イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

仮面ライダー主題歌決定でDa-iCEのMステ出演が叶う? しかし「CITRUS」は音楽特番でも披露されない事態

Da-iCEの『ミュージックステーション』への出演、現実味を帯びてきました。

仮面ライダーシリーズはエイベックスが主題歌枠を持っており、Da-iCEの起用は彼らが移籍第一弾シングルに「DREAMIN' ON」(『ONE PIECE』(フジテレビ)オープニングテーマ)を用意したことからも納得と言えます。そしてこの主題歌登用は、『ミュージックステーション』(テレビ朝日)出演の布石となるでしょう。

 

その前例として、三浦大知さんが挙げられます。「EXCITE」の『仮面ライダーエグゼイド』主題歌起用が発表されたのは2016年8月30日(東映の記事はこちら)。『ミュージックステーション』の初出演は同年5月6日であり順番は異なるのですが、同局での主題歌起用を知ったMステ側が早々に出演させざるを得ないと考えたのではないでしょうか。邪推の域を出ませんがしかし、仮面ライダー主題歌は大きな意味を持つのです。

 

 

布石となるとはいえ、これまでDa-iCEの『ミュージックステーション』出演が叶っていないことに対しては納得し難いというのが私見。とりわけ「CITRUS」という名刺代わりの曲が生まれた現状を踏まえれば尚の事です。

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ストリーミングや動画再生という接触指標群が安定し、カラオケも上昇を続ける「CITRUS」は、今年度に入り3万6千以上のポイントを獲得しています。ポイントが可視化されている50位以内のポイントでこの数字ならば、50位未満分を含めれば4万は間違いなく超えるはずであり、ロングヒットおよびポイント面からも「CITRUS」は十分なヒットと言えるのです。

 

さて、この夏は地上波テレビ局が音楽特番を放送しています。テレビ朝日は『ミュージックステーション』が8月20日に3時間半のスペシャル放送するため音楽特番はそれまでありませんが、既にテレビ朝日以外の民放各局は放送を終えています。

そこで、今年度のビルボードジャパンソングスチャート上位曲における音楽特番披露の度合いを表にしてみました。先述の通りチャートでポイントが可視化されているのは50位までのため、50位以内ランクイン分で3万ポイントを上回った75曲に絞り紹介します。またセットリストはLiveFansを用いていますが、実際と異なる可能性があります。

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75曲中、披露されたのは21曲のみにとどまっていますがこれはある意味で仕方のないことと言えます。ビルボードジャパンソングスチャートは支持される曲が長くランクインするため、昨年以前のリリース曲が多い傾向にあります。以前音楽特番で披露された曲が割愛されることを踏まえれば、やむを得ない側面もあります。

また9曲ランクインしたYOASOBIや4曲のNiziU等、複数曲登場しながら未出演の歌手がいることもその理由。その中にあって星野源さんやあいみょんさん、Official髭男dismが出演したことは大きなトピックとなりました。

 

音楽特番の傾向として際立つのはジャニーズ事務所所属歌手の多さ。表の未記載分を含め一度でも50位以内にランクインした(ことでポイントが可視化された)曲において、4つの音楽特番すべてで披露された唯一の曲がNEWS「BURN」でした。またアルバムリリース直前だったKing & Princeは、シングル曲ではなくアルバム収録曲を披露することが多かったのも特徴と言えます。

そして4つの番組に共通しているのが、ジャニーズ事務所所属歌手が出演第一弾としてまとめてアナウンスされていること。厳密には『THE MUSIC DAY』(日本テレビ)ではEXITのアナウンス(音楽ナタリーの記事はこちら)に次ぐ第2弾発表となるのですが、司会者共々ジャニーズ事務所色が強いことは間違いありません。これがヒット曲よりも直近の曲(新曲含む)の優先披露も可能としたと言えそうです。

穿った見方と前置きすれば、JO1は2つの音楽特番に登場しながら今年の曲は披露されず、『FNS歌謡祭』(フジテレビ)では郷ひろみさんとのコラボのみ。ともすればアイドル的側面を持つ男性ボーカルグループは未だ丁寧に扱われないのではという印象を抱きかねません。Da-iCEが出演に至れないのもそこに理由があると想像するのは自然なことでしょう。

 

音楽特番出演者の傾向としては、アイドルやK-Popアクト、ベテランや実力派歌手のほか、優里さんや川崎鷹也さん等チャートを賑わせている曲を持つ方の登場も挙げられます。その点においてDa-iCECITRUS」は、ポイントや順位においてもう少しインパクトが必要だったのかもしれません。

とはいえチャート上では十分な結果を残している以上、今夏の音楽特番で出演に至らせる必要があったというのが私見。スケジュールの都合と捉える方がいるとして、事前収録や生中継等様々な手段を講じることができたはずです。『ミュージックステーション』は司会こそジャニーズ事務所関係者はいらっしゃいませんが毎回同事務所所属歌手が出演するため、ともすれば最もハードルは高いかもしれません。それでも出演を強く願う自分がいます。

 

 

最後に。今から4年前に書いたブログエントリーにて、『ミュージックステーション』出演を願いながら終ぞ叶っていない男性歌手としてDa-iCEを取り上げました。

当該ブログエントリーが、SKY-HIさんのオーディション企画『THE FIRST』の礎になったのではないかというのは流石に考えすぎでしょうが、しかし今思えばある種予言に近いと言えるかもしれません。