曲がトップ10内に初登場を果たしています。

<5月30日付Global 200 ドレイクのトップ10ランクイン曲>

 

1位 ドレイク「Janice STFU」(ストリーミング6940万)

2位 ドレイク feat. フューチャー & モリー・サンタナ「Ran To Atlanta」(ストリーミング6360万)

3位 ドレイク「Whisper My Name」(ストリーミング5950万)

4位 ドレイク「National Treasures」(ストリーミング5790万)

5位 ドレイク「Shabang」(ストリーミング5400万)

6位 ドレイク「Make Them Cry」(ストリーミング5380万)

7位 ドレイク「Dust」(ストリーミング4960万)

9位 ドレイク「2 Hard 4 The Radio」(ストリーミング4530万)

ドレイクはテイラー・スウィフト(2024年5月4日付)、BTS(2026年4月4日付)に続き史上3組目となる、Global 200でのトップ7独占を達成。またGlobal 200における8曲同時トップ10入りは『Certified Lover Boy』の米ビルボードアルバムチャート初登場時における2021年9月18日付以来、キャリア二度目となります。なおテイラー・スウィフトおよびBTSはトップ10内9曲同時エントリーを、前者は四度、後者は一回達成しています。

ドレイクによるGlobal 200制覇は「What's Next」(2021年3月20日付)、21サヴェージとの「Rich Flex」(2022年11月19日付)、イートをフィーチャーした「IDGAF」(2023年10月21日付)に続く4曲目となります。ドレイクによるトップ10ヒットは45曲となり、テイラー・スウィフト(42曲)を抜き最多記録を達成(バッド・バニーが25曲で続きます)。またフィーチャーはトップ10ヒットが9曲となり、モリー・サンタナは初となります。

 

ドレイクはGlobal Excl. U.S.において5曲がトップ10内に登場。「Janice STFU」が5位、「National Treasures」が7位、「Ran To Atlanta (feat. フューチャー & モリー・サンタナ)」が8位、「Whisper My Name」が9位そして「Make Them Cry」が10位に入り、このチャートにおけるトップ10ヒットは11曲に。なおフィーチャーは3曲、モリー・サンタナは初となります。

 

そのGlobal Excl. U.S.ではBTS「SWIM」が首位をキープ。ストリーミングは前週比3%ダウンの4530万、ダウンロードは同15%ダウンの2,000を、それぞれ記録しています。

 

 

 

※追記(5月27日18時50分)

 

日本時間の5月27日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。