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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】テイラー・スウィフト新アルバム収録曲、米およびGlobal 200でトップ10のうち8曲を寡占

(※追記(10月21日18時39分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の10月20日月曜に発表された、最新10月25日付米ビルボードソングチャート(集計期間:10月10~16日)。テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」が2連覇を達成、また『The Life Of A Showgirl』収録12曲が14位までにすべてランクインしています。

なお当週は2026年度初週となること、そしてリカレントルールが変更されたこともアナウンスされています。

 

テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』は前週、米ビルボードアルバムチャートで首位初登場を果たした際に収録12曲がソングチャート12位までを独占。前週史上最多の週間ユニット数(400万2千ユニット)を記録したアルバムは当週も首位を記録していますが、ソングチャートにおいては当週14位までに12曲を送り込んでいます。

上位14位までに12曲以上を送り込んだのはドレイク『Certified Lover Boy』(2021年9月 12曲)、テイラー・スウィフト『Midnights』(2022年11月 12曲、且つトップ10独占)、同『The Tortured Poets Department』(2024年5月 14曲、且つトップ10独占)、同『The Life Of A Showgirl』(2025年10月18日付 12曲、且つトップ10独占)に続く5例目となり、アルバム登場2週目における占拠は初となります。

 

最新の上位14曲はこちら。

 

1位 (前週1位) テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」

2位 (2位) テイラー・スウィフト「Opalite」

3位 (13位) HUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」

4位 (14位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」

5位 (3位) テイラー・スウィフトElizabeth Taylor

6位 (4位) テイラー・スウィフト「Father Figure」

7位 (6位) テイラー・スウィフト「Wi$h Li$t」

8位 (5位) テイラー・スウィフト「Wood」

9位 (8位) テイラー・スウィフト feat. サブリナ・カーペンター「The Life Of A Showgirl」

10位 (7位) テイラー・スウィフト「Actually Romantic」

11位 (10位) テイラー・スウィフト「Cancelled!」

12位 (9位) テイラー・スウィフト「Eldest Daughter」

13位 (11位) テイラー・スウィフト「Ruin The Friendship」

14位 (12位) テイラー・スウィフトHoney

 

テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」はストリーミングが前週比47%ダウンの4910万(同指標通算2週目の首位)、ダウンロードが11,000(同指標首位初登場)、ラジオが同10%アップの4220万(同指標5位)を記録。前週(アルバムリリース週)はアルバム『The Life Of A Showgirl』収録曲がいずれも単曲ダウンロード不可となっていましたが、当週は「The Fate Of Ophelia」のみ可能となり、今回ダウンロード指標にて初加算された形です。

ダウンロード指標制覇はテイラー・スウィフトにおいて30曲目となり、自身の持つ最多記録を更新。またラジオ指標における登場2週目でのトップ5入りは、全フォーマットにおけるエアプレイを集計開始した1998年12月以降においてレディー・ガガ「Born This Way」(2011 2週首位)、アデル「Easy On Me」(2021 1週首位)に続く3曲目となります。

 

「The Fate Of Ophelia」が前週記録したストリーミング9250万という数値は、この指標からYouTubeUGC(”歌ってみた”等に代表されるユーザー生成コンテンツを指し、歌手側の公式ではない動画)が除外されるようになった2020年以降では最大となります。そして登場2週目となる当週は4910万を記録し、ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」(2025年2-3月 3週)以来となる複数週での4千万超えとなりました。また初登場から2週連続でこの記録を果たしたのは2024年5-6月におけるポスト・マローン feat. モーガン・ウォーレン「I Had Some Help」(2週)およびケンドリック・ラマー「Not Like Us」(4週)に続く記録となります。なお2020年9月以降、テイラー・スウィフトにおいては「The Fate Of Ophelia」が「Look What You Made Me Do」(2017年9月 初登場以降2週連続)以来となる複数週且つ連続でのストリーミング4千万超えとなります。

 

「The Fate Of Ophelia」はテイラー・スウィフトにとって13曲目、歴代4位タイとなる首位獲得曲。今回2週目の首位に立ったことで首位獲得週数が38となり、マイケル・ジャクソンを抜き歴代単独9位となりました。

<米ビルボードソングチャート 歴代首位獲得週数記録>

97週 マライア・キャリー

60週 リアーナ

59週 ザ・ビートルズ

56週 ドレイク

50週 ボーイズIIメン

47週 アッシャー

46週 ビヨンセ

39週 ブルーノ・マーズ

38週 テイラー・スウィフト

37週 マイケル・ジャクソン

 

