【#THEFIRSTTAKE】
— THE FIRST TAKE (@The_FirstTake) 2026年1月23日
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No.633
鈴木愛理 (from Buono!)@airimania
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第633回は、鈴木愛理がソロで登場。
かつて活動していたハロー!プロジェクト所属の嗣永桃子・夏焼雅・鈴木愛理からなるユニット『Buono!』 より「初恋サイダー」を鈴木愛理ソロで一発撮り披露。
▼22:00~YouTubeプレミア公開
公開1日半弱ながら再生回数が150万を突破した、鈴木愛理さんによるBuono!「初恋サイダー」のTHE FIRST TAKE(名義は”鈴木愛理 (from Buono!)”)。この動画がビルボードジャパンソングチャートにおいてオリジナルバージョンに加算されるかは解りませんが、これを機にオリジナルバージョンの人気が再燃する可能性は十分考えられます。
(ビルボードジャパンソングチャートではオリジナル以外のバージョンは、言語のみが異なるもの以外は基本的に合算されませんが、動画再生指標は付番されたISRC(国際標準レコーディングコード)がオリジナル版と別バージョンとで同一ならば合算されます。またTHE FIRST TAKE動画は音源化されない限り、動画再生分はオリジナル版に紐づけられます。)
Buono!「初恋サイダー」は『ベストヒット歌謡祭2025』(読売テレビ/日本テレビ 2025年11月13日放送)にてカバーされたことで人気が再燃し、昨年11月26日公開分のビルボードジャパンソングチャートで63位に再登場。100位以内登場は13年10ヶ月振りとなります。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)
Buono!「初恋サイダー」は直後に総合100位以内から後退。ストリーミング(CHART insightでは青で表示)や動画再生(赤)といった接触指標群が加点対象となる300位圏内から早々にダウンした一方、カラオケ指標(緑)は現在まで300位圏内をキープしており、再注目されれば総合チャートで再浮上する可能性を持ち合わせているといえます。それゆえ、THE FIRST TAKEの動向について今後追いかける必要があると捉えています。
さて、Buono!「初恋サイダー」が昨秋再浮上したのは、同曲がサブスクで解禁されていたからであるというのが自分の見方です。同曲がビルボードジャパン総合ソングチャートで100位以内に復帰した週、ストリーミング指標も62位に上昇しています。そして上記CHART insightにおける累計ポイント構成比からも、この指標の重要性が理解できるはずです。
ハロプロ30周年企画始動、来年サブスク解禁&「ハロ!コン 2026」を開催https://t.co/1ZUJ5krS3E#ハロプロ
— 音楽ナタリー (@natalie_mu) 2025年12月29日
そのハロー!プロジェクトは今年遂に本格的なサブスク解禁に踏み出す予定ですが、それに先駆けて解禁を行った曲が、しかしながらチャートアクションにおいてはサブスク効果が表れていると言い難いという事例が発生しています。それがJuice=Juice「盛れ!・アモーレ」です。
Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」はフィジカルシングル「四の五の言わず颯と別れてあげた」とのダブルAサイドとしてリリースされていますが、ビルボードジャパンソングチャートにおけるフィジカルセールス指標は「四の五の言わず颯と別れてあげた」のみに加点されます。一方、「盛れ!ミ・アモーレ」はTHE FIRST TAKEでも披露され、遂には一部バージョンのサブスク解禁に至っています。
Juice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」は、サブスク解禁していないのに、ファンによるコールの突然変異で爆発したらしいhttps://t.co/aIHO3D9iEI
— 徳力 基彦(tokuriki) (@tokuriki) 2026年1月18日
Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」については、noteプロデューサー/ブロガーの徳力基彦さんが執筆されています。同曲の盛り上がりを踏まえ、徳力さんは『年末の紅白歌合戦にJuice=Juiceが出演する可能性は高そうな気がしてきました』と紹介しています。
