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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Official髭男dism、「Pretender」が旧譜を牽引し大ブレイクの流れに突入か

今週水曜に発表された、6月3日付ビルボードジャパンソングスチャートをみるに、Official髭男dismが大ブレイクの流れに入ったといっていいでしょう。「Pretender」のシングルCDセールスおよびルックアップ両指標がチャートで初加算される直前に一度楽曲の動向を記載していますが(Official髭男dism自己最高位更新、次週は頂点を極めるか? 5月27日付ビルボードジャパンソングスチャート上位陣を予想する(5月17日付参照)、そこから2週間で状況は大きく変化しているのです。

 

何よりまず、「Pretender」が自己最高位となる2位を獲得。

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主題歌に起用された映画『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』が2週連続で興行収入ランキングを制したことで勢いが加速。ソングスチャートを構成する8指標のうち5つでトップ5入りを果たし、所有(売上)および接触の双方で支持を集めています。なにより、あいみょんマリーゴールド」からストリーミング指標首位の座を奪ったことは見事。

そのストリーミング指標において『トップ100入りした楽曲数とその総再生回数は、前々週3曲(277.9万回)→前週4曲(496.3万回)→当週5曲(696.6万回)ときれいな右肩上がり』(上記記事より)。「Pretender」を機にOfficial髭男dismの過去曲を振り返る動きが出てきています。

その結果、ソングスチャートでも面白い動きが。

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ドラマ版『コンフィデンスマンJP』主題歌、「ノーダウト」は最新6月3日付ソングスチャートで20位を記録。昨年5月14日付で記録した21位を上回り、楽曲としての最高位を更新しています。また。

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昨秋リリースされ、自身初のトップ10ヒットとなった「Stand By You」(2018年10月29日付で10位)は最新6月3日付ソングスチャートで63位に登場。同日付ストリーミングソングスチャートでは「ノーダウト」が10位、「Stand By You」が23位といずれも上昇し、同指標が前者ではポイント全体の半分強、後者が4分の3近くを占めて楽曲を牽引しています。

さらに最新のストリーミングソングスチャートに登場した「115万キロのフィルム」(48位)および「ESCAPADE」(78位)が「ノーダウト」共々収録されたアルバム『エスカパレード』も。

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昨年4月23日付で初登場した際の35位が最高位でしたが、今週は前週から16ランクアップし30位。「ノーダウト」共々作品での最高位を更新したのです。アルバムCDセールスは前週からむしろダウンしているのですが(77→81位)、デジタルダウンロードが18位まで上昇、ルックアップも25位となっています。

 

「Pretender」のブレイクを機に、過去作にも注目が集まっていることがチャート上で証明されたOfficial髭男dism。「Pretender」は直近で2週連続7000ポイントを超えていることもあり(7986→7267ポイント)、今後もポイントを急降下させることなくロングヒットに至ったならば、昨年から今年にかけてのあいみょんさん並のヒットに至れるかもしれません。『NHK紅白歌合戦』は早いうちにOfficial髭男dismの大晦日のスケジュールを押さえるべきだと本気で思います。