ビヨンセについてはデスティニーズ・チャイルド時代の17週は含まれていません。またマイケル・ジャクソンにおいてはジャクソン5時代の10週は含まれていません。

 

今回の「The Fate Of Ophelia」首位キープに伴い、テイラー・スウィフトは2週以上の首位獲得曲が8曲に。この記録は歴代5位タイとなります。

<米ビルボードソングチャート 複数週首位曲における歴代記録>

17曲 マライア・キャリー (首位獲得総数19曲)

15曲 ザ・ビートルズ (20曲)

10曲 リアーナ (14曲)

9曲 アッシャー (9曲)

8曲 ビヨンセ (9曲)

8曲 ジャネット・ジャクソン (10曲)

8曲 ケイティ・ペリー (9曲)

8曲 ザ・シュープリームス (12曲)

8曲 テイラー・スウィフト (13曲)

 

 

当週もテイラー・スウィフトが上位を占める中、HUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」(Netflix『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』サウンドトラック収録)が13→3位に上昇しています。

またアレックス・ウォーレン「Ordinary」も14→4位に浮上。ラジオは前週比1%アップの7850万を記録し、同指標通算18週目の首位を獲得しています。これにより「Ordinary」はラジオソングチャート35年の歴史において、シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」(2024-2025 27週)、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(2020 26週)に続き、グー・グー・ドールズ「Iris」(1998)およびマイリー・サイラス「Flowers」(2023)と並ぶ歴代3位タイの首位獲得曲となっています。

 

 

さて、米ビルボードソングチャートは今回のチャート速報発表のタイミングにて、リカレントルールに関するチャートポリシー(集計方法)変更を実施しています。内容は下記ポストをご参照ください。このルール変更の詳細、および当週除外された代表曲については別途エントリーにて紹介しています。

なお今回の発表に伴い、米ビルボードにおける最新10月25日付チャートが2026年度初週に該当することが判明。これにより2025年度は2024年10月26日付~2025年10月18日付の52週となります。

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。10月25日付ではGlobal 200、またGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.共にテイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」が2連覇を達成しています。また『The Life Of A Showgirl』からは双方のチャートにて前週9曲ずつトップ10入りしていましたが、当週はGlobal 200で8曲、Global Excl. U.S.では4曲がトップ10入りを果たしています。

テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」はGlobal 200においてストリーミングが前週比36%ダウンの1億3980万およびダウンロードが20,000、Global Excl. U.S.においてはストリーミングが前週比27%ダウンの9170万およびダウンロードが9,000を、それぞれ記録しています。米ビルボードソングチャート紹介時にも触れたように、テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』ではリリース初週に単曲ダウンロードが認められていませんでした。当週は「The Fate Of Ophelia」のみ単曲販売可能となったことで、同曲のダウンロード指標が初めて加算された形です。

また『The Life Of A Showgirl』収録12曲におけるグローバルチャートの順位は以下の通り。

<Global 200 テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲のトップ10ヒット>

1位 (前週1位) テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」

3位 (2位) テイラー・スウィフト「Opalite」

4位 (3位) テイラー・スウィフトElizabeth Taylor

5位 (4位) テイラー・スウィフト「Father Figure」

7位 (7位) テイラー・スウィフト「Wi$h Li$t」

8位 (8位) テイラー・スウィフト feat. サブリナ・カーペンター「The Life Of A Showgirl」

9位 (6位) テイラー・スウィフト「Wood」

10位 (10位) テイラー・スウィフト「Actually Romantic」

<Global Excl. U.S. テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲のトップ10ヒット>

1位 (1位) テイラー・スウィフト「The Fate Of Ophelia」

3位 (3位) テイラー・スウィフト「Opalite」

5位 (4位) テイラー・スウィフトElizabeth Taylor

7位 (5位) テイラー・スウィフト「Father Figure」

テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲以外で前週唯一トップ10入りを果たしていたHUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」はGlobal 200で5→2位、Global Excl. U.S.では2位をキープ。また米津玄師「IRIS OUT」がGlobal Excl. U.S.にて13→4位に浮上し、当週テイラー・スウィフト以外でのトップ5作品となっています。

Global Excl. U.S.ではJISOO & ゼイン「Eyes Closed」が10位に初登場。ストリーミング4390万およびダウンロード5,000を記録しています。当週の集計期間初日にリリースされたこの曲はBLACKPINKのJISOOにとって、ソロ(グループ名義以外)として「Flower」(2023年4月 2位初登場)に次ぐ2曲目のトップ10入り。またゼインにおいては2020年9月のチャート開始以降、初のトップ10入りを果たしています。

 

 

 

※追記(10月21日18時39分)

 

日本時間の10月21日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。