1月21日~27日を集計期間とする2月4日付チャートが昨日発表されたビルボードジャパン。ソングスチャートでは米津玄師「Lemon」が5週連続、通算7週目の首位を獲得しました。
【ビルボード】米津玄師「Lemon」が5週連続で総合首位 シングル1位のAqours「僕らの走ってきた道は…」を抑えて https://t.co/fnKfE9wFx0 pic.twitter.com/RBYERHFdci
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) January 30, 2019
”紅白”効果が未だ残りつつ、緩やかにダウンする傾向は否めず。
2月4日付 @Billboard_JAPAN ソングスチャートトップ100が更新 https://t.co/jMGzMU7wGO #米津玄師「#Lemon」は遂に1万ポイントを、#DAPUMP「#USA」は5千ポイントを切りました。3千ポイント超えは9位まで。#三浦大知「#Blizzard」は前週比79.2%で8割を切り、次週正念場かもしれません
— Kei / BreastKonaka (@Kei_radio) January 30, 2019
特に、シングルCDセールス指標に特化しすぎずデジタル等他指標にも強い歌手(それこそ、ビルボードジャパンの記事でも言及されている欅坂46等)がシングルを出すタイミングで大きく入れ替わるでしょうが、それまでは下降しつつも「Lemon」はしばらくトップ10内に在籍する予感がします。
さて、今週はアルバムチャートをチェック。というのもこんな嬉しい出来事が。
— 中村佳穂 (@KIKI_526) January 30, 2019
これは明らかに『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日 日曜23時10分)効果。
1月20日に放送されたテレビ朝日系『関ジャム 完全燃SHOW』の名物企画「売れっ子音楽プロデューサーが選ぶ2018年の年間ベスト10」で、蔦谷好位置、mabanuaがそれぞれ別の曲を選出したことで、本格的に話題に。当週CDセールス47位、ダウンロード11位となり総合26位を獲得、自己最高位を大きく更新するカムバックを果たした。
・【ビルボード】バックストリート・ボーイズ『DNA』が総合アルバム首位 中村佳穂『AINOU』が『関ジャム』話題でカムバック | Daily News | Billboard JAPAN(1月30日付)より
総合11位までの作品と各指標毎のランキング、ならびに『AINOU』の動向は下記に。
そして蔦谷好位置、mabanua、いしわたり淳治各氏が選んだ2018年の年間トップ10はこちらに。
放送終了後には日付が1月21日月曜となっており、番組を観て中村佳穂さんに、『AINOU』に惹かれた方が購入した分が1週間フルでカウントされ、アルバムの急上昇に反映された形。『AINOU』はストリーミングでも解禁されていますが、ビルボードジャパンのアルバムチャートではストリーミング指標はカウント対象外のため、仮に対象であったならばもう少し上位に来たのではと推測します。
そしてこの動きはソングスチャートへも。『関ジャム 完全燃SHOW』では2曲が選ばれたことで逆に票割れを起こしたかもしれず、ミュージックビデオが公開されている「きっとね!」は今週も100位以内に入ることは出来ませんでした。が。
これまで一度も300位以内に入っていなかったデジタルダウンロード指標が急伸。同指標100位以内とはいきませんでしたが数字を伸ばしています。ラジオエアプレイも一定数、またTwitterもカウントされていますが、デジタルダウンロードの加算は大きいですね。
弊ブログではこれまで何度か、中村佳穂さんの「きっとね!」および『AINOU』について取り上げてきました。
仮に、『関ジャム 完全燃SHOW』が昨年末の発表で、インフルエンサーたる米津玄師さんの推薦も同時期だったならば(そのためには「きっとね!」のミュージックビデオが年末に解禁される必要があったのかもしれませんが)、複数の指標で同時に100位以内に入り総合でも100位以内にチャートインした可能性があったのかもしれませんが、それはたらればの話。今は少しずつでも名盤『AINOU』が多くの方に広まることを願うばかりです。ただ、前にも米津玄師さん推薦のタイミングで書きましたが、ラジオが『関ジャム 完全燃SHOW』後に”最初に推薦したのはラジオだ”との自負で再度エアプレイしてくれたならば、ラジオへの信頼も上がっただろうに…と思うと勿体無いなと思うなど。
番組でトップ10に選出された曲で他にも似た動きが。たとえば蔦谷好位置さんが6位に選んだKing Gnu「Prayer X」は2月4日付のビルボードジャパンデジタルダウンロードソングスチャートで83位に再登場。前週アルバムチャートに初登場し、「Prayer X」も収録された『Sympa』は4→10位となりましたが、アルバムのCHART insight(1→2週目)を見るとCDセールスよりデジタルダウンロードの下降が緩やかであり、おそらく番組を観て即座にデジタルで購入したであろう方の購買行動が見えてきます。
このように、『関ジャム 完全燃SHOW』の影響力は小さくないということが中村佳穂さんやKing Gnuから感じられます。番組がこのような購買行動とチャートアクションについて、そしてビルボードジャパンというチャートについて特集してくれたならば面白いと思うのですが…如何でしょうか。