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リゾ「Truth Hurts」4連覇、リル・ナズ・X「Panini」トップ10入り…2曲の共通点は? 9月28日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。現地時間の9月23日月曜に発表された、9月28日付最新ソングスチャート。リゾ「Truth Hurts」が4連覇、またリル・ナズ・X「Panini」が初のトップ10入りを果たしました。

リゾ「Truth Hurts」はラジオエアプレイで前週比4%アップの1億1640万を獲得し同指標初の1位を獲得。ヒップホップが同指標で首位を獲得したのは1年以上前、カーディ・Bがバッド・バニー&J・バルヴィンと共演した「I Like It」以来となります。ダウンロードは同12%ダウンの27000(同指標1位)、ストリーミングは同1%アップの2940万(同8位)に。「Truth Hurts」は今回4週目の首位獲得となり、女性単独(客演なし)によるヒップホップ楽曲の最長首位記録を更新しました(これまでの記録はこちらもカーディ・Bによる「Bodak Yellow (Money Moves)」(2017)の3週)。

前週はポスト・マローンがアルバム『Hollywood's Bleeding』を初めてチャートに送り込んだ影響でソングスチャート100位以内に全曲がランクイン、トップ10には4曲が登場したのですが今週は2曲にとどまっています。その中でルイス・キャパルディ「Someone You Loved」が抜け出し、前週から5ランクアップし4位に到達。ダウンロードは前週比20%アップの21000(同指標3位)、ラジオエアプレイは同10%アップの8690万(同5位)、ストリーミングは同9%アップの2420万(同13位)といずれも高成長。次週はトップ3入りの可能性も充分です。

そして5位にはリル・ナズ・X「Panini」が初のトップ10入りを果たしています。EP『7』に収録され7月16日付で16位に初登場したもののその後は22~40位を彷徨っていました。9月5日にミュージックビデオが登場した効果で前週14位まで上昇したのですが、今週さらに上昇した要因はダベイビー参加版の投入。

ダベイビーは「Suge」を今年最高7位に送り込んだほか、先のリゾ「Truth Hurts」に新たに参加し同曲を1位に押し上げる効果を果たしています。

ダベイビーの客演は、「Truth Hurts」に次いで「Panini」にとっても大きな"仕掛け"となったわけです。事実、ストリーミングでは前週比22%アップの4370万(同指標2位)、ダウンロードは同56%アップの9000(同17位)、ラジオエアプレイは同30%アップの2220万(同50位未満)と全指標大幅アップしています。

またこの曲はニルヴァーナの1993年作「In Bloom」を用いているのですが、ニルヴァーナが引用され、曲を書いたカート・コバーン(コベイン)がクレジットされた楽曲がトップ10入りしたのはジェイ・Z feat. ジャスティン・ティンバーレイク「Holy Grail」(2013 4位)以来となります。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) リゾ「Truth Hurts

2位 (2位) ショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」

3位 (5位) ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」

4位 (9位) ルイス・キャパルディ「Someone You Loved」

5位 (14位) リル・ナズ・X「Panini」

6位 (6位) リル・テッカ「Ran$om」

7位 (7位) クリス・ブラウン feat. ドレイク「No Guidance」

8位 (3位) ポスト・マローン feat. ヤング・サグ「Goodbyes」

9位 (4位) ポスト・マローン「Circles」

10位 (11位) リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」

Truth Hurts」および「Panini」にダベイビーがクレジットされていないのは、ダベイビー参加版よりもオリジナルのほうが人気のため。また前週紹介した、アリアナ・グランデマイリー・サイラスラナ・デル・レイ「Don't Call Me Angel」は初登場13位という結果に。ダウンロードは26000(同指標2位)、ストリーミングは2630万(同11位)となり、初週に強くないラジオエアプレイ(750万、同指標50位未満)をデジタル2指標でカバー出来ませんでした。