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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、次週はマルーン5とジュース・ワールドの接戦か

ビルボードチャートを定点観測。

現地時間の10月1日月曜に発表された、10月6日付最新チャート。前週首位を獲得したマルーン5 feat. カーディ・B「Girls Like You」が2連覇を達成しました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

10週連続で首位を走っていたドレイク「In My Feelings」から前週遂に首位を奪還し、34週続いていたヒップホップ楽曲の首位獲得に終止符を打った「Girls Like You」(尤も客演参加のカーディ・Bはラッパーですが)。今週も強力なラジオエアプレイを武器に、2週連続の首位を獲得です。1990年12月にスタートしたラジオエアプレイ指標において「Girls Like You」は10週目の首位を獲得し、グループによる楽曲では歴代10位の成績となりました(トップはグー・グー・ドールズ「Iris」(1998)の18週)。そのラジオエアプレイは前週と変わらず1億2800万、また前週の首位で再度注目を集めたからか、デジタルダウンロードは前週比14%アップの24000を獲得しました。他方ストリーミングでは同10%ダウンの2290万となっています。

他方、じりじりと迫っているのがジュース・ワールド「Lucid Dreams」。登場20週目にして自身初の2位に到達しました。ストリーミングでは前週比5%アップの4160万を獲得し同指標で6月23日付以来となるトップを獲得。デジタルダウンロードは11000(同5%ダウン)ではありますがラジオエアプレイが伸び、前週比8%アップの6390万となっています。「Girls Like You」がトータルで2%ダウンしたのに対し、「Lucid Dreams」は同5%アップ。もしかしたら次週は接戦となるのでは?というのが米ビルボードの見方です。

ちなみにトップ10の顔ぶれは前週と変わらず。ポスト・マローン「Better Now」が登場22週目にして最高位を更新し3位に到達したものの全指標でダウンとなっていますし、2週前まで首位を守っていたドレイク「In My Feelings」は今週さらに2ランク後退。また前週自身初のトップ10入りを果たしたファイヴ・セカンズ・オブ・サマー「Youngblood」は10位どまりゆえ、凪の状況を破る曲が表れていない状況といえます。

ということで、もうすぐトップ10の楽曲群がその嵐になれるか?チェックしましょう。

・リル・ピープ&エクスエクスエクステンタシオン「Falling Down」(47→13位)

9月19日に公開された、共に残念ながら亡くなったふたりのラッパーによるコラボレーション。前週は解禁後3日間のみがカウント対象でしたが、今週は1週間丸々集計期間となったゆえ、上昇しました。

・マシュメロ & バスティル「Happier」(31→15位)

アメリカのプロデューサー、マシュメロとイギリスのバンド、バスティルのコラボ曲。イギリスで4位、オーストラリアで6位等、海外で既に人気を博しているこの曲がアメリカでも上昇気流に。マシュメロにとってはアン・マリーとの「Friends」が最高11位止まりだったゆえ悲願のトップ10入りとなるでしょうか。

・エラ・メイ「Trip」(21→18位)

大ヒットした「Boo'd Up」(5位)に続くシングル。この曲も収められ、来週リリースされる初のフルアルバムについては先週書きました。

ヒップホップにおいてはポスト・マローン「Better Now」(今週3位)や先述した「Falling Down」のような”歌モノ”がムーブメントとなっている今、R&Bにおいてはエラ・メイが流麗に紡ぎ出すトラップ的楽曲が今後ますます主流になっていくのかもしれません。