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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

【ビルボード最新動向】オリンピックが音楽チャートにもたらした逆境…その中でポイントを伸ばす4曲とは

毎週木曜は、最新のビルボードジャパンソングスチャートから注目点を紹介します。

7月26日~8月1日を集計期間とする8月4日公開(8月9日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)。フィジカル関連指標初加算に伴い、ジャニーズWEST「でっかい愛」が首位を獲得しました。

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ジャニーズWEST「でっかい愛」は16689ポイントのおよそ半分をルックアップ指標が獲得。CDをパソコン等に取り込んだ際にインターネットデータベースのGracenoteにアクセスされる数を指し、実際の購入者数(ユニークユーザー数)やレンタル需要の推測を可能とします。ジャニーズWESTの作品群はレンタル解禁が17日後となっていることから、主にコアなファンの方々による取り込みの多さが反映された形と言えます。

気になるのは動画再生指標の未加算。3週前に100位以内に登場しながら、最新週においては300位を割ってしまいました。

 

 

さて、今回のソングスチャートはオリンピックの影響を大きく受けています。

SpotifyYouTubeの動向から、可処分時間の使いみちが音楽の接触から東京オリンピックの視聴に移行しているとブログで述べましたが、所有指標でも影響を受けており、最新チャートにおいては前週からポイントを伸ばした曲はわずか4曲にとどまるのです。なお、前週51位以下の曲、また今週初登場した曲はポイント前週比が計算できないためここでは割愛します。

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(表において、青の表示はポイント前週比が100%を上回っていること、[(不明)]は前週7月28日公開(8月2日付)においてポイントが不明のため計算できないこと、[※]は前週100位以内に在籍するも51位以下のためポイント不明であることを指します。)

 

YOASOBI「怪物」は11→6位となり、3週ぶりにトップ10に復帰。これは「夜に駆ける」「三原色」に続く英語版の登場により、合算されたことに伴う上昇となります。一方でポイント前週比は108.8%と決して高くはありません。「夜に駆ける」も「Into The Night」合算効果で7月7日公開(7月12日付)にてトップ10復帰となりましたが、その際のポイント前週比は149.4%。英語版効果は薄れてきたと言えるかもしれません。

 

超特急「CARNAVAL」は順位も上昇。解禁後初めて1週間フルで加算された影響もありますが、一方で獲得ポイントは引き続きストリーミングおよびTwitter指標のみにとどまっています。

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「CARNAVAL」はLINE MUSICでの再生回数キャンペーンをビルボードジャパン最新ソングスチャートの集計期間最終日まで実施。またデジタルプラットフォームの区別なく1000万回再生を目標としていました。後者については集計期間中の半ばで達成したことにより、前半3日間では3位だったストリーミングが最終的には9位にダウンしたとみられます。

超特急「CARNAVAL」は次週もストリーミングが上位にとどまり、総合でも勢いをキープできるものと思われますが、その次週においてダウンロードや動画再生といった他指標が加点されるか、またその翌週(8月11日公開(8月16日付))にストリーミングが急落しないか、注視する必要があります。

前週のブログでこのように書きました。次週ストリーミングが急落すれば、「CARNAVAL」は社会的ヒットとは言い難いものと考えます。

 

優里「シャッター」については、集計期間中に主だった動きはみられなかったと捉えています。

新型コロナウイルス感染から全快を果たした優里さん。その病気療養中に、たとえばSpotifyでは再生回数を伸ばしています。ファンの回復祈願が再生回数に反映されたかもしれませんが、「シャッター」が真のヒットに至れるかは次週以降の動向で確認する必要があるでしょう。加えて、ミュージックビデオの公開が待たれます。

 

順番は前後しますが、Da-iCECITRUS」は23→21位、3227ポイントを獲得。順位、ポイント共に同曲最高を更新しました。

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注目は紫で表示されるダウンロード、および水色のTwitterの上昇。前者は78→23位、後者は100位圏外(300位以内)→66位と躍進していますが、これら指標はメディア出演時に大きく伸びるのが特徴。今回においては、集計期間中に放送された『MUSICBLOOD』(日本テレビ)の影響が反映されたと言えるでしょう。

オリンピック開催期間中は通常の番組自体が減り、また放送されても注目度が下がるためか総集編が多いことから、このような動きを示す曲自体希少と言えます。『MUSICBLOOD』の影響が一過性のものかそれとも波に乗るためのきっかけとなるかは次週以降判断する必要がありますが、Da-iCEが音楽業界やメディアにとって尚の事無視できない存在になったと言えるでしょう。