昨日昼前、ビルボードジャパンはソングチャートでの修正をアナウンスしています。
3/18および3/25発表のJAPAN Hot 100において、下記楽曲のポイントに変更があり、順位が変動いたしましたのでお知らせいたします。
— Billboard JAPAN(ビルボードジャパン) (@Billboard_JAPAN) 2026年4月6日
対象楽曲:=LOVE「劇薬中毒」
3/18発表分:42位 → 39位
3/25発表分:69位 → 52位
一方でこの修正自体は各チャートの発表から早くて1週間後に行われ、また修正に関するアナウンスは昨日までありませんでした。今回はこの修正、そしてポストの発信内容を考えます。
<ビルボードジャパンソングチャートにおける2週連続修正について>
チャート修正の内容とは
ビルボードジャパンは2週続けて、=LOVE「劇薬中毒」の順位を当初の発表分から上方修正しています。そしてこの修正に伴い、3月18日公開分においては当初39~41位に入っていた曲が、また3月25日公開分では当初52~68位に入っていた曲が、それぞれワンランクずつ後退しています。
ビルボードジャパンはソングチャートで週間50位までに入った曲について、ポイントを可視化。3月18日公開分では=LOVE「劇薬中毒」のポイントが1,797→1,857に上方修正された一方、繰り下がった曲のポイントは変わっていませんでした。3月25日公開分については修正前後の獲得ポイントは不明ながら、こちらも「劇薬中毒」のみ上方修正されたと考えていいでしょう。
一方で後述するように、この修正は元々のチャートが発表された日から早くて1週間後に判明しています。
なぜ=LOVE「劇薬中毒」だけが修正対象なのか
これは分からない、というのが率直な私見です。
たとえばイベントを開催し、そのチケットを封入したCDが(ビルボードジャパンのカウント対象となる)サイトで発売されている場合、そのサイトの売上が反映されなかったということはあり得なくはありません。しかし「劇薬中毒」において、フィジカルセールスが初めて加算されるのは明日発表される4月8日公開分以降となります。
たとえばデータ入力にExcelを用いる場合、”=LOVE”と打ち込むとそのまま反映されない場合があります。ともすればそれが原因だったかもしれないとして、しかし「劇薬中毒」は3月18日公開分の段階で登場4週目であることから、その入力問題はさほど関係ないのではと感じています。
修正問題はいつ発覚したのか
前週3月25日公開分のビルボードジャパンソングチャート、最初の発表内容に誤りがあった模様です。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2026年4月1日
当初69位としていた #イコラブ(=LOVE)「劇薬中毒」は実際は52位となり、当初52~68位と発表していた曲はいずれも1ランクずつ後退しています。
この訂正、@Billboard_JAPANは発信しているでしょうか。
自分が3月25日公開分における修正を知ったのは、4月1日公開分のビルボードジャパンソングチャートを確認している最中(上記ポストを記載する直前)でした。また3月18日公開分においては、だいちゃん1217★さんによる指摘にて知りました。
その前の週・3月18日公開分についても、
— だいちゃん1217★ (@MeiHinaMirei127) 2026年4月4日
当初発表の42位から39位に修正されていました。
修正が同時なのかは分からず申し訳ありませんが、
こちらはご存知でしたでしょうか?
アナウンスについては私も見つけられておりません。https://t.co/s9bqDlGbmR pic.twitter.com/ZaPLXSnJVY
(だいちゃん1217★さんには、この場を借りて感謝申し上げます。なお、勝手ながらポストを貼付させていただきました(問題があれば削除いたします)。)
実はこの、チャート公開から1週間後における修正は以前も行われていました。
ビルボードジャパンのチャート発信遅延の理由が判明しました。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年8月6日
ビルボードジャパンは前週7月30日公開分ソングチャートにおいてハントリックス「Golden」を78位としていましたが、本日までに(おそらく本日)71位に訂正しています。
・8月6日に発生したビルボードジャパンのチャート訂正、その経緯および訂正後の対応を疑問視する(2025年8月8日付)より
HUNTR/X(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」が昨年7月30日公開分のビルボードジャパンソングチャートにて、その公開から1週間後に上方修正。またその修正に押し出される形で当初71~77位だった曲が1ランクずつ後退しています。この修正はいわばサイレントの形で行われ、記憶が正しければ「Golden」において今回のような修正アナウンスはなかったはずです。
3月18日そして3月25日公開分においてはCHART insightの更新が13時以降と、通常より遅くなっていました。さらに後者の公開前には以下の現象が起きています。今振り返ればこの状況は、昨夏の修正発生における過程と似ていると言えるかもしれません。
ビルボードジャパンのCHART insight、12時05分の段階でソングチャートにおける公開日が3月25日と表記されながらも前週分が表示されている状況です。https://t.co/4MJkwaZ6pu pic.twitter.com/TgSSGeg0fi
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2026年3月25日
チャート修正の問題点とは
今回の問題は複数あります。
ひとつは、2週続けて同じ曲が修正されているということ。「劇薬中毒」、そして輩出した=LOVE側に大変失礼でしょう。なお、今回の修正アナウンスに対し”順位が上がったからよかった”というような声がみられたのですが、すべてのコアファンが楽観視しているわけではないと考えます。それこそ、今回の修正アナウンス発信はファンダムからの抗議が寄せられた可能性等を考慮してのものかもしれません。
もうひとつは、今回の修正が当初”サイレントにて”行われていたということです。
前回の修正問題については上記エントリーにて疑問を呈し、また改善提案も記しています。それが今回叶わなかったこともさることながら、何より音楽チャート管理者が本気で音楽チャートに取り組んでいるのか、そしてランクインする作品を大事に考えているのかと疑ってしまいます。4月から執行役員となったビルボードジャパンの礒﨑誠二さんがソングチャート100位までチェックする重要性を説いてきたゆえ、尚の事です。
そして冒頭で掲載したビルボードジャパンによるポストも、よくよく見れば違和感を抱くというのが私見です。
・ビルボードジャパンの公式Xアカウントによるポスト(→こちら)より(表示件数は4月7日5時50分現在のものとなります。
ビルボードジャパンによる修正アナウンスの発信は好いと考える一方、ポストでは修正の発生要因、また修正アナウンス遅延の要因について触れられていません。そして、修正の発生要因やアナウンスの遅れに関するお詫び(コメント)がないことが気になった次第です。
最後に:音楽チャート管理者としての責任ある態度を望む
絶対に問題を起こさない人や組織はありません。だからこそ万一の事態を想定し、即座に修正する、修正時はアナウンスを行う(修正内容を明記する)、そして謝罪するというマニュアルを策定することを希望します。そして、これまで基本的に各チャート10位以内の修正についてのみアナウンスしていましたが、その範囲をチャート公開分(100位まで発表ならば100位まで)に広げ、修正時にはその変更内容や背景を記すよう願います。
(ビルボードジャパンへの希望については前回の修正発覚時に記しています。詳しくは8月6日に発生したビルボードジャパンのチャート訂正、その経緯および訂正後の対応を疑問視する(2025年8月8日付)をご参照ください。)
MUSIC AWARDS JAPANの2回目が再来月開催され、ノミネートの前段階となるエントリーの条件にビルボードジャパンのチャートが用いられているならば尚の事、音楽チャート管理者としての責任ある態度は必須ではないでしょうか。サイレントの修正等は音楽チャート自体は勿論のこと、音楽賞の信頼も下げかねないという意識をもって臨んでほしいと強く願います。
