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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

”J-Popは海外に通用するのか?”…TOKIONコラムで紹介したグローバルチャートを知るためのデータをまとめる

昨日、TOKIONに寄稿したコラムが公開されました。様々な反応をいただき、心より感謝申し上げます。

ビルボードによるグローバルチャートのデータから紐解く一方で、曲そのものの内容や流行の傾向といった音楽面からは切り込んでいませんが、J-Popのランクイン曲を踏まえればジャンルを問わずチャートインできるものと考えます。

 

本日のブログエントリーではグローバルチャートについて紹介したコラムの参考資料として、これまでのブログエントリーをまとめて紹介します。

 

 

● グローバルチャートとは何か

 

グローバルチャートの仕組みについては、下記リンク先にまとめております。

世界200を超える地域のストリーミング(動画再生を含む)とダウンロードという2つの指標に基づき、Global 200およびGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.の2種類が存在。チャート新設以降、チャートポリシー(集計方法)はほぼ変わっていません。

ビルボードのソングスチャート(Hot 100)と異なるのは、グローバルチャートにラジオ指標がない点、フィジカルセールスがダウンロード指標に含まれない点、そして歌手のホームページで販売されるデジタルに関しても加算対象外という点。またこれは推測の域を超えませんが、主要デジタルプラットフォームのストリーミング等を対象としながら、再生キャンペーンの多いLINE MUSICは加算対象外の可能性があります。

 

 

● グローバルチャートの傾向とは

 

グローバルチャートは発足から2年も経過していませんが、米ビルボードは開始から1年後に報告書を、昨年末には年間チャートを公開しています。後者においては米ビルボードの記事を翻訳してブログに掲載したほか、その上でJ-Popが結果を残すためにはどうすべきかについて、私見を提示しています。

J-PopとK-Popについての比較も。J-Popは安定したヒットになりやすい一方で上位に進出しにくいと言えます。K-Popは所有指標が高い一方で接触指標はJ-Popほど強くはない印象ですが、BTSやBLACKPINK等は安定した動きとなっており、K-Pop全体の認知度上昇如何では他の歌手も安定したチャート推移を示すことでしょう。

 

 

● グローバルチャートを紹介するメディアはほぼ存在しない

 

今回の執筆にあたりグローバルチャートについて紹介した記事を確認したものの、ほぼないということに気付きました。グローバルチャートの認知度を高め、J-Popランクインの事実を伝えることで音楽関係者やファンの意識変化や視野拡大につながり、J-Popの人気をより強靭なものにすると考えれば、毎週紹介することは間違いなく必要だというのが私見です。

手前味噌ではありますが、日本時間の火曜早朝に発表されるグローバルチャートのトップ10速報を米ビルボードソングスチャート共々火曜のブログで翻訳し紹介するほか、同日夜に公開されるGlobal 200にランクインしたJ-Popについてはツイートにてフォローアップしています(なおGlobal Excl. U.S.の詳細は米ビルボード有料会員のみ閲覧可能のため紹介することができません)。

米で月曜が祝日ならば発表が1日遅れることがありますが、通常は日本時間で火曜早朝の公開のため、是非火曜のブログやツイートをご参照いただき、最新の世界の動向をチェックしていただければ幸いです。そして本来、グローバルチャートの動向についてメディアで紹介されることが理想ゆえ記事化してくださる媒体の登場を求めますし、自分が手伝えることがあれば積極的に名乗り出たいと思います。

 

 

● グローバルチャートにJ-Popは毎週登場している

 

2022年度のGlobal 200首位曲およびストリーミングの動向、J-Popのランクイン曲をまとめたものを上記に。J-Popが毎週ランクインしていることが判ります。米以外の地域でより人気であることを踏まえれば、Global Excl. U.S.ではより多くのJ-Popが登場しているはずです。ポイント獲得源の大半が日本であってもランクインできる事実は大きく、歌手や運営側、そしてファンダムの意識向上がさらなる押し上げにつながるでしょう。

 

TOKIONに寄稿したコラムでは、J-Popがグローバルチャートでさらに上昇するための改善提案等を記しています。業界変革の参考、そしてきっかけになるならば幸いです。