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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

洋楽のリミックスが昨日相次いで投入…再来週の米チャートが面白くなる予感

日本時間の昨日、次の3つの作品がリリースされました。これら3曲はいずれも、再来週発表される11月21日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)やグローバルチャートでの上昇が見込まれます。

 

1曲目は24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」への、ジャスティン・ビーバー & J. バルヴィン参加版。ヒップホップやオルタナティブで存在感を発揮する曲に、ポップおよびラテンで実績を残す歌手が新たに参加してきました。

オリジナルバージョンはこちら。「Mood」は、同じくTikTokから火が付いたジャック・ハーロウ「Whats Poppin」のリミックスを彷彿。7月4日付で米ビルボードソングスチャート8位に入ったジャック・ハーロウ「Whats Poppin」(→YouTube)は、当該週にダベイビー等を招いたリミックスが2日(ラジオエアプレイは5日)加算され初のトップ10入りを果たすと、翌週そのリミックスが1週間フルに加算されたことで2位に到達しています。

「Mood」は既に米ビルボードソングスチャートにおいて2週間首位を獲得後、最新11月7日付ではアリアナ・グランデ「Positions」にその座を譲っていますが、リミックス登場によりその争いから一歩抜け出せるかもしれません。ストリーミングのピークを超えたところに新たなリミックスが投入されたことで、同指標が再び勢いを増すのは確実です。

 

2曲目は、マルーマ「Hawái」への、ザ・ウィークエンド参加版。

オリジナルバージョンはこちら。既に米ビルボードのラテンソングスチャートで9週目の首位を獲得しており、また最新11月7日付のグローバルチャートでもGlobal 200で11位(最高4位)、Global Excl. U.S.で5位(最高1位)に入っている「Hawái」ですが、ザ・ウィークエンド参加により勢いが増す見込み。さらに、最新11月7日付米ビルボードソングスチャートでは64位(最高55位)に入っていることから、マルーマにとって初のトップ40入りも十分あり得るのです。

ラテンジャンルのクロスオーバーヒット且つラテン以外のジャンルの歌手による参加といえば、ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」(2017)が挙げられます。ジャスティン・ビーバー参加版の影響で米ビルボードソングスチャートで16週間首位を獲得し、首位在籍週数の1位タイ記録(当時)を達成していますが、「Despacito」はリミックス登場前からオリジナルバージョン(→YouTube)が米ビルボードラテンソングスチャートで首位を獲得していたことから、「Hawái」はこのチャートアクションをなぞる可能性もあるかもしれません。

 

3曲目はその「Despacito」、そして「Mood」のリミックスに参加したジャスティン・ビーバーによる主演曲で、チャンス・ザ・ラッパーを招いた「Holy」。オリジナルバージョン(→YouTube)もこの座組でしたが、こちらはアコースティックバージョンを投入しています。

最新11月7日付米ビルボードソングスチャートで10位に入っている「Holy」はグローバルチャートでもGlobal 200で10位、Global Excl. U.S.で13位と好調。アコースティックバージョンの登場はその安定した動きからギアをひとつ上げる役割を果たすかもしれません。

 

 

これら3つのリミックスはいずれも、オリジナルバージョンと合算が可能な米ビルボードソングスチャートやグローバルチャート等におけるチャートアクションへの燃費投入になることは間違いありませんが、ジャンルを超えた歌手の共演という意味でのクロスオーバーを楽しめるわけで(さらに「Mood」においては米ビルボードのラップソングスチャートおよびロック&オルタナティブソングスチャートを制しており、ジャンル自体がクロスオーバーしていると言えます)、曲の可能性を拡げることに一役買っていると言えるでしょう。