イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ドレイク、シルク・ソニック、宇多田ヒカル…来週の米ビルボード・ビルボードジャパンソングスチャートが楽しみということ

ビルボードおよびビルボードジャパンのソングスチャートは複数指標で構成されますが、その各指標の情報を収集、分析し予想を組み立てる方がいらっしゃいます。その情報を踏まえるに、次週発表される日米音楽チャートが実に面白いことになりそうなのです。

日本時間の3月16日火曜早朝に速報が公開される予定の3月20日付米ビルボードソングスチャート。予想を行っているTalk of the Chartsさんによると、ドレイクの3曲が5位までに初登場を果たすとのこと。3曲ともEP『Scary Hours 2』に収録されています。

『Scary Hours』の第一弾EPは2018年はじめにリリースされ、同年2月3日付ソングスチャートで「God's Plan」が初登場首位に輝いたほか、「Diplomatic Immunity」も7位に登場(チャートについてはこちら)。後にリリースされるアルバム『Scorpion』には後者が未収録のため、『Scary Hours 2』収録曲においてもアルバムに収録されるかが気になるところです。

一方でTalk of the Chartsさんは4位にブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるユニット、シルク・ソニックによる「Leave The Door Open」を予想しています。

ビルボードソングスチャートを構成する3つの指標、さらに各指標を構成するサービスの中で可視化されているSpotifyの動向をみてみると。

f:id:face_urbansoul:20210313053530j:plain

ドレイクの3曲、8週連続で米ビルボードソングスチャートを制しているオリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」と比べれば分が悪いと言えそうな「Leave The Door Open」ですが、ドレイクの3曲よりも再生回数が安定しているのが特徴。出だしが弱いことで知られるラジオ指標でもソウルマナーに則ったこの曲には早くから人気が集まるだろうと予想されることから、ともすれば総合チャートにおいても「Drivers License」を上回る可能性があります。そしてシルク・ソニック側のアプローチにより3月14日開催のグラミー賞にて「Leave The Door Open」のパフォーマンスが決定したことで、翌3月27日付の動向にも注目しないといけません。

 

ビルボードジャパンソングスチャートでは先ヨミと題した途中経過がフィジカルセールス、ダウンロードおよびストリーミング指標にて公開されており、あささんがそれらを踏まえて総合ソングスチャートを予想。あささんは次週3月22日付において、KAT-TUN「Roar」の首位獲得を確実視しています。

こうやってSpotifyを貼付できるのは嬉しいですね。「Flashback」は配信限定のカップリング曲であり、同曲の動向にも注目です。

一方で、宇多田ヒカル「One Last Kiss」も気になるところ。先ヨミ公開時まで不明だった同名EPは結局アルバム扱いとなりフィジカルセールスやルックアップは加点されませんが(この作品に限らずEPをどちらに振り分けるかについては、ビルボードジャパンやレコード会社に伺いたいと思いつつ)、とはいえSpotifyの動向からはこの曲の勢いの凄まじさを感じずにはいられません。

アニメ映画の主題歌として比較したLiSA「炎」(『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』主題歌)はフィジカルリリース週にデジタルを隈なく解禁し、昨年10月26日付ビルボードジャパンソングスチャートで首位を獲得。翌週には映画公開効果で史上最多のストリーミング再生回数を記録しています。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は『鬼滅の刃』と公開曜日が異なるために単純な比較はできないものの、「One Last Kiss」もストリーミングにおいて来週ピークを迎えそうです。となると、こちらもシルク・ソニック「Leave The Door Open」同様に登場2週目の動向を注目しないといけません。

 

ちなみにアニメ作品といえば、昨日Official髭男dismがこのようなアナウンスを。

作品の話題性にもヒットの大きさが左右されるでしょうが、アニメ作品のタイアップが現在、そしてこれからのヒットに欠かせないものとなるのは間違いないでしょう。