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「Drivers License」4連覇、次週はザ・ウィークエンドと決戦へ…2月13日付米ビルボードおよびグローバルソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート、現地時間の2月8日月曜に発表された最新2月13日付ソングスチャート(Hot 100)。オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」が4連覇を達成しました。

オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」はストリーミングが前週比24%ダウンの3220万(同指標1位)、ダウンロードが同26%ダウンの13000(同指標3位)、ラジオエアプレイが同32%アップの4680万(同指標11位)を獲得。初登場での首位達成は「Drivers License」が48曲目となりますが、初登場から4週連続での首位獲得となると12曲目。アリアナ・グランデ「7 Rings」以来およそ2年ぶりとなる、初登場からの4連覇達成を果たしています(なお「7 Rings」は初登場から5週連続で首位を獲得)。また初登場に関係なく、キャリア初の首位を獲得した作品において首位獲得から4週連続でトップをキープした作品となると「Drivers License」が4曲目に。バウアー「Harlem Shake」(2013 5週)、エアロスミス「I Don't Want To Miss A Thing」(1998 4週)、パフ・ダディ & フェイス・エヴァンス feat. 112「I'll Be Missing You」(1997 11週 フェイス・エヴァンスおよび112にとって初)に次ぐもので、オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」は女性ソロ曲としては初の快挙達成です。

 

ザ・ウィークエンド「Save Your Tears」が14→8位となり、初のトップ10入りを果たしました。ストリーミングは前週比7%アップの1500万、ダウンロードは同6%アップの6000、ラジオエアプレイが同20%アップの2800万を獲得し、ザ・ウィークエンドにとって12曲目となるトップ10ヒットに。また「Blinding Lights」は今週も3位をキープ、トップ10入り48週目およびトップ5入り39週目となり、同曲の持つ最長ランクイン記録を更新。さらにはソングスチャート61週目のランクインを果たしています。

ビルボードでは、この2曲は次週2月20日付にて”大きく伸ばす (big gains)"と記事に掲載。2月7日(日本時間の8日)に開催されたスーパーボウルのハーフタイムショーにザ・ウィークエンドが出演したこと、また2曲共に先週リリースされたベストアルバム『The Highlights』に収録されていることもその理由。次週はカーディ・B「Up」も上位に登場予定ですが、首位獲得となると難しい模様であり、「Drivers License」とザ・ウィークエンドの2曲による決戦になるかもしれません。ベストアルバムのオープニングに「Save Your Tears」を据えているところに、チャートを意識した戦略が透けて見える気がします。

 

10位にはニューヨーク市スタテンアイランド出身のラッパー、CJによる「Whoopty」が前週より6ランクアップし、キャリア初のトップ10入りを果たしています。ストリーミングは前週比4%ダウンの1460万、ダウンロードは同132%アップの7000、ラジオエアプレイは同12%アップの2320万を獲得。iTunes Storeにおける69セントでの安価販売がダウンロード急伸につながっており、セールのタイミング的にも見事と言えます。CJは先月、ワーナーと契約を結んだばかりとのことで今後の活躍に注目です。また「Whoopty」については、DJ YANATAKEさんとライターの渡辺志保さんによる『INSIDE OUT』(block.fm)にて昨年末に紹介されています。みやーんさんによる書き起こしを下記にて紹介します。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」

2位 (2位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」

3位 (3位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

4位 (4位) アリアナ・グランデ「34+35」

5位 (5位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

6位 (6位) クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」

7位 (7位) アリアナ・グランデ「Positions」

8位 (14位) ザ・ウィークエンド「Save Your Tears」

9位 (8位) ジャスティン・ビーバー feat. チャンス・ザ・ラッパー「Holy」

10位 (16位) CJ「Whoopty」

 

ラジオエアプレイを制したのは今週もクリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」(総合6位)で、前週とほぼ変わらず8300万を獲得しています。

 

 

昨年秋に新設されたグローバルチャート、その速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。2月13日付ではオリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.(Global 200からアメリカの分を除く)共に4連覇を達成しました。

オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」は、Global 200ではストリーミングが前週比19%ダウンの8990万、ダウンロードは同21%ダウンの21000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比15%ダウンの5880万、ダウンロードが同12%ダウンの8000を獲得。Global 200における4週首位はマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」およびBTS「Dynamite」と並び、最長記録となります。

Global 200ではザ・ウィークエンド「Save Your Tears」が前週から5ランクアップし4位に。ストリーミングは前週比8%アップの4320万、ダウンロードは同12%アップの11000を獲得。一方Global Excl. U.S.では10→6位となり、ストリーミングが前週比8%アップの2990万、ダウンロードが同19%アップの6000を記録しています。ザ・ウィークエンドは「Blinding Lights」がGlobal 200で2位をキープ、またGlobal Excl. U.S.では4→3位と上昇しており、次週はスーパーボウルハーフタイムショー効果で2曲とも勢いづくこと必至。オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」との戦いに注目です。

Global 200ではドージャ・キャット「Streets」が16→8位となりトップ10入り。ストリーミングは前週比19%アップの3700万、ダウンロードは同72%アップの4000を獲得しています。

 

 

次週は米ビルボード、そしてグローバルチャートにおいてオリヴィア・ロドリゴ VS ザ・ウィークエンドの戦いとなりそうです。注目しましょう。