エド・シーランが日本時間の今週月曜夜、新曲「Afterglow」を急遽リリースしました。
Ed Sheeran / エド・シーラン
— ワーナーミュージック・ジャパン洋楽 (@wmj_intl) 2020年12月21日
日本時間の今夜20時
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ともすれば4枚目のオリジナルアルバム(順番的にタイトルは『- (Minus)』?)からの先行曲かと思ったのですが、そうではない模様です。
エドからのコメント(1)
— ワーナーミュージック・ジャパン洋楽 (@wmj_intl) 2020年12月21日
📝やあ、みんな。「アフターグロウ」は、僕が去年、みんなのために書いた曲だよ。次のアルバムの第一弾シングルとかではなく、ただ自分が好きな曲で、みんなにも是非気に入ってもらいたい曲さ。楽しんでくれ!
エドからのコメント(2)
— ワーナーミュージック・ジャパン洋楽 (@wmj_intl) 2020年12月21日
📝そして素敵なクリスマスと良い年を迎えてね。
さて、僕はまたお父さんモードに入らないと。では!
それにしても、今回の「Afterglow」、リリースタイミングが実に巧いと感じています。
エド・シーラン「Afterglow」、発表スケジュールが見事。米では1月2日付ビルボードソングスチャート(12月29日発表予定)で初登場予定。同日付の集計期間はストリーミング・ダウンロードが12月18日金曜から、ラジオが21日月曜からの1週間。登場2週目はクリスマス曲が一掃されるため、首位獲得の可能性も
— Kei (@Kei_radio) 2020年12月21日
海外では現地時間の金曜午前0時がリリース標準時間となるため、月曜の日本時間20時公開という今作は初登場週において順位が高くないものと予想します(事実、21日付Spotifyデイリーチャートではイギリスで18位、アメリカで53位に初登場)。しかしながら、1月2日付米ビルボードソングスチャートはラジオエアプレイが21日からの1週間であり、「Afterglow」はラジオエアプレイをほぼ1週間分丸々加算することに。チャート登場2週目はダウンロードのダウン、ストリーミングの横ばいもしくはダウン(ただしダウンロードほどではないものの)に対しラジオエアプレイが伸びるのが通常であるため、クリスマスソングの一掃と相俟って1月9日付で急上昇することも考えられるのです。仮にチャートの特性を踏まえた上で21日月曜にリリースしたのならば見事だと思っています。
エド・シーランについては以前、「Shape Of You」のロングヒットについて分析したブログエントリーに多数のリアクションをいただいております。
ちなみにその1年後には続きというスタンスでブログエントリーを掲載。
この「Shape Of You」はアルバム『÷ (Divide)』(2017)からの先行曲として、「Castle On The Hill」と同時リリース。実はこの2曲同時リリースもまた、「Shape Of You」が大ヒットに至った戦略の一環と捉えています。ドレイク「God's Plan」(2018)の大ヒットの理由を分析した際、このように記載しました。
この2曲同時リリース、そして雲泥の差が生まれる現象はドレイクが最初ではありません。昨年、世界的にヒットしたエド・シーランの「Shape Of You」は、「Castle On The Hill」と同時にリリースしています。前者が年間チャートを制し、後者は40位という結果に。ドレイクやエドが採った2曲同時リリースという手法は、歌手の注目度をより高めささせると共に、後に2曲に集まっていた注目を1曲に集約させる作戦なのではないか?と考えています。ゆえに、1曲を敢えて捨てるとも言えるかもしれません。エドについては2曲共にミュージックビデオが作られましたが、ドレイクにおいては「God’s Plan」のみの制作となっているのはまさにその証明といえるでしょう。
・2018年上半期を席巻するドレイク、そのヒットの理由をチャートアクションから推察する(2018年4月22日付)より
さすがに「Castle On The Hill」を”敢えて捨てた”と捉えるのは好ましくないとは思いますが、「Shape Of You」のチャート制覇の陰に「Castle On The Hill」があったと考えて好いでしょう。
いやいや、今回の新曲にチャート戦略の意図がそもそもなかったとして、2021年にエドが動き出す予感を抱かせただけでも「Afterglow」のリリースは成功と言えるのではないか、というのが自分の見方です。