一昨年夏以降再開したこのエントリーですが、タイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”とした上で、副題を新たに設けています。前週の内容はこちら。
ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。
この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれます。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。
そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。
<3月25日公開分 ビルボードジャパンソングチャート
前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>
※CHART insightの説明
[色について]
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
赤:動画再生
緑:カラオケ
濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)
(Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)
[表示範囲について]
総合順位、および構成指標等において20位まで表示
[チャート構成比について]
累計における指標毎のポイント構成
・櫻坂46「The growing up train」
3月18日公開分 1位→3月25日公開分 22位
・稲葉浩志「タッチ」
3月18日公開分 2位→3月25日公開分 15位
また、前週トップ10内に再浮上した作品の当週動向はこちら。
・HANA「ROSE」
3月18日公開分 10位→3月25日公開分 16位


当週のストリーミング表はこちら。なお前回より一部リニューアルしています。



前週2位に上昇した稲葉浩志「タッチ」は、当週15位にダウン。Apple Musicでは11→19位、LINE MUSICでは12→26位と、ストリーミングとしては後退幅が小さくなく、ワールドベースボールクラシックにおける日本敗退の影響が大きく現れたといえるでしょう。なおこのカバー版は当週はじめてカラオケ指標が加点されていますが、岩崎良美さんによるオリジナル版は同指標が28→25位に上昇しています。
一方で前週フィジカルセールス指標の初加算に伴い総合チャートを制した櫻坂46「The growing up train」は、当週22位に。稲葉浩志「タッチ」よりも後退幅が大きくなっています。そして気になるのは、フィジカルセールス指標初加算時と2週目とで、累計ポイントに占めるストリーミング指標の割合にそこまでの変化がないということです。
考えられるのは、他指標の低下と比例する形でストリーミング指標も下がっているということ。実際、LINE MUSIC再生キャンペーンを採用している同曲はそのLINE MUSICにて、単曲版が17→54位、シングルパッケージ版が15→35位と共に後退しています。社会的ヒットに至る作品はデジタル先行の場合でも、フィジカルセールス指標初加算時より2週目におけるストリーミング指標の割合が高まることは、以下からも解ります。


櫻坂46「The growing up train」のLINE MUSIC再生キャンペーンは、当週の集計期間最終日までが対象期間となります(14thシングル『The growing up train』リリース記念・LINE MUSICプレゼントキャンペーン実施決定! | ニュース | 櫻坂46公式サイト(2月10日付)参照)。次週は企画が影響しなくなることからLINE MUSICの順位が急落し、他のサブスクサービスで上昇しなければ総合チャートからも姿を消すかもしれません。
さて、当週はトップ10内に新たに5曲が登場しています。これら楽曲については本日付の別のエントリーにて分析しています。



