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リゾ、女性ラッパー最長タイとなる7週目の首位獲得…10月26日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。現地時間の10月21日月曜に発表された、10月26日付最新ソングスチャート。前週初登場でトップの座に就いたトラヴィス・スコット「Highest In The Room」が6位に後退、リゾ「Truth Hurts」が通算7週目の首位に輝きました。

Truth Hurts」は女性ラッパー単独曲の最長記録を既に更新していましたが(それまでの記録はカーディ・B「Bodak Yellow (Money Moves)」(2017)の3週)、今回7週目の首位に立ったことで、客演有りを含む女性ラッパーの楽曲でイギー・アゼリア feat. チャーリーXCX「Fancy」(2014)と並び最長タイに。次週の動向に注目です。

Truth Hurts」はラジオエアプレイが強く1億1530万を獲得、同指標首位ながら前週比4%ダウンしています。その他、ダウンロードは前週比29%ダウンの20000(同指標2位)、ストリーミングは同9%ダウンの2340万(同12位)と全指標ダウンしておりピークは過ぎているのですが、首位に返り咲いたのは前週首位に初登場を果たしたトラヴィス・スコット「Highest In The Room」の陥落が要因。

ラジオエアプレイは前週比61%アップしたものの1110万で同指標50位未満、一方でストリーミングは首位をキープしているものの前週比37%ダウンの3720万、ダウンロードは前週比87%ダウンの7000(同20位)というように、デジタル2指標が大幅減となっています。実は「Highest In The Room」が前週5万を超えるダウンロードセールスを成し遂げたのにはからくりが。ビルボードジャパンによる前週のチャート解説をみると。

セールスも好調で、週間51,000枚を記録してデジタル・ソング・セールス・チャートでは2位に初登場した。「ハイエスト・イン・ザ・ルーム」は、CD、カセットテープ、LP盤のパッケージ販売もあり、それらを購入するとダウンロードができるようになっている。

フィジカルで購入した方はダウンロードも可能とのことで、前週の数字に対するユニークユーザー数は少ないかもしれません。それが今週の売上減→チャートダウンにつながっているのならば前週の数字はからくりと呼ばれてもおかしくなく、今後米ビルボードが何かしらのチャートポリシー改正を行うかもしれません。

 

10位には、ジュース・ワールド&ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン「Bandit」が前週から1ランクアップしトップ10入り。

前週初登場しながら惜しくもトップ10入りを逃した「Bandit」。ストリーミングは前週比3%ダウンの3750万、ダウンロードも同49%ダウンの3000と減少していますが、前週4位に初登場したダン+シェイ feat. ジャスティン・ビーバー「10,000 Hours」が11位にダウンしたことで入れ替わるようにトップ10入りを果たしました。ジュース・ワールドにとっては昨秋最高2位を記録した「Lucid Dreams」以来2曲目、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインは初のトップ10入りとなります。そのヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインは最新ミックステープ『Al YoungBoy 2』が今週米ビルボードアルバムチャートを制しており、ソングス/アルバムチャート双方で結果を残したことに。ただし「Bandit」はミックステープ未収録となっています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) リゾ「Truth Hurts

2位 (3位) ショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」

3位 (5位) ルイス・キャパルディ「Someone You Loved」

4位 (6位) ポスト・マローン「Circles」

5位 (7位) クリス・ブラウン feat. ドレイク「No Guidance」

6位 (1位) トラヴィス・スコット「Highest In The Room」

7位 (8位) リル・テッカ「Ran$om」

8位 (9位) ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」

9位 (10位) リル・ナズ・X「Panini」

10位 (11位) ジュース・ワールド&ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン「Bandit」

11位以下を見ると、マルーン5「Memories」が20→12位となり最高位を更新。ダウンロードは前週比3%アップの21000を獲得し同指標トップとなっています。

また17位にはハリー・スタイルズの新曲「Lights Up」が初登場。ダウンロードは20000を獲得し同指標3位、ストリーミングは2150万で同13位に。次週の動向に注目です。

 

その次週ですが、たとえばSpotifyデイリーチャートをみると凪の状態となっており、上位に初登場する曲は少ないものとみられます。そんな中、日曜付でフランク・オーシャン「DHL」が4位に初登場したことは気になります。

もうひとつの注目は、リゾの次のシングル(と位置付けされている模様の)「Good As Hell」。前週から4ランクアップし20位に入りました。ラジオエアプレイが好調で前週比35%アップの4310万を獲得、同指標16位に上昇しています。「Truth Hurts」と同時トップ10入りの可能性も充分です。