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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

デジタル解禁2週目のSixTONESにおけるチャート動向と、最新曲のフィジカル/デジタル同時リリースについて

最新5月28日公開分(集計期間:5月19~25日)のビルボードジャパントップアーティストチャート(ソングチャートとアルバムチャートを合算した”Artist 100”)では、SixTONESが41→20位に上昇しています。

(上記はビルボードジャパントップアーティストチャートにおけるSixTONESの、有料会員が確認可能なCHART insight。総合チャートおよび構成指標における20位未満の順位はCHART insight有料会員のみが確認できますが、ビルボードジャパンでは有料会員のみ知り得る情報の掲載を可能としています。)

この上昇には、デジタル解禁が大きく関わっています。

 

SixTONESは5月17日に一部楽曲のデジタルを解禁。前週5月21日公開分のビルボードジャパンソングチャートやトップアーティストチャートにおいて、集計期間終盤にデジタルが加算されたことは以前紹介しました。

デジタル解禁が初めて1週間分反映された5月28日公開分においては、トップアーティストチャートにおいてダウンロード(CHART insightでは紫で表示)が1→2位と安定した一方、ストリーミング(青)は100位未満(300位圏内)→24位に上昇。これが総合チャートにおける上昇の原動力と考えていいでしょう。他方動画再生(赤)は36→49位と後退していますが、聴取手段をストリーミングに切り替えた方が少なくないゆえと考えられます。

 

最新のソングチャートでは、3月リリースのフィジカルシングル表題曲「バリア」が73位、また2023年リリースの「こっから」が90位にリエントリー。「バリア」は8週ぶり、「こっから」は一昨年7月以来となる100位以内再登場となります。ストリーミングはそれぞれ60位、71位となり、やはりストリーミングが原動力だと解ります。

 

SixTONESは土曜にデジタル解禁していますが、仮に月曜を集計開始とする音楽チャートに即して月曜を解禁日としたならば、チャートでのインパクトはより高まったでしょう。とはいえ、SixTONESはデジタル解禁のアナウンスをその解禁後でも徹底しており(下記ポスト等参照)、今後もデジタルアプローチを着実に行っていくとみられます。

 

 

さて、SixTONESは本日フィジカルシングル「BOYZ」をリリース。そして同日、表題曲をデジタルリリースしています。

メンバーのソロ曲等フィジカル収録のカップリング曲は現時点で未解禁ですが、「BOYZ」については今週月曜にダンスパフォーマンス動画を公開している点に注目です。

ミュージックビデオは先行公開していますが、フィジカルリリース週にデジタルを解禁し、新たな動画も用意するという流れは、BE:FIRSTによるフィジカルシングル表題曲の施策を想起させます(尤もBE:FIRSTはカップリング曲もフィジカルに合わせて解禁)。彼らの「Spacecraft」は今年度のビルボードジャパンソングチャートで週間最高ポイントを獲得し、本日発表される最新チャートでの「GRIT」の動向にも注目が集まります。

 

SixTONES「BOYZ」における施策は、これまでSTARTO ENTERTAINMENTが積極的とはいえなかったフィジカルとデジタルとを組み合わせたものであり、仮に「BOYZ」がビルボードジャパンソングチャートを制すれば、SixTONESの首位獲得は2022年6月15日公開分における「わたし」以来3年ぶりとなります。次週のチャート動向に注目です。