5月20日公開分のビルボードジャパンソングチャート(集計期間:5月11~17日)では前週首位に立ったSnow Man「BANG!!」が14位に後退。超特急「ガチ夢中!」が初登場で首位を獲得しています。
本作は超特急の23rdシングル表題曲。前作『NINE LIVES』で記録した自己最多初週売上(416,904枚)を超える585,235枚でセールス1位、ダウンロード38位、ラジオ3位、動画19位を記録し、自身3作目の総合首位となった。
【ビルボード】超特急が「ガチ夢中!」で自身3作目のHot 100首位、サカナクション「夜の踊り子」が2位に浮上 https://t.co/rjtNHPNLe7
— Billboard JAPAN(ビルボードジャパン) (@Billboard_JAPAN) 2026年5月20日
「ガチ夢中!」は当週10,698ポイントを獲得するも、前作のフィジカルシングル表題曲「NINE LIVES」の11,034ポイント(2025年10月1日公開分 3位初登場)を上回ることはできませんでした。なお「NINE LIVES」の初登場時には米津玄師「IRIS OUT」および米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」がワンツーフィニッシュを達成しています。
超特急は直近のフィジカルシングル2作品の表題曲共に、フィジカルリリース週の月曜にデジタルを先行解禁。同じ条件下において「ガチ夢中!」が「NINE LIVES」より17万枚近くフィジカルセールスで上回りながら、獲得ポイントは下回っている状態です。その2曲におけるCHART insightをみると、累計ポイント構成比におけるストリーミング(青で表示)の割合が大きく異なっていることが解ります。


この差は、「NINE LIVES」で実施していたLINE MUSIC再生キャンペーンが「ガチ夢中!」では採用されていないため(2曲のデジタルキャンペーンについて「NINE LIVES」はこちら、「ガチ夢中!」はこちらで確認可能)。初登場時における「NINE LIVES」の各指標順位はフィジカルセールス(黄色で表示)が1位、ダウンロード(紫)が49位、ストリーミングが9位、ラジオ(黄緑)が2位、動画再生(赤)が99位となっています。
「ガチ夢中!」ではストリーミングが100位未満(300位以内ゆえ加点対象)と大きく異なるものの、LINE MUSIC再生キャンペーンについては効果と共にいわば副作用が存在します。その点については昨日付エントリーにて紹介しています。
問題点もありつつ音楽チャートに効果をもたらすLINE MUSIC再生キャンペーンを、超特急は採用しませんでした。彼らと同じくスターダストプロモーション内のEBiDAN(恵比寿学園男子部)に所属するM!LKも、「爆裂愛してる」以降はキャンペーンを実施していません。ともすればEBiDAN所属歌手において、何かしらの基準を超えた際はキャンペーンを採らなくなるものと考えます。
ストリーミング指標の割合は前作「NINE LIVES」を大きく下回った「ガチ夢中!」ですが、フィジカルセールスやラジオ、そして動画再生指標が前作から上昇し、ストリーミングの減少分をカバーしたことがポイント減少幅を抑えた要因といえます。全体に占める割合は低いながら、しかし動画再生指標が「NINE LIVES」(初登場時99位)を大きく上回る19位を記録したことも、注目すべき点でしょう。
注目は次週の動向です。社会的ヒット曲の要となるストリーミング指標が強くならない限り、超特急「ガチ夢中!」が上位をキープすることは難しいと考えます。もっといえば、今年度第2四半期はアイドルやダンスボーカルグループの作品が所有指標の初加算に伴い代わる代わる首位を獲得していますが、翌週もトップ10内に残ったのは嵐「Five」のみ。そしてポイント前週比が5割を上回った曲はありません。

超特急の前作「NINE LIVES」は3→12位と推移。やや好調に映りますが、この点はLINE MUSIC再生キャンペーンの期間設定が影響したゆえと捉えています(前週トップ10初登場曲の最新動向…上位をキープした「JANE DOE」「NINE LIVES」について考える(2025年10月11日付)参照)。「NINE LIVES」はストリーミングが右肩下がりとなり、同指標は初登場時からの8週のみ加算。また動画再生は初登場時のみ加算されています。
次週以降の動向を注視する必要はありますが、超特急はLINE MUSIC再生キャンペーンを用いずとも首位を獲得したことが自信につながったかもしれません。この結果をグレーゾーンへの認知度上昇、そしてライト層からコアファンへの昇華につなげ、接触指標群の上昇や安定に波及できるかが今後の課題でしょう。