イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

西城秀樹の歌唱力に触れる...新御三家による三人三様なラテンカバー

西城秀樹さんが亡くなりました。自分が最後に彼の音楽に接したのは、若かりし頃のスタジアムコンサートの音源を友人から聴かせてもらった時。洋楽カバー多めでしたが歌唱力がとんでもなく、また色気も持ち合わせており、一度生声を聴きたい!と思うように。しかしそれは遂に叶わぬこととなってしまいました。

代表曲の(またメディアでは訃報の際必ず引用されるであろう)「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」(1979)は自分が幼少期の楽曲ゆえ、音楽好きになって以降西城秀樹さんの作品に触れた初の作品は「走れ正直者」(1991)となるのですが、そんな自分の中で最も印象深いのが「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」同様カバーとなるこの曲。

西城秀樹「Bailamos- Tonight we dance -」(1999)

昨年の米ビルボードソングスチャートもラテンが流行していましたが、1999年もラテンの年。きっかけとなったのはリッキー・マーティン「Livin' la Vida Loca」で、全米チャートを制したことなどから日本でも大ヒット。そしてそれをカバーしたのが新御三家のひとり、郷ひろみさんでした(タイトルはなぜか「GOLDFINGER '99」となっていましたが)。それに触発されたからでしょう、西城秀樹さんも同じくラテン界の大ヒットナンバー、エンリケ・イグレシアス「Bailamos」(全米1位)をカバーしたというわけです。

さらには野口五郎さんもラテンに挑戦し、(なぜかマーク・アンソニーではなく)サンタナ feat. ロブ・トーマス「Smooth」に挑戦することに。詳しくは下記ブログに書いています。

ラテンナンバーのカバーは三者三様。オリジナル楽曲次第ともいえますが、コミカルな味付けを施し参加型にした郷ひろみさん、サンタナの原曲に沿ってギターをしっかり再現させた野口五郎さんに対し、西城秀樹さんは曲のもつ色気をその歌唱力でより増幅させており、最も正統派なアプローチの仕方を施している気がします。ともすれば新御三家によるラテンカバーの中では最も地味でしょうが、判る人には判るというものではないでしょうか。この3曲の中では断然秀樹派な自分です。

 

出来ることなら新御三家揃い踏みでライブを行い、ラテンカバー合戦をしてほしかったなあと思っていただけにとにかく残念です。心よりご冥福をお祈りします。