イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

TBSアナウンサーの遅刻問題から考える、テレビ局にも"金曜シフト"を敷くことの提案

TBSの、アナウンサー人員配置に釈然としません。

一昨日放送の『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)で、宇多丸さんの金曜担当のアシスタントである山本匠晃アナウンサーが遅刻する出来事がありました。番組開始から数分後に、一旦帰宅した際寝落ちしたという山本アナウンサーが登場し遅刻したことを詫びていましたが、これは宇多丸さんのみならず、聴いている自分も心配になってしまいました。山本アナウンサーはこの4月からテレビ番組『はやドキ!』(月-金曜4時)の司会に就任、金曜のOA後に『アフター6ジャンクション』があり、翌日にはテレビ番組『王様のブランチ』(土曜9時30分)も担当。さらにはテレビ番組『ビビット』(月-金曜8時)に出演する曜日もあるとか…『アフター6ジャンクション』の他曜日パートナー全員が山本アナウンサーの身体を心配していましたが、その不安が的中してしまった形です。

無論、遅刻は良くないことです。しかし、いくら体力面が人一倍長けているだろうからといって、このスケジュールは酷いというのが私見。山本アナウンサーのみならず、たとえばテレビ番組『ひるおび!』(月-金曜10時25分)の司会を担当する江藤愛アナウンサーは、ラジオ番組『爆笑問題の日曜サンデー』(日曜13時)で毎月5週目以外(つまりはほぼ毎週)のアシスタントを務め、さらに昨日はテレビの長時間特番『オールスター感謝祭』のリポーターとして登場。今週土曜まで休みがないとみて間違いありません。ラテ(ラジオとテレビ)兼営、BSやCSチャンネルを持っている、他のアナウンサーの退社や産休…これらを考慮すれば、人数を増やすかもう少しフリーアナウンサー等に割り振るかしないといけないのは自明のはず。正直、誰か倒れないとわからないのか、という思いを抱かずにはいられません。

 

山本アナウンサーや江藤アナウンサーのように、平日週5回のレギュラー+別曜日のレギュラーというのは負担が強すぎるのではないかと。ならば、少なくとも平日、週4回には出来ないのでしょうか。たとえばTBSラジオJ-WAVE等が取り入れている"ラジオ局の金曜シフト"をテレビ局にも活かしてはどうか…というのが今回の提案です。

TBSラジオの場合は平日8時半開始枠が月-木曜の『伊集院光とらじおと』と金曜の『有馬隼人とらじおと山瀬まみと』に分かれ、また13時開始枠が全曜日『たまむすび』ながら、月-木曜は赤江珠緒さんと曜日パートナーが、金曜は外山惠理アナウンサーと玉袋筋太郎さんが担当しておりこちらも異なります。他の番組は全曜日メインパーソナリティは変わらずも、たとえば『荻上チキ Session-22』(月-金曜22時)の特集(メインセッション)は金曜に"わいわいモード"という気軽に楽しめるものが用意されている等、金曜のみカラーが異なる週がみられます(これによりチキさんやスタッフの負担が減るものと考えます)。とりわけ金曜シフトを徹底しているのがJ-WAVEで、現在は月-木曜と金曜とでは『ZAPPA』(全曜日5時)以外ほぼすべて番組が異なります。6時から16時30分の時間帯において月-木曜が3番組に対し金曜は2番組等、これら取組はいわゆる"プレミアムフライデー"開始のはるか以前から行われてきたのですが、以前は平日全曜日放送されていた『JAM THE WORLD』が1年半前から金曜を除く19時開始となったことで、金曜はほぼ完全に別シフトとなったのです。

 

TBSラジオJ-WAVEの他にも、ニッポン放送TOKYO FM等多くのラジオ局で取り入れられている金曜シフトですが、他方テレビ局、地上波の生放送番組で実行されているところはほとんどないのではないでしょうか。番組は同じながら出演者が異なる例として『報道ステーション』(テレビ朝日 月-金曜21時54分)が挙げられますが、男女共にメインキャスター(アナウンサー)は月-木曜と金曜で変われど、女性メインキャスターは他曜日にも登場しており、結果的に週5日のシフトとなっている状況です。キー局の平日帯のニュース番組担当者は国政選挙投票日に設けられる選挙特番にも登場するわけで、そうなると休めない状況であり、これら事情を勘案すれば、ラジオ局の金曜シフトをテレビでも採用するのは考えていいことだと思うのです。少なくとも番組は同じでいいので金曜日だけ顔ぶれを変えれば、金曜以外の担当者は土日のどちらかにレギュラー番組があったとしても合わせて週5日になるはず。プレミアムフライデーは名ばかりだ等否定的な見方もあるでしょうが、金曜のプレミアム感演出の体で敢えてそこに乗っかってみては如何でしょう。まして働き方改革が叫ばれる現在、平日毎日見る方が土日も生で登場となると、ニュースで働き方改革を伝える局がまずそれをやりなよと言われても反論出来ない気がします。

 

とにかく、一昨日の山本アナウンサーの状況を見るに、テレビ局のアナウンサー(シフト)の酷な状況を痛感してなりません。金曜シフトが考慮されなかったとしても、まずはこの異常な状況を考えてほしいと切に願います。