イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ビルボードジャパンとオリコン、アルバムチャートにおけるカウント方法の差を今一度考える

最新10月1日公開分のビルボードジャパンアルバムチャートは、Number_i『No.Ⅱ』が首位初登場。構成3指標すべてで1位となり、Mrs. GREEN APPLE『10』の初登場時(7月16日公開分)以来となる完全制覇を達成しています。

またNumber_iはトップアーティストチャートにおいて、当週1年ぶりの首位を獲得。その旨は昨日付のエントリーにて紹介しています。

(ビルボードジャパンによるトップアーティストチャート(Artist 100)は、アルバムチャートとソングチャートを合算したものです。上記ポストにおいて、厳密には『No.Ⅱ』の初登場に伴いトップアーティストチャートも制したということになります。)

 

一方、ビルボードジャパンよりも前にアルバムチャートにストリーミング指標を採り入れていたオリコン合算アルバムランキングでは、矢沢永吉I believe』が首位を獲得しています。

 

オリコンではフィジカルセールスのみのランキングにおいても矢沢永吉I believe』が首位を獲得し、Number_i『No.Ⅱ』の倍以上のセールスを記録しています。一方でビルボードジャパンでは、『No.Ⅱ』が『I believe』の5倍近いセールスとなったことが、冒頭で紹介した記事から解ります。

(オリコンはデータの無断転載を固く禁じており、オリコンにおける具体的な数値の掲載はここでは控えます。)

 

 

この差がなぜ発生するかは、オリコンの記事からもみえてきます。Number_i『No.Ⅱ』はTOBE所属歌手作品としては初めてタワーレコード限定で実店舗販売を行っており(ただしタワーレコードでは同作品のオンライン販売は未実施)、その分がオリコンにて加算された形です。

 

言い換えれば、オリコンはTOBE OFFICIAL STORE(→こちら)をカウント対象としていません。この状況は昨年末にも紹介していますが(2024年度年間ソングチャートを比較…ビルボードジャパンのみ信頼可能と考える理由(2024年12月21日付)参照)、記憶が正しければオリコンは現在でも未カウント理由を明らかにしていないはずです。この点の説明を願うばかりですが、同時にメディアの姿勢にも違和感を抱いています。

これまで、TOBEに所属するアーティストは、オフィシャルECサイトのみでCDの販売を行ってきましたが、本作で初めて実店舗での販売を実施し、今回『オリコン週間アルバムランキング』に初登場しました。

 

Number_iが実店舗販売を初めて実施した件は上記ニュースで触れられていますが、TOBE OFFICIAL STOREでの販売がオリコンで未カウントとなる理由は探られていません。ビルボードジャパンと差が生じるならば(そしてそれによりチャートをチェックする方の混乱を招くならば尚の事)、まずはメディアがきちんと問う姿勢を持つことが必要でしょう。カウント可否の説明があれば、オリコンも信頼に足るものと考えます。

 

 

最後に。ビルボードジャパンアルバムチャートにおける矢沢永吉I believe』の指標構成をみると、ストリーミング指標が100位未満ながら300位以内に入り加点されています。下記CHART insightの累計ポイント構成比から、青で示されるこの指標がカウントされていることが解ります。

矢沢永吉さんは前作のオリジナルアルバムにてフィジカル先行/デジタル後発の姿勢を採っていましたが(6年ぶりにオリジナルアルバムをリリースする矢沢永吉、そのリリース元が興味深い(9月1日付)参照)、今作ではデジタルをきちんとリリースしていることがチャートにも反映された形です。未だデジタルに明るくない(なろうとしない)ベテランが少なくない中、この姿勢は評価すべきです。