イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】米は「I Had Some Help」5連覇、サブリナ・カーペンターが2曲同時トップ3入り

現地時間の6月17日月曜に発表された、最新6月22日付米ビルボードソングチャート(集計期間:6月7~13日)。ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」が初登場から5連覇を達成しました。

ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」はストリーミングが前週比5%ダウンの4330万(同指標2位)、ダウンロードが同12%ダウンの12,000(同指標4位)、ラジオが同12%アップの6620万(同指標3位)を記録しています。

総合ソングチャートでの5連覇達成はモーガン・ウォレン「Last Night」が昨年5月から7月にかけて記録した10連覇以来の長期連続首位となり、また初登場からの5連覇達成は昨年1月から3月にかけてのマイリー・サイラス「Flowers」における6連覇以来となります。また2024年における5週首位獲得はジャック・ハーロウ「Lovin On Me」と並び最長タイとなります(なお「Lovin On Me」は通算6週に渡り首位を記録しています)。

「I Had Some Help」は米ビルボードが毎夏実施するソング・オブ・ザ・サマーチャート(Songs Of The Summer)でも、今年度の開始以降3週連続で首位に立っています。

 

サブリナ・カーペンターがトップ3に2曲を送り込んでいます。「Please Please Please」が2位初登場となりキャリア最高位、「Espresso」が3位に上昇し同曲最高位を、それぞれ更新。前者はサブリナにとって2曲目のトップ10ヒットとなります。

「Please Please Please」はストリーミング5030万、ダウンロード7,000およびラジオ533,000を記録。また「Espresso」はストリーミングが前週比27%アップの3840万、ダウンロードが同366%アップの28,000、ラジオが同18%アップの4770万を記録しています。

(なお米記事ではダウンロード指標において"digital and physical sales"と記載されていることから、今回のダウンロード指標急伸にはフィジカルセールスの影響が大きいことが推測されます。)

「Please Please Please」は6月7日にリリースされ、俳優でサブリナ・カーペンターのボーイフレンドでもあるバリー・コーガンが参加したミュージックビデオも同日公開。また翌日にはガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバルにサブリナが登場し、「Espresso」共々披露しています。この2曲は、8月23日にリリースされるアルバム『Short N' Sweet』に収録されます。

トップ3への2曲同時エントリーにて、サブリナ・カーペンターは米ビルボードソングチャート66年弱の歴史においてソロでは初、バンド/グループを含めれば2組目となる記録を達成しました。共演や客演を含まない単独名義の作品が2曲同時にトップ3入りするというもので、ザ・ビートルズが「I Want To Hold Your Hand」「She Loves You」にて1964年2月15日付~3月28日付の7週連続で記録していたのが唯一となっていました。

(なお共演や客演を含めば、エイコン、ダベイビー、DJキャレド、イギー・アゼリアリュダクリスおよびマックルモア & ライアン・ルイスもまた、キャリア最初のトップ3ヒットを2曲同時に3位以内にエントリーさせています。また米記事には記載はありませんが、サブリナ・カーペンターおよびザ・ビートルズの記録もまたキャリア最初のトップ3ヒットに限定した上での記録達成として記載されたものと思われます。)

なお「Please Please Please」はサブリナ・カーペンターにとってストリーミング指標初制覇曲となり、ダウンロード指標では7位に登場。加えて「Espresso」はトップストリーミングゲイナーおよびトップセールスゲイナーを獲得しています。

 

ラジオ指標はホージア「Too Sweet」(総合7位)がキャリア初となる首位に(前週比7%アップの7050万を記録)。これまではブレイクの契機となった「Take Me To Church」(2015)における3位が同指標における最高位でした。

 

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」が11→9位に。ストリーミングは前週比8%アップの3070万、ダウンロードは同9%アップの3,000、ラジオは同221%アップの320万を記録しています。ビリー・アイリッシュにとって7曲目、同曲を収録した『Hit Me Hard And Soft』からは「Lunch」(5位)に次ぐトップ10ヒットとなります。

<ビリー・アイリッシュによる米ビルボードソングチャート トップ10ヒット>

・1位 「Bad Guy」 (2019年8月24日付 1週)

・2位 「Therefore I Am」 (2020年11月28日付)

・5位 「Lunch」 (2024年6月1日付)

・6位 「My Future」 (2020年8月15日付)

・8位 「Everything I Wanted」 (2019年11月30日付)

・9位 「Birds Of A Feather」 (2024年6月22日付)

・10位 「Your Power」 (2021年5月15日付)

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (1位) ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」

2位 (初登場) サブリナ・カーペンター「Please Please Please」

3位 (6位) サブリナ・カーペンター「Espresso」

4位 (4位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

5位 (3位) トミー・リッチマン「Million Dollar Baby」

6位 (5位) ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

7位 (7位) ホージア「Too Sweet」

8位 (2位) エミネム「Houdini」

9位 (11位) ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」

10位 (8位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

トミー・リッチマン「Million Dollar Baby」(総合5位)はラジオが前週比31%アップの4610万を記録し、通算2週目となるトップエアプレイゲイナーを獲得しています。

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。6月22日付では前週Global 200、およびGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.で共に首位初登場を果たしたエミネム「Houdini」が後退、サブリナ・カーペンター「Espresso」が双方のチャートで首位を獲得しています。

サブリナ・カーペンター「Espresso」はGlobal 200においてストリーミングが前週比17%アップの1億930万、ダウンロードが同27%アップの12,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比13%アップの7220万、ダウンロードが同8%アップの4,000を、それぞれ記録。Global 200では同曲初、Global Excl. U.S.では通算5週目の首位獲得となります。

そのサブリナ・カーペンターによる「Please Please Please」はGlobal 200で2位、Global Excl. U.S.では5位に初登場。前者ではストリーミング1億460万およびダウンロード10,000、後者ではストリーミング5460万およびダウンロード3,000を記録しています。