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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ジャニーズ事務所所属歌手のデジタルダウンロード解禁は近い? 山下智久「Reason」の動きから一縷の望みを見出す

今朝Twitterのトレンドを追いかけると、"ジャニーズ事務所所属歌手がコンサート配信"的文言があり、遂にデジタル解禁かと喜んでいたのですが、実際はジャニーズJr.に限っての生配信でした。

とはいえ既にサイトも出来ており、準備着々という状況には好感が持てます。

 

ビルボードジャパンソングスチャートを毎週追いかけている身としては、ジャニーズ事務所所属歌手の"デジタルへの明るくなさ"を至極残念に思っていたものでした。このことは、昨日も強く書き記したばかりです。

が、デジタルへの姿勢の変化はジャニーズJr.に限ったことではないかもしれない…というのが今日のエントリー。

 

最新2月25日付ビルボードジャパンソングスチャートで4位に登場した山下智久「Reason」。シングルCDセールス3位、ルックアップおよびTwitterが7位。ジャニーズ事務所所属歌手同様にこれら3指標は好成績を収めているのですが、デジタルダウンロード指標が71位に登場しており、驚きを隠せません。少なくとも昨年は、この指標で100位以内はおろか、300位以内に入った同事務所所属歌手はいなかったと認識しています。

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(ちなみにミュージックビデオは1分バージョンゆえか動画再生指標では300位以内に入っていません。同指標で昨年度唯一300位以内を獲得したのはKing & Prince「シンデレラガール」でした(King & Prince「シンデレラガール」が2018年楽曲でも屈指のチャートアクションを示した件…しかし勿体無い点が(2018年11月2日付)参照。やはりここでも尺の短さ、そしてデジタル未解禁に言及しているのですが。))

ジャニーズ事務所所属歌手のデジタルダウンロードについて、SNSでファンの購入動向を辿っていくと、レコチョクで購入可能ということが判りました。

ダブルAサイドの「Never Lose」のみならず、通常盤のみ収録の「Like A Movie」および「Without You」も含めた4曲でのパッケージ販売も実施。フォーマットはAACビットレートは320Kbpsもしくは128Kbpsを選択出来る模様。そして「Reason」の収録時間は4分01秒…これってフルということでいいですよね? さらにダウンロードしたファイルはiTunesと連携可能とのことで、汎用性もあります。

 

レコチョクジャニーズ事務所所属歌手の音源を配信しているということは耳にしたことがあったのですが、とはいえサビのみや着信音のみという制約があり、とてもデジタルダウンロード解禁とは言い難いという印象がありました。ビルボードジャパンのデジタルダウンロード指標ではレコチョクも対象となっており、おそらくサビのみ等も加算されるでしょうが、制約があるものを好んで買おうという人はあまりいなかったように思います。

レコチョクにはジャニーズ事務所所属歌手専用ページがあるのですが、最近の楽曲ではKinKi Kids「会いたい、会いたい、会えない。」がAメロもしくはサビのみで各108円ジャニーズWEST「ホメチギリスト」がショートバージョンのみ(ダブルAサイドの「傷だらけの愛」も同様、各108円)、2週前のビルボードジャパンソングスチャートで首位を獲得したKis-My-Ft2「君を大好きだ」は現段階で配信されていない…等、やはり制約がありました。活動休止を発表した嵐を見ると、現段階では昨年のシングル「夏疾風」のイントロもしくはサビ、「君のうた」のイントロもしくはサビ、「Sky Again」(「君のうた」のカップリング)の1サビもしくは2サビという3曲6バージョンのみ。現在JALのCMに用いられている「Happiness」もない状況です。

(このCM効果で「Happiness」がソングスチャートを上昇するには、やはりデジタル解禁が必須かと思われます。)

このような制約の中にあって、山下智久さんの「Reason」等シングル収録全4曲がフルで解禁されているわけです。さらに。

1月16日にリリースされたV6のダブルAサイドシングル、「Super Powers」「Right Now」およびカップリング2曲の計4曲がフルでダウンロード出来ます。フォーマット等は山下智久「Reason」と同様です。

V6はすべてではないものの100曲近くが掲載されており、デビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」(1995)もフルで配信中という状況です。ちなみにV6「Super Powers」は1月28日付ビルボードジャパンソングスチャートで2位に登場し、2週後には100位圏外となってしまいますが、2月18日付ではデジタルダウンロード指標で51位に登場しています。

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もしかしたら「Super Powers」等のレコチョクでの解禁がつい最近だったのかもしれません。

 

冒頭で、ジャニーズ事務所所属歌手のコンサート生配信はジャニーズJr.のみと書きました。その一方、CDリリース済の歌手のデジタル解禁はまだまだ先だろうと思って愕然としたのですが、もしかしたら山下智久さんやV6でフル尺のデジタルダウンロードの試験運用を行い、その動向を見極めた上で近いうちにiTunes Store等他のダウンロードサイトでも解禁するのでは?と、今回のレコチョクに触れ一縷の望みを見出した次第です。