本日公開したエントリーにて、最新1月17日付の米ビルボードソングチャートトップ10速報をお伝えしました。
その翌週となる1月24日付米ソングチャートの予想が、精度の高さを誇るXアカウントのTalk of the Chartsからアップされていますが、その次週は1~5位が僅差になると伝えています。
Each of the top 5 songs on next week’s Billboard Hot 100 (dated January 24th) are expected to be within 5% of each other, according to early forecasts. pic.twitter.com/SrZfIp983c
— Talk of the Charts (@talkofthecharts) 2026年1月12日
Early Billboard Hot 100 Predictions (chart dated January 24th, 2026) pic.twitter.com/AB98nUt1uw
— Talk of the Charts (@talkofthecharts) 2026年1月12日
次週はブルーノ・マーズ「I Just Might」が首位初登場を果たすというのが、Talk of the Chartsによる初期予想となります。
「I Just Might」はブルーノ・マーズによる9年ぶりのアルバム『The Romantic』(2月27日リリース)からの先行曲。新曲初登場時はストリーミングやダウンロードが高位置に成る一方でラジオはどんな人気曲でも初登場時の上位進出が難しいのですが、おそらくはデジタル2指標の好調をもって首位初登場の可能性を提示したものと捉えています。
一方で先程紹介した初期予想は中間、そして最終予想時に変わるかもしれません。
上昇の可能性が高いと考えるのが、HUNTR/X(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」。『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』サウンドトラック収録曲は最新1月17日付で3位に後退していますが、同曲は現地時間の日曜に開催された第83回ゴールデングローブ賞で主題歌賞を、また映像作品はアニメ映画賞を受賞しています。
またゴールデングローブ賞授賞式の直前、そして1月24日付米ビルボードソングチャートの集計期間初日となる1月9日には、7バージョンをコンパイルしてリリース。初お目見えは"Glowin' Version"のみとなりますが、ゴールデングローブ賞受賞を経てこの曲に(そして様々なバージョンに)人気が集まれば、HUNTR/X「Golden」は米ビルボードソングチャートでの再浮上も有りうるかもしれません。
音楽チャートは社会の話題も反映される一方、歌手側の施策も大きく影響します。
最新1月17日付米ビルボードソングチャートではテイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」が制し、キャリア初となる10週目の首位獲得に至っています。
「The Fate Of Ophelia」においては多くの週で施策が実施されていることを、上記エントリーで記しています。同曲はクリスマス関連曲が後退した1月10日付以降2連覇を果たしていますが、1月10日付では事前予約分のレコードの発送がダウンロード指標を大きく押し上げ、そして最新1月17日付ではザ・チェインスモーカーズによるリミックスのエクステンデッドバージョンが集計期間途中にリリースされたことが影響しています。
一方で、上記エクステンデッドバージョンは現時点でSpotifyやYouTubeに登場しておらず、他のサブスクサービスでも同様とみられます。ここから、テイラー・スウィフト側はダウンロード先行/ストリーミング後発施策を用いて、主にコアファンの購入を刺激したと考えます。実際このようなストリーミング後発手法はこの曲で以前もみられていますが、好ましいものではないというのが私見。この考えは下記内容に準じるものです。
音楽チャートの施策は、コアファンに過度な物理的または精神的(もしくはその双方)の負担を強いるものでなければ自由だというのが私見です。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年11月2日
ただし他の歌手の作品と条件を揃えることが大前提であり、デジタル未解禁やアルバムでの単曲ダウンロード禁止等、制限を伴うものには強い違和感を抱きます。
テイラー・スウィフトは施策の徹底に際し、日本のやり方を学んだのではないかと捉えています。その結果、"一部に制限を設けることで主にコアファン内の渇望を生み出し購入に至らせる"という考えに至ったのならば、強い疑問を抱きます。
米ビルボードは今後、ダウンロード先行/ストリーミング後発作品をカウントしない形へのチャートポリシー(集計方法)変更を検討すべきでしょう。また歌手側のホームページでフィジカル予約販売が行われた際、発送日が予め明記されていない場合はカウント対象にしないことも考える必要があるはずです。チャートで不利になるタイミングで発送するというコントロール権を歌手側が有しているといえる状況は考慮すべきです。
音楽チャートではどの歌手も施策を実施します。リリースタイミングをいつにするか、事前告知を徹底するかそれともサプライズでリリースするか等は自由です。しかしながらその施策にアンフェアがあるものをヒットと呼ぶことには違和感を抱くというのが、率直な私見です。その点も踏まえ、まずは次週の動向をチェックしていきます。
