最新10月13日付の米ビルボードソングスチャートは昨日書いたようにリル・ウェインが大量エントリーを果たしたことで、ほとんどの楽曲が前週からランクを下げています。逆に言えば、それでも前週からランクを上げていたり、下がっても軽微なものは勢いがあることを証明しているといえます。
さて、今日注目するのは、前週から8つ順位を落とし64位につけたこの曲。赤丸は消えたものの、これより上にリル・ウェインの曲が14曲初登場を果たしていることを踏まえれば軽微なダウンと言えそうです。また同日付アダルトR&Bソングスチャートでは29位に初登場を果たしています。
正式な曲名は”Smile”の後にBからはじまるワードが付くのですが記載は自粛します(のでリンク先をチェックしてみてください)。オバマ前大統領が踊ったり(というかこの動画使用許可下りてるのかは不明)、録音の声に生声らしきものが被さってたりとなんだかおかしな作品に。このリル・デュバル、そもそもはスタンドアップコメディアンであり、現在はコメディ番組『Guy Code』(MTV2)等に出演中。一方で2011年には初のアルバム『Saks Fifth』をリリースし音楽活動にも着手。このアルバムには最新チャートを占拠しているリル・ウェインをはじめ、グッチ・メインやヤング・ジージー等が参加しており、その頃からの人脈の広さが今回のスヌープ・ドッグ等の客演につながったのかもしれません。
お世辞にも歌が上手いとは言えないのですが(ごめんなさい)、それでもとりわけ実力派やベテランが登場するアダルトR&Bソングスチャートにランクインしたのはコメディアンとしての知名度の高さゆえかもしれません。そしてアダルト向けで人気を集める理由は、この曲が1980年代のR&Bクラシック、ミッドナイト・スター「Curious」(1984)をサンプリングしていることも影響しているのでは?と推測しています。
しかも、(総合)ソングスチャートの一指標であるラジオエアプレイでは最新10月13日付で21位を記録し同チャートでの最高位を更新。ラジオエアプレイで人気を博す曲は長くチャートインする傾向にあるゆえ、他指標が追いつけばまだまだ伸びしろがあるはずです。