最新11月6日公開分のビルボードジャパンソングチャートではTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Endless Happy-Ending」が4位にランクイン。フィジカルセールス指標初加算に伴い3週ぶりに総合100位以内に返り咲いた形であり、CHART insightからは安定した指標の存在がみえてきます。
【ビルボード】INI「WMDA (Where My Drums At)」が総合首位、ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」は3位に https://t.co/54Wuh5JDLT
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年11月6日
THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Endless Happy-Ending」は最新11月6日公開分ビルボードジャパンソングチャートにてフィジカルセールス(CHART insightでは黄色で表示)が3位、ラジオ(黄緑)が4位、ストリーミング(青)が92位を記録していることが記事から解ります。
一方で、ダウンロード(紫)および動画再生(赤)は当週300位以内に達していません。所有の選択肢が増えながらもダウンロードが伸びない状況からはライト層の多くなさを想起することが可能です。また動画再生指標の状況からは、コアファンがフィジカル同梱の映像盤をチェックしている一方でライト層が十分付いているわけではないことが考えられます。
(ビルボードジャパン総合ソングチャートの記事では上位登場曲における各指標の順位が掲載されていますが、加点対象となりながらも101~300位にランクインした指標は紹介されません。また無料会員が確認できるCHART insightでは各指標21~100位が未表示の一方、101~300位は表示されます。これらを踏まえ、当週における「Endless Happy-Ending」のダウンロードおよび動画再生指標は300位未満と断言可能です。)
•.•.\ 2024/10/30 Release /.•
— THE RAMPAGE OFFICIAL (@therampagefext) 2024年10月28日
『 Endless Happy-Ending 』
LINE MUSIC再生キャンペーン
スタートしています🎧💚
🔗https://t.co/HowCEOJluF#THERAMPAGE #EndlessHappyEnding pic.twitter.com/WilK98zNry
「Endless Happy-Ending」のストリーミング指標加点については、再生キャンペーンが功を奏したといえるでしょう。ストリーミング指標は主にライト層の支持に伴いロングヒットする傾向が強く、その際はサブスクサービスに関係なく上位で安定するのですが、「Endless Happy-Ending」はLINE MUSICと他のサブスクサービスとで乖離が大きく、この指標においてもコアファンとライト層との乖離が考えられます。
(上記表の全体版は11月8日付ブログエントリー(→こちら)にて掲載しています。)
LINE MUSIC再生キャンペーン終了に伴い総合ソングチャートでも急落が考えられるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Endless Happy-Ending」ですが、ラジオ指標が6→9→7→4位と高位置で安定している状況です。
【RADIO】@bayfm78MHz
— THE RAMPAGE OFFICIAL (@therampagefext) 2024年10月28日
「Endless Happy-Ending」が
BAYFMでパワープレイに決定❕
本日よりぜひたくさんお聴きください📻
週間パワープレイ
「BRAND NEW HOT LINE」
└10/28(月)〜11/3(日)
パワープレイ
└11/4(月)-11/22(日)
BAYFM HP:https://t.co/vQSq0dNFxY#bayfm #THERAMPAGE…
「Endless Happy-Ending」は千葉県のBAYFMにてパワープレイが始まっていますが今回のチャート集計期間から反映されており、同曲はそれ以前から高位置をキープしていることが解ります。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEにおいては前作「24karats GOLD GENESIS」でもラジオが強いという状況が続き、総合ソングチャートにおける9週連続ランクインの大きな要因となっていました。
前作の動向については上記エントリーで紹介していますが、日本ではロングヒットが難しいラジオ指標でヒットを続けること自体特筆すべきことです。他方この指標でロングヒットした曲が急失速することは本来考えにくく、その点も踏まえ「24karats GOLD GENESIS」のラジオでの強さは歌手側の施策に因る部分が大きいと捉えていました。今作「Endless Happy-Ending」においても同様の動きをなぞっているかもしれません。
ストリーミングや動画再生といった接触指標群が安定せず、またラジオにおいて施策終了直後に急落するならば、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Endless Happy-Ending」はやはりライト層に十分リーチしたとは言い難いというのが厳しくも私見です。
(フィジカルセールスについて、「Endless Happy-Ending」の初動は71,223枚となり前作「24karats GOLD GENESIS」の326,342枚から大きくダウンしています。フィジカルセールスは複数種販売や特典等により売上の変動は比較的大きくなるのですが、それでも前作比21.8%という状況は気になります。この点についてはビルボードジャパンに対し、米ビルボードのように記事にて施策等の実施有無を記すことを願います。)
このブログでは前作「24karats GOLD GENESIS」の動向も踏まえ、主にアイドルやダンスボーカルグループにおける【ヒットの7段階】表を今夏作成しました。「Endless Happy-Ending」が第4段階以降にステップアップできるか、見極めなければなりません。
この【ヒットの7段階】表を作成した際、フィジカルセールス指標が高位置を続けていたAKB48「恋 詰んじゃった」をTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE「24karats GOLD GENESIS」同様に第2段階に据えましたが、最新11月6日公開分ビルボードジャパンソングチャートで総合21位に再登場したNMB48「がんばらぬわい」もまた第2段階の動向をたどっているといえるでしょう。
「がんばらぬわい」のフィジカルセールス指標は2→3→64→4位と推移し、前週の急落に伴い総合ソングチャートでも一時100位圏外となっていました。AKBグループはフィジカルセールスの施策に伴いこの指標が大きく変動することが多いのですが、リリース時から強くなかったデジタル指標群がその施策と比例して上昇することはほぼありません。ゆえにこの形でのロングヒットを社会的ヒットとみなすことは難しいと考えます。