西城秀樹さんの訃報に接し、昨日はラテンカバーを紹介しました。
さて、今日紹介するのはR&B(的な)楽曲のカバー。実はつい1ヶ月ほど前、西城秀樹さんによるジョージ・マイケル「Careless Whisper」のカバーを久々に耳にしたばかりでした。その後R&B歌手など多くの方にカバーされたこの名曲、サンプリング/カバーのデータベースであるWhoSampledでは秀樹さんバージョンが最も早くカバーされたとされています。
・西城秀樹「抱きしめてジルバ -careless whisper-」(1984)
本家のリリースから3ヶ月も経たないうちにリリースされており、当時の邦楽のカバー取り入れの迅速さ、西城秀樹さんサイドの洋楽への嗅覚の鋭さを感じます。そしてそこから1ヶ月も経たないうちに今度は新御三家のひとり、郷ひろみさんもカバー。
どういう経緯でふたりが同時期に同曲をカバーしたのかは分かりかねますが、良きライバルであることが強く伝わってくるかのようです。
個人的には、この曲を初めて知ったのは女性R&B歌手、タミアによるバージョンでした。
・タミア「Careless Whisper」(1998 アルバム『Tamia』収録)
表現力の豊かさに、さすがクインシー・ジョーンズの秘蔵っ子だと唸った記憶があります。自分はこの彼女によるカバーをきっかけに、新御三家のうちのふたりや、先述したデータベースでは実に100を超えるカバーがあるのですがそのうちのいくつかを掘っていったわけです。ただ、今日取り上げた3バージョンは全て、オリジナル曲のWikipediaに未記載ゆえ、憤慨も込めて(?)今日のエントリーを書いた次第。カバーを聴き比べることで各歌手がどうやってオリジナル曲を調理するか-正攻法で臨むかアレンジを自己流にするか等-が分かりますし、歌ヂカラもみえてきます。そして、やはり西城秀樹さんは見事な歌唱力の持ち主だったんだなあと実感です。
格好つけるようでアレですが、今頃天国で本家ジョージ・マイケルと対面し、共演しているのかもしれませんね。