しかしながら、「盛れ!ミ・アモーレ」の勢いは急激に弱まっています。

Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」はTHE FIRST TAKE動画公開等の効果もあり、ビルボードジャパンソングチャートでは2週連続で総合90位台に登場していますが、動画効果、そしてダウンロード(CHART insightでは紫で表示)が今年に入り急落。そして、ストリーミング指標は一度も加点されていません。
フィジカルシングルの初週売上10万枚前後が見込まれるハロー!プロジェクト所属歌手の中では珍しく、Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」はサブスク解禁されています(デジタルヒットからみえてくる日本のアイドルソング需要、そして浮かび上がる機会損失について(2025年12月26日付)参照)。盛り上がりを踏まえてとみられる一方、解禁されたバージョンにオリジナル版はありませんでした。ライブバージョンやTHE FIRST TAKE版は先述したようにオリジナル版に合算されず、音楽チャートでの勢いに繋がりません。
先程紹介したnoteにて、徳力基彦さんは『ハロプロはグループ毎にCDやライブの売上が活動にまわる構造になっている関係で、安易にサブスク解禁してしまうと短期の売上が止まってしまって活動が縮小してしまうリスクがあるんだとか』と記しています。この指摘が正しいならば、その構造がJuice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」オリジナルバージョンのサブスク解禁を行わなかった背景にあるものと考えます。

一方、「盛れ!ミ・アモーレ」とダブルAサイドでありフィジカルセールス指標(CHART insightでは黄色で表示)が加点される側となる「四の五の言わず颯と別れてあげた」は、そのフィジカルセールスが伸びているとは言い難い状況です。「盛れ!ミ・アモーレ」の動画再生指標が急浮上した昨年11月26日公開分では、一方で「四の五の言わず颯と別れてあげた」のフィジカルセールス指標は27→69位と推移。その後も後退しています。
また、2025年度のビルボードジャパンTop Singles Salesチャート(ソングチャートにおけるフィジカルセールス指標の基となるチャート)での週間10万枚以上売上曲リストをみると、サブスクヒットを輩出したKAWAII LAB.所属歌手、またM!LKのフィジカルセールスが伸びている状況です。ネットのバズがライト層のコアファン化につながり、フィジカルセールス購入へ至らせるという流れもみえるゆえ、サブスク解禁はやはり重要です。
(上記表において、FRUITS ZIPPERについては作品推移を確認可能です。またCUTIE STREETは「キューにストップできません!」の前作となる「かわいいだけじゃだめですか?」が初週61,384枚(2024年11月20日公開分)、M!LKは「アオノオト」の前作となる「エビバディグッジョブ!」が初週71,036枚(2024年10月30日公開分)を、それぞれ記録しています。)
上記表も踏まえるに、ハロー!プロジェクトが所属歌手のセールスを重視しようと考えるならばオリジナル版をサブスク解禁し、ヒットに至らせ、コアファンを増やすという流れを作ることが重要ではなかったかと考えます。『安易にサブスク解禁してしまうと短期の売上が止まってしまって活動が縮小してしまう』という考え方(『』内は徳力基彦さんのnoteより)は、結果的に中長期的な機会損失につながるといえるかもしれません。
YouTubeで公開したミュージックビデオに”Promotion Edit”と記載している点からも、ハロー!プロジェクトのフィジカルセールス優先という姿勢を感じます(その旨は最新ソングチャート、アイドル/ダンスボーカルグループ曲のCHART insightから見えてくる差について(2025年6月16日付)でも紹介)。徳力基彦さんのnoteで記された構造や、フィジカルセールス優先の考え方について、事務所側の変革は必要ではというのが私見です。
その徳力さんが述べたJuice=Juiceの『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)出場可能性は、ゼロではないと考えます。M!LK「イイじゃん」の(昨年の初出場決定時までにおける)週間最高位が45位だったことからも、可能性はあるはずです。ただし、より多くの方に広まるにはサブスクをきちんと解禁することが重要ではないでしょうか。この点は、カバーを機に本家Buono!「初恋サイダー」がヒットしたことからも理解できるはずです。
