イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

最新ソングチャートを再登場にて制した「陰ニモ日向ニモ」、初登場3位の「風と町」における気になる動向について

4月22日公開分のビルボードジャパンソングチャート(集計期間:4月13~19日)では前週首位に立った乃木坂46「最後に階段を駆け上がったのはいつだ?」が18位へ後退。Travis Japan「陰ニモ日向ニモ」がフィジカルセールス初加算に伴い、前週の100位未満から首位に躍り出ています。

(乃木坂46「最後に階段を駆け上がったのはいつだ?」等、前週初めてトップ10入りした曲の当週動向については土曜付エントリーにて紹介します。)

 

Travis Japan「陰ニモ日向ニモ」は2月16日にデジタル先行で解禁され、そのタイミングでLINE MUSIC再生キャンペーン等各種企画も用意。同日を集計期間初日とする2月25日公開分ビルボードジャパンソングチャートではダウンロード指標1位、ストリーミング指標30位等を記録し総合9位に初登場するも、総合ではその後90位→100位未満と推移しています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)

ストリーミング指標(CHART insightでは青で表示)は4週目以降300位未満となり未加点となるも動画再生(赤)が100位未満ながら加点を続け、当週はフィジカルセールス指標(黄色)の初加算に伴い「Say I do」(2025年3月12日公開分)に次ぐキャリア2曲目の総合首位を獲得。このタイミングでストリーミング指標も100位未満ながら加点対象に復帰しています。

 

初週フィジカルセールスは「Say I do」が147,896枚だったのに対し「陰ニモ日向ニモ」は305,536枚と倍増。一方で同指標初加算時における総合ポイントは前者が9,901に対し、後者は9,336に。「Say I do」ではフィジカル/デジタル同週リリースを実施し、その際LINE MUSIC再生キャンペーンも開催したことが大きく影響した形です。

今後はロングヒットするかが社会的ヒットになるかの判断材料となります。「Say I do」は首位獲得直後、LINE MUSIC再生キャンペーンの終了も相まってストリーミング指標が急落し、総合でも2週後に100位未満へ。「陰ニモ日向ニモ」ではフィジカルリリースタイミングで当該キャンペーン未実施ということもあり(カップリング曲の「As We Are」が企画の対象に)、次週の下落幅は大きくなるかもしれません。

 

 

さて今回、Mrs. GREEN APPLE「風と町」が3位に初登場を果たしています。

集計期間初日となる4月13日にデジタルリリースされ、翌日放送の『うたコン』(NHK総合)で披露された「風と町」は、現時点でミュージックビデオが公開されていないものの動画再生指標は34位と高位置につけています。一方でストリーミング指標は速報値(集計期間前半3日間の”先ヨミ”記事)で首位だったものの、最終的には3位に後退しています。

 

週前半のストリーミングが好調だった「風と町」の背景には、4月14日にSpotifyで開催した公式リスニングパーティーの存在が大きいと捉えています。

このリスニングパーティーには多数のJAM’S(=ファン)がリアルタイムで参加して、Spotify Japanでのリスニングパーティー史上最多となる約2万4千人のリスナーが参加し、そのリリースを祝福することとなった。

リスニングパーティーはSpotifyに影響を与えた一方、勢いが翌日以降に継続したとは言い難いというのが私見です。

通常は平日より土曜、土曜より日曜の再生回数が伸びる中、Mrs. GREEN APPLE「風と町」はリスニングパーティー開催日の再生回数が突出。一方でその翌日は再生回数を5万5千回近く落とし、土曜は伸びたものの日曜はまた再生回数を下げています。

リスニングパーティーがコアファン向け(音楽チャートに意識的なファンダム含む)の施策である一方、曲は気になるが歌手のファンではないライト層を惹き付けたとは限らないということが、「風と町」の再生回数推移から読み取れるのではないでしょうか。

 

仮にMrs. GREEN APPLE「風と町」のストリーミングが週後半で伸び、週間でも制していたならば、総合ソングチャートでTravis Japan「陰ニモ日向ニモ」に迫った可能性も考えられます。

Mrs. GREEN APPLEは音楽チャートに意識的であり、最近ではリリース2週目以降にラジオ施策を採用することも多いため、「風と町」も次週数値をキープするかもしれません。チャートが好調に映るうちにコアファンによる継続的支持、ライト層による新たな支持の双方を獲得できるかが、今後重要となります。

 

 

当週のトップ10内にはIMP.「INVADER」が2位、OCTPATH「Steppin'!!!」が8位に初登場した一方、ストリーミング指標は2曲共に加点されていません。特に後者は、3月9日にデジタル先行で解禁されたものの各指標300位以内に入ったのは当週が初であり、またその当週はフィジカルセールス以外の指標が加点されていません。このような事例は先日紹介したばかりであり、次週は急落する可能性が考えられます。

 

当週初めてトップ10入りした曲の次週動向については、来週土曜付のエントリーにて分析します。