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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

SHOW-WA、メジャーデビュー曲がビルボードジャパンでトップ20入り…悲願の紅白出場は叶うか

最新9月11日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは、SHOW-WA「君の王子様」が14位に初登場を果たしています。

オーディションによるメンバー選出、秋元康さんのプロデュース、そして投票対決企画にてライバルのMATSURIに先駆けメジャーデビュー決定という構図は、往年のテレビ界を彷彿とさせます。そしてリリースされたSHOW-WA「君の王子様」は2024年度(2023年12月6日公開分以降)のソングチャートにおいて、演歌歌謡曲ジャンルでは山内惠介「紅の蝶」(最高73位 100位以内在籍1週)に次ぐ2曲目のランクインを果たした形です。

SHOW-WA「君の王子様」はフィジカルセールス指標2位(39,164枚)、ダウンロード指標73位(ダウンロード数不明)、およびラジオ指標11位を記録。先述した山内惠介「紅の蝶」は初登場時となる3月6日公開分にてフィジカルセールス指標5位(15,304枚)、ダウンロード指標100位未満(300位圏内)だったことを踏まえれば、『ぽかぽか』(フジテレビ)で連日披露した影響もあるとはいえSHOW-WAの勢いを感じずにはいられません。

 

 

となると、気になるのは『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下”紅白”と記載)への出場が叶うかという点。『ぽかぽか』には”愛花を紅白に連れてって!”というコーナー(番組MCでNHK出身の神田愛花さんをSHOW-WAの出場に合わせNHKに登場させようという企画)も用意されており、グループの目標ははっきりしていることが解ります。

紅白では特に若手や初登場歌手において、ビルボードジャパンソングチャートやトップアーティストチャート(ソングとアルバムの合算)が選出基準に大きな影響を与えます。ただ、演歌歌謡曲ジャンルは全体的にデジタルが強くはなく、フィジカルセールスが選出条件の大半を占めるといえるでしょう。そしてこのジャンルは出場枠が減少。以前氷川きよしさんが特別枠に移行した際、空いた分を埋めることはできませんでした。

SHOW-WAの可能性は高いとはいえるのですが、一方で歌謡曲主体、また様々なバックグラウンドを持つメンバーで構成という点から純烈と被ると捉えられるかもしれません。フィジカルシングルの初週セールスではSHOW-WAが上回っていますが(純烈の今年のシングル「夢見た果実」は6,091枚を記録しフィジカルセールス指標11位初登場)、一方で中堅以上の歌手はチャート成績以上に歌手人気やNHK貢献度が重視されます。

その純烈は最新9月11日公開分ビルボードジャパンアルバムチャートにて、初のオリジナルアルバム『純烈魂1』が14位に初登場(奇しくも14位はソングチャートにおけるSHOW-WA「君の王子様」と同順位に)。フィジカルセールス指標14位(5,630枚)、ダウンロード指標62位(ダウンロード数不明)を記録しており、来年3月でグループから卒業する岩永洋昭さんにとって最後となる紅白出場の可能性を高めたといえるかもしれません。

 

NHKへの貢献度も高い純烈、民放でレギュラーを持つSHOW-WA…紅白にとっては双方の出場も検討しているかもしれませんが、演歌歌謡曲界のヒットが生まれなくなった現在にあってこのジャンルの出場枠を増やすのは難しいかもしれません。さらには氷川きよしさんも歌手活動を再開しています。紅白側の演歌歌謡曲ジャンルへの対応について、注目したいと思います。

 

ちなみに上記ブログでは9月2日付にて紅白出場歌手の予想を掲載し、秋元康さん関連である坂道グループの出場を2→1に減らしています。仮にこれが当たった場合、紅白側が秋元さんとの関係性を維持する意味でもSHOW-WAを出場させるという可能性もゼロではないかもしれません。

 

なお紅白の予想については10月上旬を目処に、2回目を掲載する予定です。