最新5月5日公開(5月10日付)ビルボードジャパンソングスチャートはトップ10に4曲が初めて登場。フィジカルセールス初加算に伴いチャートを制したJO1「Born To Be Wild」については昨日紹介しています。
そして今週、Ado「踊」の凄まじさを感じずにはいられません。
Ado「踊」はドラマ主題歌となった星野源「不思議」に次ぐ高位置での初登場。そして各指標をみると、「踊」は「不思議」に3指標で勝っているのです。
川口春奈が主演するTBS系ドラマ『着飾る恋には理由があって』の主題歌である星野源の「不思議」は、ダウンロードで初週41,578DLで1位、ストリーミング21位、ラジオ3位、Twitter 8位となり、総合2位に初登場。そして「うっせぇわ」が快進撃を続けるAdoの新曲「踊」は、ダウンロードで24,696DLとなり2位、動画再生では4,181,925再生で1位、ストリーミング12位、Twitter 3位、ラジオ58位となり、総合4位で初登場した。本曲は5月10日より8週連続で放送されるNHK総合『夜光音楽 ボカロP 5min.』のテーマソングだ。
ダウンロードでは星野源「不思議」およびAdo「踊」がワンツーとなりながら大きな差が生じていますが、動画再生においては「踊」が400万超えを達成し、ダウンロードの開きをカバーしていると言えます(「不思議」のミュージックビデオは現段階で未公開。なお動画再生指標は日本での再生がカウント対象となります)。さらに、ストリーミング指標の基となるサブスク再生回数においては「踊」が「不思議」を上回っています。
前週9位から当週6位に上がったのはAdoの「うっせぇわ」で、再生回数は前週比97%の6,019,478回を記録。累計は1.5億回が目前だ。Adoは4月27日に新曲「踊」をリリースしており、こちらは当週12位に初登場。再生回数は4,320,311回を記録した。そのほか19位に「ギラギラ」、98位に「レディメイド」がそれぞれ入っており、トップ100内に計4曲を送り込んだ。
星野源「不思議」の再生回数は3,714,967回(総合チャート総括記事より)。ストリーミング指標においては著名な歌手の新曲が初週や2週目にピークを迎えるパターンが増え、ともすれば「不思議」もその傾向をなぞるかもしれませんが、Ado「踊」はその「不思議」を上回っているのですから凄いことです。
Ado「踊」については、躍進するだろうと考える理由を今月はじめに記載しました。
スタッフによるリリース前の告知アナウンスや自発的に参加してもらうための仕掛け、記録達成アナウンスの徹底そして既存メディアへのアプローチ、さらにAdoさん本人のプロモーションがいずれも巧みで、それらが今回の順位に表れたものと考えます。
5月5日付のBillboard JAPAN @Billboard_JAPAN にて #Ado #踊 がHOT 100 初登場4位⚡️DOWNLOADは2位🥈#うっせぇわ もHOT 100 引き続きTOP 10入り🔥DOWNLOADも6位🎶STREAMINGも6位に引き続きランクイン🙌
— Ado_Staff (@ado_staff) 2021年5月5日
たくさんの応援、皆様ありがとうございます😊https://t.co/MC0wfQzKaH pic.twitter.com/Wpv75Q6Nib
Adoさんのスタッフはビルボードジャパンソングスチャートの結果にしっかり言及。「うっせぇわ」もツイート内に取り込むあたりが実に巧いですね。
「踊」の勢いはAdoさんの他の曲にも波及。「ギラギラ」は18→19位とランクダウンするもポイント前週比は105.7%となり2週連続でポイントは前の週を上回っている状況です。「うっせぇわ」は7→9位とこちらもダウンしポイント前週比も98.5%となっていますが、前の週におけるポイント前週比は105.8%であり、「踊」の告知アナウンス効果と捉えています。新たな曲が過去曲をフックアップすることについては以前「ギラギラ」を取り上げた際にも記しましたが(下記ブログエントリー参照)、今回の「踊」もまた同種の働きを担っているのです。
「踊」がロングヒットするかを見極める必要はありますが、「ギラギラ」のロングヒットも含め、Adoさんはもはやヒットを連発する歌手となったことは間違いありません。