"過去の名曲が映画に用いられ再度ヒット"という例…近年ではクイーン「Bohemian Rhapsody」が該当します。ただ、ビルボードジャパンソングスチャートでは現状においてトップ10入りしていないことへの複雑な感情を、昨日のエントリーにしたためました。
では、この曲はどう動くでしょう。2月8日に公開される映画『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』主題歌に起用されることとなった、TM NETWORK「Get Wild」。実は既に、最新1月28日付ビルボードジャパンソングスチャートで58位に再登場を果たしています。
【ビルボード】V6『ONE PIECE』新OP曲「Super Powers」アニメ・チャート首位デビュー TMN「GET WILD」にも注目 https://t.co/bf0Bz7S0L1 pic.twitter.com/TlSYaBVmob
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) January 23, 2019
こちらはビルボードジャパン、アニメソングスチャート紹介記事(同チャートでは9位に登場)。上昇の要因としてこのCM効果を挙げていますが、たしかによく見ますね。
「Get Wild」のアニメソングスチャートでのCHARTinsightはこちら。シングルCDセールスおよびルックアップが未ランクインという状況は昨日取り上げたクイーン「Bohemian Rhapsody」に共通しておりこれら2指標の数値は見込めませんが、ロングヒットに重要なストリーミングおよびカラオケ指標は既に盛り上がりをみせており、映画公開のタイミングでラジオがエアプレイを増やす等他指標にも波及すれば、総合ソングスチャートでトップ10入りする可能性もゼロではないでしょう。
ただ、勿体無いと思うのは上記動画があくまでCM尺(+メイキング等)しかなく動画指標の加算対象になっていないだろう点。また、YouTubeで"Get Wild"と入れると現段階で最上位に出てくるのがこの動画ですが。
イントロが足されまたフル尺ではないこと…それ以前にCMのオリジナル映像ではないことで動画再生指標が伸びなかったのでは? 無論近年のこの「Get Wild」映像も素晴らしく、こちらが動画指標加算対象となっているはずですが。
YouTubeには上記動画の発信源たるavexの公式アカウントはあれど、"TM NETWORK"としてのアカウントがないという環境の不備等がミュージックビデオ公開に至れない原因と推測出来ます。小室哲哉さんが引退という今となっては整備は厳しいかもしれません。とはいえ、仮に「Get Wild」オリジナルのミュージックビデオだけでもアップされたなら、動画再生指標は確実に伸びたはず。CMを見て比較検討する人の需要にも応えることが出来たでしょう。その点で勿体無いと強く思います。
曲のチャートアクションが良く、それが話題となれば主題歌に起用された映画に波及する可能性もあるでしょう。ビルボードジャパンソングスチャートは少しずつメディアで紹介されているゆえ、レコード会社等には環境の整備をお願いしたいところです。