今週頭にブログで紹介した、上原りささんによる「ベイビーシャーク」についての追記。
『おかあさんといっしょ』(Eテレ 月-土曜8時)で"パント!"のおねえさんとして昨年春まで活躍していた上原りささんによる「ベイビーシャーク」は、昨年アメリカでヒットしたピンクフォン版「Baby Shark」(元々は2015年発表)ではなく、その曲をリリースした韓国の幼児向け教育コンテンツブランド、スマートスタディー社に権利侵害を訴えているジョニー・オンリー版(2011年発表)をオリジナルとする"世界初のオフィシャル日本語カヴァー"と謳っています。しかしメジャーリーグで活躍したヘラルド・パーラ選手の入場曲は上原さんがカバーしたジョニー・オンリー版ではなくピンクフォン版であり、レコード会社の説明には違和感を覚える…ということを以前記載しています。
さて、上原りささんによる「ベイビーシャーク」は今週シングルCDがリリースされ、ミュージックビデオも公開となりました。
ピンクフォン版とジョニー・オンリー版は上記ブログエントリーからチェック出来ますが、カバーにおける"Do doo…"のメロディ(のリズム)はジョニー・オンリー版ではなくピンクフォン版に近い一方、イントロにピンクフォン版のような『ジョーズ』を模した音は用いられず、またピンクフォン版の日本語バージョン(上記ブログにて紹介)とは歌詞が異なります(上原りささん版の歌詞はこちら)。他方、終盤の"こわがらなくていいよ!"の部分はジョニー・オンリー版のみにあるメロディであり、さらにソングライターのクレジットをみるとジョニー・オンリー(ジョナサン・ライト)の名が記載されています。これらを踏まえれば、上原りさ「ベイビーシャーク」はジョニー・オンリー版のカバー寄りだけれどもピンクフォン版も意識したものであり、言い方を工夫すればいいとこ取りだと言えるでしょう。ともすれば、"Do doo…"のメロディが違う"とジョニー・オンリーから指摘されるかもしれませんが、そもそも「Baby Shark」が元は童謡である以上、ある程度のアレンジは可能だという言い訳は可能なのかもしれません。
さて気になるのは、昨年ピンクフォン版を用いて大活躍したヘラルド・パーラ選手がこのカバーをどう思うかということ。読売ジャイアンツ入りを果たしたパーラ選手は今年も「Baby Shark」を使いたいと意気込んでいます。
もしかしたら今頃、上原りささんの所属レコード会社が売り込みをかけているのかもしれませんが、だとしたら果たしてパーラ選手はすんなり受け入れてくれるでしょうか。気になるところです。