最新7月30日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは、LiSA「残酷な夜に輝け」が39→5位、Aimer「太陽が昇らない世界」が44→8位に上昇。7月19日にデジタル先行でリリースされた2曲は、デジタル初の1週間フル加算に加えてフィジカルセールス指標が初加算されたことに伴い、登場2週目でトップ10入りを果たしています。
(7月30日公開分ビルボードジャパンソングチャートにおける、LiSA「残酷な夜に輝け」およびAimer「太陽が昇らない世界」の指標構成を示したCHART insightを上記に。こちらは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。なお、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)
LiSA「残酷な夜に輝け」、Aimer「太陽が昇らない世界」は共に、7月18日に公開された映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』の主題歌となっています。
2曲が主題歌として起用されることが発表されたタイミングにて、このブログではチャート上の注目点を紹介しました。LiSAさんは「紅蓮華」や「炎」、Aimerさんは「残響散歌」が大ヒットしたこともあり、今回の2曲は映画のスタートダッシュと共にチャートを駆け上がるのではと捉えていました。最新チャートでトップ10入りを果たしたものの次週はフィジカルセールスが弱まることもあり、維持できるかは微妙かもしれません。
ただ、映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』は特大ヒットに至っており、2曲の主題歌は今後ジワジワと人気を高めるのではないかとも感じています。
最新作の大ヒットに伴い、過去の『鬼滅の刃』関連曲がビルボードジャパンソングチャートで動いています。
最新7月30日公開分のビルボードジャパンソングチャートで100位以内にランクインしているのは2曲。テレビアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』のオープニングを務めたMY FIRST STORY × HYDE「夢幻」(2024)が60位、テレビアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』のオープニングであるAimer「残響散歌」(2021)が99位に入っています。
その他、100位未満ながらもLiSA「紅蓮華」(2019 テレビアニメ『鬼滅の刃』オープニング)、同「炎」(2020 映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』主題歌)、MAN WITH A MISSION × milet「絆ノ奇跡」(2023 テレビアニメ『「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』オープニング)は複数の指標が加点対象に。またLiSA「明け星」(2021 テレビアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』オープニング)はダウンロード指標が300位以内に入っています。
最新曲を除く『鬼滅の刃』関連曲において興味深い傾向を挙げるならば、いち早く上昇したMY FIRST STORY × HYDE「夢幻」はストリーミングが強いながらも、LiSA「明け星」を除く作品も7月23日公開分以前からこの指標が300位以内に入り加点されています。また「明け星」以外は動画再生指標も前週以前から加点を続け、そのうちLiSA「炎」以外はいずれも100位以内に入っています。
さらに、今回の映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』で主題歌を担当したLiSAさんおよびAimerさんの過去曲がカラオケが伸びており、この指標は直近3週においてLiSA「紅蓮華」が100位未満→65→34位、同「炎」が83→60→36位、Aimer「残響散歌」が84→70→50位と推移。最新作をチェックした方が過去曲に接触したのみならず、カラオケでの”活用”にも至っていることが、ここから解ります。
『鬼滅の刃』過去作関連曲のチャート動向を踏まえるに、今回の映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』の大ヒットはその映画主題歌も含め、『鬼滅の刃』(過去作も含む)全体の再ファン化を形成しているのではと実感しています。フジテレビが新作映画の宣伝としてこのような編成を組んだことも影響しているのではないでしょうか。
(なお、自分の住む青森県南津軽ではフジテレビ系列局を(TVerを除き)リアルタイムで確認できません。上記編成、また『めざましテレビ』等の情報番組が確認できないこともあり、あくまで肌感覚ですが映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』の大ヒットを(他の都道府県ほど)強くは感じられないというのが率直な私見です。)
