イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ジョー・キーリーの音楽作品、および『ストレンジャー・シングス 未知の世界』関連曲がチャートで上昇

ジョー(Djo)「End Of Beginning」が再ヒットの兆しです。

ギターが印象的なR&Bアプローチのジョー「End Of Beginning」。スティーヴ・レイシー「Bad Habit」(2022年6月リリース 米ビルボードソングチャート週間1位)を思わせるとの反応も確認できますが、元々「End Of Beginning」は2022年4月にイギリスにて初めて披露されたとのことであり、そして同年9月にジョーがリリースしたアルバム『Decide』にて音源化されています。

「End Of Beginning」はアルバム『Decide』からの先行曲ではなかったものの、2024年にバイラルヒットしたことで同年3月にシングルとしても発表。結果的に同曲は米ビルボードソングチャートで最高11位、英ソングチャートでは4位を記録しています。そしてこの年には、米ビルボードによるグローバルチャート(Global 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.)でもトップ10入りを果たしています。

 

同曲のヒットを紹介したReal Soundの記事、またグローバルチャートでの初トップ10入りを紹介した弊ブログエントリー(→こちら)でも紹介したように、ジョーとは俳優ジョー・キーリーによる音楽活動時の名前であり、そしてジョー・キーリーは話題作『ストレンジャー・シングス 未知の世界 (原題:Stranger Things)』(Netflix)に出演しています。

ストレンジャー・シングス 未知の世界』にて、ジョー・キーリーはメインキャストの一員を務めています。そして同作の最終シリーズとなるシーズン5は3段階に分かれて公開。日本時間の12月26日に第2弾となる5~7話が、そして元日に最終話(フィナーレ)が配信開始されています。

 

海外では昨年11月26日に第1弾、クリスマス当日に第2弾、そして大晦日に最終話が公開された『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。この公開前からも好調をキープしていたジョー「End Of Beginning」は、第1弾の公開後にグローバルのSpotifyデイリーチャートでも再びトップ10入りを果たします。

 

そのグローバルにおけるSpotifyデイリーチャートにおいて、「End Of Beginning」はクリスマス関連曲の上位滞在に伴いなかなか動けなかったものの、クリスマス当日に72位だった同曲は翌日付で15位に上昇すると、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』第2弾公開も相まって12月27日付で5位に上昇。以降4→3→2→3位と推移し、2026年に入ってからは2→1→1位と展開。また米でも直近2日連続で首位を獲得しているのです。

そしてストリーミング等の複合指標に基づく音楽チャートでは、1月2日付英ソングチャート(集計期間:2025年12月26日~2026年1月1日)にてジョー「End Of Beginning」が56→7位に上昇しています(同日付チャートはこちらで確認可能)。当週はクリスマス関連曲の後退に伴い大半の曲が急(再)浮上していますが、2024年以前のリリース曲による急上昇は興味深いところ。そして次週は首位獲得の可能性もあると予想されています。

なお米ビルボードにおける1月10日付米ソングチャート(集計期間:2025年12月26日~2026年1月1日)は日本時間の明日発表されますが、チャート予想を行うTalk of the ChartsのXアカウントではジョー「End Of Beginning」が18位に再登場を果たすと予想されています(Talk of the Chartsによる予想ポストはこちら)。

 

それにしても、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』による音楽チャートへの影響は無視できないものとなっています。前シーズンとなるシーズン4(2022)で使用されたケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」は1985年のリリース曲ながら、米では当時の最高位(30位)を大きく上回る3位を記録し、英やGlobal 200は首位を獲得するに至っています。

このケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」は最新1月2日付英ソングチャートで94→16位に上昇したほか、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』関連曲では他にもティファニー「I Think We're Alone Now」(1987年リリース)が29位に再登場、ザ・クラッシュ「Should I Stay Or Should I Go」(1982年リリース)が42位に初登場を果たしています。

さらには次週1月9日付英ソングチャートでは、プリンス「Purple Rain」が39位に登場することを英チャート側が予想。その予想では先述したティファニーおよびザ・クラッシュの曲も上昇するとしており、仮に「Should I Stay Or Should I Go」が40位以内に入ればザ・クラッシュのトップ40ヒットは35年ぶりとなります。

(プリンス「Purple Rain」の使用については、KIDさんによる『ストレンジャー・シングス』最終シーズンでプリンスの楽曲を使用 - NPG Prince Site(2026年1月3日付)にて詳しく記載されています(『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のネタバレを含む模様です)。なおリンクの貼付に際し、問題があれば削除いたします。)

 

 

英ソングチャートの上昇度合い(予想)を踏まえれば、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』 シーズン5の使用楽曲は前シーズンにおけるケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」ほど大きくはないのかもしれません。しかし今シーズンが3段階に分かれて公開、また今シーズンに二度サーバーダウンが起きていることを踏まえれば(Netflix、『ストレンジャー・シングス』シーズン5最終話の配信でシステム障害|11月に続く、2度目のトラブルで不満の声 - THR Japan(1月2日付)参照)、この映像作品の人気は絶大であり、音楽チャート面での反映はしばらく続いていくのではないでしょうか。

とはいえ、その中にあってジョー・キーリーがジョー(Djo)名義で歌う「End Of Beginning」がより注目されているだろうことを興味深く感じています。このような上昇が、音楽チャートをより面白いものにしていくのかもしれません。