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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

エド・シーラン、ニューアルバムのリード曲「Eyes Closed」の施策が興味深い

エド・シーランのニューアルバム『- (Subtract)』が5月5日にリリースされ、国内盤も同日登場します。

トラックリスト、そしてティザー(ティーザー)も公開された『- (Subtract)』。このアルバムからは3月24日に先行曲「Eyes Closed」がリリースされますが、このリード曲の打ち出し方が興味深いのです。

 

 

リード曲「Eyes Closed」のリリースについては、その配信日がSNSでの”意味深な”投稿によって明らかになっています。

3月24日は海外の一般的な新曲リリース日となる金曜であり、この日がニューアルバム『- (Subtract)』からのリード曲リリースとなることは予想できたことですが、この”意味深な”表示が「Eyes Closed」への興味を引く、少なくともリリースされることを覚えてもらうのに有効となるわけです。

 

そしてリリースが正式にアナウンスされた後、エド・シーランは曲のティザーを積極的にアップしています。

エド・シーランはTikTokの公式アカウントにてこれまで8本の「Eyes Closed」関連動画をアップ。当初は弾き語りやイヤフォンから流れる音にて紹介していましたが、日本時間の3月14日に公開された最新動画(下記参照)では初めて公式音源を一部アップしています。これまで弾き語り等を観てきた方は実際どのようなサウンドになっているか想像を膨らませてきただろうと考えれば、音源公開はまさに待望と言えるでしょう。

@edsheeran Everywhere I look I still see you #NewMusic ♬ Eyes Closed - Ed Sheeran

 

エド・シーラン「Eyes Closed」におけるTikTokの積極的なティザー公開は、海外で一般的な、そして日本でも浸透しつつあるチラ見せ公開の一環と言えます。

日本ではなとり「Overdose」等でもこの手法を展開。チラ見せ公開は正式リリースの渇望度を高め、またリリース時には既に曲が認知されているという効果を持ち合わせています。そのため、この施策は音楽チャートにおけるロケットスタートにつながると考えていいでしょう。

そもそもエド・シーランは大ヒットが見込まれることから、「Eyes Closed」や『- (Subtract)』のリリース日にバッティングを避ける歌手は少なくないでしょう。またエドは米ビルボードソングチャートでこの5年首位を獲得していないこともあり、ともすれば「Eyes Closed」で頂点に立ちたいという思いが積極的な施策実施につながっているかもしれません。

 

 

無論、エド・シーランの今回の施策は音楽チャートでの成功のみならず純粋なリリースの訴求であり、作品を知ってもらうための活動とも言えますが、海外の音楽チャートが日本以上に作品の認知度等とリンクしていることを踏まえれば、施策の実施は自然なことだと考えます。

 

エド・シーランの新作について、日本ではどのような独自施策が展開されるかも気になりますす。米ビルボードソングチャートを制した「Shape Of You」は、日本でドラマタイアップを設けたことでビルボードジャパンソングチャートにてロングヒットした実績があるため、尚の事です。