筆者はこのブログで毎朝新たなエントリーを公開後、基本的に毎日noteを更新しています(→こちら)。こちらではブログエントリーへの雑感を主体に記しつつ、ブログエントリーの補足等も行っています。
昨日はBTSの新作に関する施策について、ブログでは米(ビルボード)向け、そしてnoteでは日本(ビルボードジャパン)向けと分けて紹介していますが、今回は後者で採り上げた日本でのラジオキャンペーンについて、あらためて考えます。
#BTS「SWIM」⚓
— BTS JAPAN OFFICIAL (@BTS_jp_official) 2026年3月23日
ラジオキャンペーン実施決定📢
BTS The 5th Album 'ARIRANG’タイトル曲「SWIM」のラジオキャンペーンが、3月23日(月)より全国のラジオ局にて開始します。
対象番組にて「Poster(BTS)」をプレゼント🎁
対象局/番組はこちらからチェック👉https://t.co/v40CpZ117z… pic.twitter.com/vrlb2nkflo
BTS「SWIM」のラジオキャンペーンについて、noteでは次のように記しました。
ビルボードジャパンソングチャートのラジオ指標は全国30以上の主要ラジオ局におけるオンエアチャート(プランテック調べ)を基に、各局の聴取可能人口等を加味して算出されます。そして当該キャンペーンでは対象局の大半が、オンエアチャートの調査対象となっています。月曜開始の企画は、同日を集計期間初日とする日本でのチャート動向を意識したものといえます。
・BTS最新作、日本でのチャート施策をまとめる…3月29日付イマオトについて - note(3月29日付)より
米ビルボードをはじめとする海外のチャートとビルボードジャパン(オリコン含む)では集計期間が異なります。3月23日月曜スタートのBTS「SWIM」ラジオキャンペーンは、複合指標から成るチャートのうちラジオも含むビルボードジャパンソングチャート(月曜集計開始)において2週目の動向を強化するための施策と考えていいでしょう。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)
BTS「SWIM」は3月25日公開分ビルボードジャパンソングチャート(集計期間:3月16~22日)で総合17位に初登場し、ラジオ指標(CHART insightでは黄緑で表示)は22位につけています。解禁からおよそ2日半分で22位というのはラジオ局の注目度の高さを示すに十分ですが、キャンペーンに伴い次週この指標が上昇する可能性は高いといえます。
興味深いのはこの、ビルボードジャパンソングチャート登場2週目以降におけるラジオ向け施策です。BTSは日本においてユニバーサルミュージックが展開しているのですが(BTS - UNIVERSAL MUSIC JAPAN参照)、同じユニバーサルミュージックに所属するMrs. GREEN APPLEにおいても同種の施策が見て取れます。

Mrs. GREEN APPLEが今年1月12日月曜にデジタルリリースした「lulu.」は、ビルボードジャパンソングチャートにて1月21~28日公開分ソングチャートを制覇。注目は登場2週目においてダウンロード(CHART insightでは紫で表示)やストリーミング(青)、動画再生(赤)といったデジタル指標群が順位を落としながら、ラジオが8→1位と推移している点にあります。

またメンバーの大森元貴さんによるソロ曲「0.2mm」は3月4日公開分にて総合12位に初登場した翌週、ダウン幅を最小にとどめています。他指標の後退と異なりラジオ指標が2週連続首位を記録したことが大きいのですが、登場3週目には総合13→79位に大きくダウンしています。
ラジオは最もロングヒットしにくい指標です。また主に男性アイドルやダンスボーカルグループ(K-POPは含むもSTARTO ENTERTAINMENTは含まない傾向)はリリース週に施策を強化することが多く、上位進出と施策終了後の急落がみられます。さらには放送局によるパワープレイ(ヘビーローテーション)採用に伴い月間単位で強い曲もありますが採用終了後に急落することも少なくありません。それら特徴は下記にて紹介しています。
男性アイドル等におけるラジオ施策とは、リリース週におけるゲストやコメントでの出演、また帯番組や定期コーナーでのオンエア(増加)を指します。プランテックによるオンエア調査は人口の多い地域の放送局主体となっているのですが、その中でも首都圏をメインにオンエアされたBE:FIRST「BE:FIRST ALL DAY」が最新3月25日公開分のラジオ指標を制し、総合ソングチャートでも首位を獲得したばかりです。
プランテックのラジオオンエアチャートをみると、Mrs. GREEN APPLE「lulu.」はビルボードジャパンソングチャート登場2週目に該当する1月28日公開分にて、前週比282%アップを記録し首位に(記事はこちら)。また大森元貴「0.2mm」は総合ソングチャート登場2週目となる3月11日公開分にて、ラジオオンエアチャートは2位に後退するも同一番組枠でのオンエア継続等に伴う施策が高位置キープに影響しています(記事はこちら)。
実はMrs. GREEN APPLEにおいて、総合チャート登場2週目以降におけるラジオ指標の上位キープが目立つと感じています。昨年の動向については下記エントリーにて紹介していますが、7月の「breakfast」および「ダーリン」における推移はベストアルバム『10』のリリースタイミングであることを踏まえれば、施策の実行が推測可能ではないでしょうか。そしてその施策が、総合ソングチャートにも波及しているのです。
ともすればBTS「SWIM」において、Mrs. GREEN APPLEの施策を踏襲しつつ、各放送局の番組と連携するという独自のキャンペーンを用意したのではないかというのが自分の見方です。ラジオ指標のみならず総合ソングチャートでの「SWIM」の推移に注目すると共に、キャンペーン以外で放送局側が自発的に同曲を流した割合についても知りたいところです。